伊藤元重のレビュー一覧
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大学の授業では時間割の都合上、経済学を履修できないため本でちょっとだけかじる。
この本はその初めの一冊であり、大学生になってから読んだ記念すべき第一冊目。
タイトル通り、初めて経済学を学ぶ人にピッタリの本で、需要・供給曲線など高校の時に習った「現代社会」で聞いたことのある話がいくつもでてきた。大学生・高校生はもちろん、中学生でも読めそうな程わかりやすく経済学について教えてくれる。経済学への導入本として相応しいかどうかは本格的に経済学をやってからでないとわからないが、とにかく気軽に読めるので少しでも興味がある初学者におすすめ。…逆に、少しでも経済学に触れている人にとっては退屈かも知れない。
上巻は大きく4つに分かれている。まず、インフレ・デフレの説明から始まって経済学の実際の世界での利用を紹介し、アダム・スミスやケインズなど経済学の思想を通じて「経済学とは何か」を教えてくれる第?章。次の第?・?章ではGDPや需要・供給を中心にして「マクロ経済学の基本」を紹介し、石油ショック・変動相場制・レーガノミックス〜プラザ合意・バブルにおけるマクロの視点で見た日本経済の変化が学べる。同じく第?章で今度は市場メカニズムを解説して「ミクロ経済学の基本」が紹介されている。最後の第?章で主に囚人のジレンマとナッシュ均衡を紹介して「ゲーム理論」について触れている。
自分が最も興味をもったのは最後のゲーム理論の考え方について。囚人のジレンマ(…という名も初めて聞いた…恥)はごくごく基本で、紹介されていた事例も単純なものだそうだから、今後別の本でゲーム理論への理解を深めていけたらな、と思う。
…ちなみに、代ゼミの超人気数学講師・荻野先生の話の一つに「信頼(WIN-WIN)」があるが、それについて話すときに囚人のジレンマを元にして説明をしてくれたことがあった。
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この本は、東大教授の伊藤元重氏、クレイトン・クリステンセン教授の「ライフオブ〜」に刺激を受けて、若者向けにこれからの人生に向けてどうしていくといいかをアドバイスを描いた本。
本書は大きく、インプットの方法、思考の方法、効率の上げ方、現場からの学ぶことの重要性、ロールモデルを見つけることの大事さについて紹介してある。
現在39歳の自分からすると、アドバイスされている大半の内容は「そうだよね」と共感できることが多く目新しいことは少なかった。ただ、著者が想定しているような新社会人といった若者にとっては、がむしゃらに働く毎日の中でつい忘れてしまうようなことが多く、参考になると思った。
本書の中で、共感しつつも自分でできていないと思ったことは「人生の長期的な目標の重要性を忘れて、どうしても目先の動きに流されてしまう」ということ。人生の長さを考えると目先の仕事よりも家族の関係性であったり、健康のほうが重要性は高いはずなのに、どうしても忙しくなってしまうと切迫感があるもののほうに視線がいきがちになってしまう。それを防ぐためにも本書でも述べられているように、1日に少しの時間でも良いので自分について長期的な視点で考えることが有効だと感じた。 -
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講義形式で各テーマが分かりやすく説明されている。ロシアウクライナ侵攻やコロナの前の経済情勢ではあるが、分かりやすかったので、日本経済編も読んでみようと思う。
ただ、比較優位の話がやはり理解できなかった。2品目とも自国での生産コストが安かったら自国で作るべき?
EU――イギリス離脱でどうなる?
中国――減速する経済
アメリカ――新大統領でTPPは?
激震する世界の潮流をつかめ!
大好評! 東大名誉教授のセミナー形式の入門書第2弾。基礎から世界の最新動向まで、この一冊でざっくりわかる。
◎目次◎
はじめに
ガイダンス 国際経済学で日本と世界をつかめ
第一講義 ざっくりわかるTPP
第二講義 「国際収支」と「為替レート」再入門
第三講義 通貨制度から見るEUの未来
第四講義 比較優位理論とグラビティ・モデル
第五講義 中国は"先進国"になれるか?
