有間カオルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書の題名に使われている「サムシング・フォー」とは、wikipediaによれば欧米の結婚式で花嫁がげん担ぎに身につける4つの物の事。
本書はこの事から想像が付くように結婚に関する小説で、主人公のブライダルプランナーの女性が、自身が携わった結婚式を通して自分の過去とむき合っていくという連作短編集です。
章を進めるにつれ徐々に明らかになっていく主人公の過去とは一体どの様な物なのかと、読者に感じさせながら章を進ませて行く本でした。
題名の一部の「フォー」の通り、全4章からなり、それぞれ
・男性の方が積極的だけど女性があまり乗り気には見えないカップル
・女性が男性に内緒で何度も式場の下見を重ねるカップル
・まるで喪に服しているかのようなカップル
・主人公自身の事
について書かれており、各章のカップルが抱え込んでいる相手には言えない"秘密"を解きほぐし、結婚式を成功へと導こうと奮闘する主人公達の姿が描かれていました。
カップルの"秘密"とは?
主人公の過去とは?
これらを解きほぐしながら進む本書。
心温かになれるお話なので、心に温かさが欲しい時にでも一読されては如何でしょうか?
後、若干ネタバレになるのですが、結婚式での駆け落ちなんて話はありませんのでその点はご安心下さい。
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#ところでふと思ったのですが、結婚式での駆け落ちってどの位の割合であるのでしょうね?
#私自身はそんな結婚式に出席した事はありませんし、身近で聞いた事もありませんが・・・・" -
Posted by ブクログ
子供の頃に読んだ絵本って大人になっても結構記憶に残っているし、子供の成長に多かれ少なかれ影響があるのだなと改めて感じた。
本書を読んだ後、自分の娘にもっと絵本の読み聞かせすればよかったと、ちょっと後悔してます。
おおかた処分してしまったのですが今も本棚には娘が好きだった絵本が何冊か並んでおり、背表紙を見るたびに幼くてかわいかった頃を思い出します。
不思議な「絵本Barクレヨン」は心にわだかまりを持った大人達が絵本を通して、明日への一歩を踏み出す力を与えてくれる物語。
登場する名作絵本に今の自分と子供の頃の自分に想いを馳せ、懐かしさと愛しさを感じながら読み進めた。
本編で特に印象的だったのが、4話目の「百万回やり直しても」主人公の妻が若年性認知症を患い、楽しかった思い出や幸せだった思い出を消ゴムで消していくように忘れていく様はとても悲しい事。
『百万回生きた猫』をモチーフに繰り返される人生は幸せでもあり残酷だ。
結末は心あたたまる読後感でめでたし、めでたし。
4話の連作単篇集で読後感は良かった。
ただ、帯に「ラストきっとあなたは涙する!」とあったが、私の目からは貯水率が低いせいか涙が流れ出ることがなかったのが残念でならない。
大人もたまには絵本を読んで子供の頃の純粋な気持ちを思い出すのも悪くない、
いや必要なんじゃないかと思わされる一冊だった。 -
Posted by ブクログ
心温まる大人のファンタジー小説ですね。
四話の短編集です。
心にわだかまりがある主人公が、ゴールデン街を歩いていると、知らずに『絵本Bar クレヨン』の前にたたずんで、惹かれるように店の中に入っていく。
店内には絵本がずらりと並んでいる。絵本には興味はないのだが、いつの間にか自分にぴったりの絵本を選び出している。絵本を棚に返して店を出たハズなのに、なぜか家に帰ると、その絵本が手もとにある。
絵本が織り成す、自分探しが始まる。
絵本を返そうとゴールデン街の『絵本Bar クレヨン』をさがすと、そこには別の店があった。店の看板は『文庫バー 月に吠える』になっている?いつの間にか店が変わったのかと、聞いてみると「またか」と言われる。十年位、店は変わっていないとの事。
目次
プロローグ 青柳由良 28歳
第一話 ノンタンと俺 原田雅之 29歳
第二話 奇妙な黒い世界 足立真歩 30歳
第三話 ハラペコなアオムシと私 久野祥子 50歳
第四話 百万回やり直しても 茂木武人 45歳
エピローグ 青柳昭之介 享年86歳
心を置き忘れた主人公たちが、絵本を便りに前に踏み出していく物語。
作者の有馬カオルさんは、魔女やあやかしの物語を得意にする作家さんなので、ファンタジー的な構成。
家族の間の行き違いが、主なテーマで、絵本を便りに自分探しが展開する。心温まる作品です。