あらすじ
●世界インフレ、日本の円安・物価高、ウクライナ危機…… ●加速・複雑化する現代経済の要点を整理し、平易に解説! ●“安い日本”に負けない「日本の勝機」が見えてくる! 経済学者の伊藤元重氏は、既存の常識では予測できない現代の社会情勢を「事実は小説より奇なり」と表現し、物価も賃金も上がらなかった「停滞と安定」の時代から、「変化と不確実性」の時代へと移行していると説く。だが同時に「予測不可能な未来を見通すためには、経済学の力が必要だ」とも語る。そこで本書ではさまざまな経済学の視点から、これら「難問」の解明に挑む。読めば加速・複雑化する社会情勢が理解でき、日本再興の「勝機」が見えてくる!
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Posted by ブクログ
円安、インフレ、低賃金…日本が直面する課題について分かりやすく偏りなく解説。
大衆向けに、全体的に角が取れている印象。もう少し踏み込んだ説明があっても良い。
Posted by ブクログ
為替は実質実効レートでみる。名目よりもより円安になっている。110円でも円安。
日本の所得や購買力が安くなっている。
為替を動かすのは、その時のテーマ。美人投票と同じ。今は金利差。
sp500からGAFAを除いた時価総額の伸び率は日本と変わらない。
ケインズ→新古典派→市場原理主義→ケインズ=アベノミクス
供給サイドへのテコ入れ=労働生産性、労働増加、資本増加、の3つの方法。
恣意の一貫性=最初に選んだ数字が全く関係ない筋であってもアンカリング効果が働く。
今日の行為を決めるとき、明日の自分を想像する。
金融所得の分離課税が、高額所得者の税率を下げている。富裕税で調整することが可能。1億を超えると税負担率が下がる。
内部留保を教育費に振り向ければ、生産性が向上して知投げにつながる。
法人扶助=企業が従業員の面倒を見ること。安定化に役立つが弊害も多い。欧米は企業ではなく社会保障で扶助を行っている。
ウクライナとソ連で世界の小麦の1/4の生産量がある。
TSMCは半導体ファウンドリー(受託生産)の半分のシェアがある。
Googleのベンチャー企業の買収は競争が維持されるかが疑問。
失業率が低いのは島根県、岐阜県、佐賀県、三重県。創造的破壊が起こっていない可能性がある。
デジタル通貨は少額決済を前提にしたもの。高額まで可能にするとマネーロンダリングに悪用される。
学問の進歩、ビジネスは樹木のようなもの。末端ではなく幹に近いところが発展すると伸びる。
SPA(製造小売業)=ユニクロ、ニトリ、など
カーボンプライシング=炭素税、排出権取引、細部の設計が問題。悪魔は細部に宿る=神は細部に宿る