おわりに -
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ネタバレ為替は実質実効レートでみる。名目よりもより円安になっている。110円でも円安。
日本の所得や購買力が安くなっている。
為替を動かすのは、その時のテーマ。美人投票と同じ。今は金利差。
sp500からGAFAを除いた時価総額の伸び率は日本と変わらない。
ケインズ→新古典派→市場原理主義→ケインズ=アベノミクス
供給サイドへのテコ入れ=労働生産性、労働増加、資本増加、の3つの方法。
恣意の一貫性=最初に選んだ数字が全く関係ない筋であってもアンカリング効果が働く。
今日の行為を決めるとき、明日の自分を想像する。
金融所得の分離課税が、高額所得者の税率を下げている。富裕税で調整することが可能。1億を超えると税負担率が下がる。
内部留保を教育費に振り向ければ、生産性が向上して知投げにつながる。
法人扶助=企業が従業員の面倒を見ること。安定化に役立つが弊害も多い。欧米は企業ではなく社会保障で扶助を行っている。
ウクライナとソ連で世界の小麦の1/4の生産量がある。
TSMCは半導体ファウンドリー(受託生産)の半分のシェアがある。
Googleのベンチャー企業の買収は競争が維持されるかが疑問。
失業率が低いのは島根県、岐阜県、佐賀県、三重県。創造的破壊が起こっていない可能性がある。
デジタル通貨は少額決済を前提にしたもの。高額まで可能にするとマネーロンダリングに悪用される。
学問の進歩、ビジネスは樹木のようなもの。末端ではなく幹に近いところが発展すると伸びる。
SPA(製造小売業)=ユニクロ、ニトリ、など
カーボンプライシング=炭素税、排出権取引、細部の設計が問題。悪魔は細部に宿る=神は細部に宿る -
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コロナ後は、戦後インフレになるかもしれない。
スタグフレーションは、フィリップス曲線が右上方にシフトした=失業率が高く、インフレ率も高い。インフレ予想が高いためインフレが収まらない。ケインジアンの裁量的政策が原因、とフリードマンは考えた=長期フィリップス曲線は、自然失業率と同じ=失業率を下げるために景気刺激策を取るのは間違い。
雇用や賃金は複雑な現象で、構造変化は見逃せない。
日本的こようは、法人扶助=企業丸抱え。解雇が難しいので採用に慎重になる。
北欧は、政府による労働者の保護が強い。企業に頼る問題点が出ている。
日銀がコントロールできるのは超短期の金利。
銀行を中心とした金融システムでは、銀行が貨幣を想像することができる点。
貨幣の3つの機能=取引媒介機能、価値保存機能、価値尺度機能。
経済が停滞しているから、政府の財政が破綻しなくて済んでいる。
前門の虎=公的債務、後門の狼=財政の負荷の増大。
債務比率を減らす手段は3つ。増税と歳出削減、インフレ、高所得者資産家への課税強化。ピケティは3番目の手しかないというが、すべての組み合わせが必要。特にインフレ。
死亡消費税=死亡する時点での課税。相続税とは別に、消費税を払ってもらう。
ISLM分析=ヒックス。貯蓄と投資が一致する財サービス市場の均衡(IS)と貨幣の需給が一致する貨幣市場の均衡(LM)を同時に達成するGDPと金利の組み合わせを考える、
マンデルフレミング理論は、ISLM分析を開放経済に拡張したもの。開放経済では金融政策は自国に効くが、財政政策は、他国に効く。
資本蓄積のレベルが低い国は、資本が増えることで高い成長率が実現する。
成長の負の側面=環境問題、格差拡大、技術革新によって生まれる格差=教育による格差。
資本主義の進展は格差拡大の元。
新古典派の理論では、資本について限界生産性の低減効果が働く=資本の増加が成長に繋がりにくくなる。
先進国の経済成長は、資本と労働力の増加だけでは説明できない=全要素生産性の上昇で説明できる。
アジアの成長は、海外資本投下と労働力だが、それだけでは限界がある。社会主義でも同じ限界に達し、TFPの上昇は見られなかったため、成長が止まった。
TFPはどのように決まるのか。内生的成長モデル。経済全体に規模の経済性が働く。経済政策によって伸びる(
(自由化など)。
貿易収支は貿易の問題ではなく、マクロ消費の大きさの違い。
為替レートは予測不可能=効率的市場化説。
民間部門の資金余剰は、政府の赤字と経常収支の黒字を賄っている。
アメリカの財政刺激で、日本の輸出が増える。同時にアメリカの金利が高くなりドル高円安になる=輸出が増える。ダブルで景気刺激策になる。
アメリカの金乳緩和は、金利低下=円高ドル安=貿易にはマイナス。逆にアメリカの景気がよくなれば、貿易にはプラス。
景気が悪くても株価が高いのは金利が低いことで説明できる。
効率的市場仮説か、行動経済学か。バブルの発生と破壊は効率的市場仮説では説明できない。
進化論的な市場化説=バブルの繰り返しは生物的な新種が現れるようなもの。 -
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わかっている内容が多く、あまり内容なし。
島国である日本の都心部は鉄道網が発達していて、百貨店はまだ全然イケますし、毎年あれだけのお中元とお歳暮をさばけるシステムを持っている百貨店のITは昔から普通に凄いし、デパ地下でアパレルから体験型施設にも既に振り切り、外商部は既にテレビショッピングに進出してる。
日本のITは楽天のようなメガベンチャー以外は、コンテンツ持ってる会社は横並びでグループ会社(子会社じゃないよ)になって連合組まないから目立たず小さいままなだけ。
そして、コンテンツではなく、最先端技術先行で事例を紹介していたこの本は非常にダサい。(もう最先端じゃないのと、これで案件取れるほど甘くない) -
Posted by ブクログ
テレビ東京系の番組「ワールド・ビジネスサテライト」のコメンテーターを務めていた著者による、経済学の入門書です。上巻では、ミクロ経済学とマクロ経済学の基礎のほか、ゲーム理論も扱われています。
ミクロ経済学とマクロ経済学の解説に関しては、本書で扱われるのはごく初歩的な内容に限られています。その一方で、現代の日本経済の流れを分かりやすく説明するなど、初心者にとって親しみやすいような工夫がなされているように感じました。また、ゲーム理論についても1章を割いて、そこでどのようなことが問題になっているのかを印象に残るような例を引いて説明しており、ユーザー・フレンドリーな入門書だと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻は経済学の基礎概念的な話が多かったが、下巻はより具体的な経済事象も解説している。
1. 公共部門の経済学
・先進国は経済全体に占める公共部門の割合が非常に大きい
・公共部門には、三つの機能がある。①所得分配を公平化する機能、②資源配分において民間経済を補完する機能、③マクロ経済の調整機能
・①生活保護、失業保険、公共サービス、地域間の財政配分による
・②民間経済に任せた場合に起こる「市場の失敗」として、外部効果(自動車による大気汚染等)、公共財(電波等)、費用逓減産業(鉄道等)の三つが代表的
・③公共投資や政府消費の活動を拡大させたり、抑制させることにより、景気に影響を及ぼす(財政政策)
・日本の債務比率は約250%
2. 金融システムを理解する
・銀行間の決済は日本銀行の口座を通じて行われ、口座のことを預金準備という。日本銀行は国債などの売り買いを通じて預金準備額を調整し、金融政策を行う。
・決済性の高い預金のみを入れた現金と預金の和である「M1」から、もう少し貯蓄性の高い預金まで含めた「M2」など、貨幣の総量をマネーサプライと呼ぶ
・中央銀行はハイパワードマネー(現金と預金準備)を増減させることにより、短期金利を調整し、金融政策の運営を行っている
3. 人と組織の経済学
・企業は財・サービスの供給者、労働者にとっての働く場、金融市場の資金の貸し手・借り手、CSRを行う市民としての役割などがある。
4. 国際経済を見る目
・国際収支表を読むと、日本経済の変化が読み取れる。①経常取引、②資本取引、③金融取引
・①経常取引はモノ、サービス、所得、移転取引に分類される
・日本は貿易大国から次第に投資から利益を得られる収益大国になっている
・中央銀行や政府は、為替レートの動きを見ながら、外貨準備を調整することにより、為替介入を行う。
・比較優位 -
Posted by ブクログ
ネタバレ忘れている事も多く良い復習になった。経済学の基礎が簡単に書かれていて分かり易い。『経済財政白書』等を実践として読むといいだろう。
GDPの構成要素を需要サイドで見ると消費(最も巨大な支出で全体の60%を占める)、投資(最も激しく変化する)、政府支出(景気の調整弁)、輸出・輸入である。経済的な指標で考えるならまずその国のGDP関連を詳しく見ると色々分かる。その国が一年間に生み出す付加価値、一人あたりGDP、消費者物価指数の変動、投資指数の変動、輸出・輸入品目の構成(公易条件)、GDPデフレーター(名目GDPから実質GDPに評価しなおすための指標)、寄与度(実質経済成長率に占める各需要項目の割合)等。
GDPの構成要素を生産サイドで見ると資本、労働、土地、技術。供給能力から想定されるGDPの動きを潜在成長率と言い、実際の成長率を上回っている時は供給が需要より多い状態になっていると考えられる為、デフレギャップと言う。
日本経済を変えた3つの分岐点は、①石油ショックによる軽薄短小工業への移行及び日本列島改造論(巨額公共投資による日本経済活性化)と金融緩和並びにアメリカの相対的な経済力弱体化やベトナム戦争等による財政赤字を補填するための変動相場制への移行、②レーガノミクス及びプラザ合意による円高への急転換、③①と②を受けてのバブル発生と崩壊である。
ゲーム理論は現実の様々な事象を分析できる。エッセンスは相互依存関係と合理性である。互いの意思決定が互いに影響を及ぼす前提のもと、意思決定者は合理的な選択をした場合、その後は選択を変えないナッシュ均衡が起こる。実際には協調が発生したり、コミットメント(先手をとって相手の行動を自分にとって好ましい方向に変えさせる事)が発生する。