あらすじ
経済学の対象は、公共部門の運営、貿易問題から企業経営まで幅広い。経済学の基本さえマスターしていれば、日頃何気なく読んでいる新聞記事も、何が問題なのかが見えてくる。現実を見る目が磨かれる入門書の決定版。
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Posted by ブクログ
小著なれど、経済学の幅広い領域を俯瞰し、エッセンスを学ぶには最適。労働経済とリカードの比較優位の理論はサラリーマンには興味深い。
索引があるとよかった。
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トレードオフ・・2つ以上の目的があるとき、どれか一つの目的を実現しようとすると他の目的が犠牲になるという関係。
パテント制度・・技術を開発した人にその技術の権利を認め、技術開発から得られる社会的な利益を研究者に対する所得の形にすることで、研究のインセンティブを高めようとする制度。
ニューパブリックマネジメント・・公共部門の必要性を満たしながら、民間部門のよい部分も導入しようという動き。
シナジー・・異なったものが結びついて大きな価値を生むこと。
雇用の状況を示す指標・・①完全失業率
②有効求人倍率
(1以上・・求人数の方が多い、1以下・・求職数の方が多い)
ペティ=クラークの法則・・サービス業に重点が移っていくこと。
portfolio investment incom・・証券投資収益
changes in reserve assets・・外貨準備増減
国際収支①経常収支
②資本取引
③金融取引
経常収支・・日本の海外に対する対外資産の残高がどのように変化するかを示す指標。日本の経常収支の黒字は、日本が海外資産残高を増やしていく、つまり海外に対する債権国になっていることをあらわしている。
外貨準備高・・政府や中央銀行が持っている外国通過の動き(為替ルートを安定させるために外貨準備高を持つ)
協調介入・・複数の国が同じ歩調で外国為替市場へ介入すること。
企業は為替レートの変動を抑えようとする
①為替ヘッジ
②海外生産の展開
③製品の差別化
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上巻に引き続き。下巻では、経済学の応用部分、公共面・金融面・組織(特に労働)・国際経済に触れられている。上巻でのレビューにも書いたとおり、非常に分かりやすく、経済学の勉強の導入や、就活前及び新社会人が教養として読むのに非常に適している。
Posted by ブクログ
上巻と同じく200ページ弱のボリュームの新書。
その中で「公共部門の経済学」「金融システムを理解する」「人と組織の経済学」「国際経済学を見る目」の4テーマが扱われている。上巻では「マクロ経済学」「ミクロ経済学」「経済学史」「戦後日本経済の流れ」「ゲーム理論」を扱っており、どちらかと言えば全体の理屈的なものだったのに対して、下巻では現実の経済の各論を扱っている。
上巻・下巻ともに、それぞれのテーマのエッセンスがコンパクトに分かりやすく書かれていた。本当に基本的な経済学の概説なので、別に目新しいことが書かれているわけではないが、経済学の全体をもう一度整理して理解しておこうという人にとっては、良い本だと思った。
Posted by ブクログ
上巻の基礎をベースに財政・金融・国際経済などの具体的な分野の経済問題を扱うことで考え方を学べる。日本銀行とか株とか信用取引とか「知らなくてもできるけどなんか気持ち悪いキーワード」をやさしく解説してくれている。個人的にはパレート均衡や比較優位等の概念が出てきて、経済学におけるゲーム理論の重要性を再認識した。
Posted by ブクログ
①公共の経済学:市場配分機能を補完する、外部効果・景気安定化機能・政府財政・プライマリーバランス
②金融システム:銀行決済機能・紙幣の機能(価値尺度・価値貯蔵・取引媒体)・金は天下の回りもの・中央銀行の役割・株式の動き
③人と組織:企業の役割・垂直統合・失業とは・独占市場・
④国際経済を見る:国際収支表・経常収支・為替レート(固定化・国境を越えた自由な取引・自国のマクロ経済を維持)・政府の介入・為替ヘッジ・輸入企業&輸出企業・比較優位(リカード)
Posted by ブクログ
下巻は上巻に比べると若干、抽象的かな?と思いますが、私のような経済学初学者にとっては得るところ大です。
例えば
・トレード・オフの概念(あちら立てれば、こちら立たず)
・クラウンディング・アウト(政府がよかれとやった財政政策の効果が半減してしまう現象)
・プライマリー・バランスの考え方(財政再建の示唆を与えてくれます)
・貨幣の機能(価値尺度、貯蔵手段、取引媒介)
・貨幣の保有動機(取引、予備的、資産保有)
・年功賃金制と「人質」(20代の方がいい仕事していたりするので、これすごくよく分かる)
・失業対策の多様性(単に景気を良くすればいいわけではない)
・為替リスクに備えるための、先物取引、オプション取引、ポジション概念
・保護貿易が産まれる要因(多数にとっては利益だが、一部の関係者には大変な損失なため、保護貿易を求める声は先鋭的に強い)
Posted by ブクログ
(上)よりもちょっとしんどかった作品。この(下)は4つからなっています。「公共」(財政政策など)、「金融」(金融政策など)、「人と組織」(企業と労働)、「国際経済」
この中で、国際経済を一番楽しみにしていました。為替や円高円安はわかるけど、貿易収支は何か難しかったです。輸出企業などの為替レートへの対策など、考えてみれば当たり前だけど、その当たり前のことを知らなかったです。
Posted by ブクログ
先週読んだ本の続き。読み終えたのは5日ほど前で、既に別の本を読み始めているので、一応1週間に1冊以上の目標はまだ達成できていることを併せてご報告。
下巻では「公共部門の経済学」「金融システム」「人と組織の経済学」「国際経済」について各章で述べられていて、一応上巻とは独立した形になっている。でもまぁ、初学者は素直に上巻から読みましょう。
上下巻ともに高校までの社会の授業で聞いたことのある話から始まって、時折経済学の(おそらくは)基本用語が登場し、それを解説していくスタイル。その際には身近な具体例や過去の出来事を引っ張ってきて読者の理解を手助けしてる。ただ、「本書のような入門書ではこれ以上詳しくは書かないが」的な言葉があちらこちらに登場し、この本に書いてあることはごく基本的なものなんだと強調している…が、反面「もっと知りたい」という読者に思わせるような文章だなぁという印象を受けた。…実際、自分もこの本を読んで「経済学についてもっと知りたい」と思えた。
上巻を読み終えたときにも思ったが、上下巻を読み終えて改めて初学者が初めに手にする本として相応しいと思う。入門書は数多くあれど、この本に初めに出会えて良かった。
Posted by ブクログ
初歩的な公共経済、金融、国際経済の解説をわかり易く説明している。
踏み込んだ知識はこの新書から先に進んでくださいという感じ。
少し古いので経済事象は現在と過去の問題点を比較できる。
本書発行当時の人たちはまさか不況が長引き就職氷河期世代を作り出し、最近では150円近くの円安になったり、米の価格が5kg5,000円超えたり、トランプが関税をかけまくるとは思いもしなかったであろう。
Posted by ブクログ
下巻では、公共経済学や金融、労働と企業、国際経済などに関する諸問題が分かりやすく解説されています。
ただ、せっかくビジネスの現場に降りて経済学という道具を使いこなすことに定評のある著者だけに、たとえば流通の具体的な事例なども参照しながら説明をしてほしかったように思います。とはいえ、上巻同様、たいへん分かりやすい説明には違いなく、他の経済学入門書を読む前に、本書によって大まかなイメージを得るといったニーズには最適の本ではないかと思います。
Posted by ブクログ
新しいものかと思ったら、意外と古いものだった。
普遍的なことは背景も含めてよく分かりやすくコンパクトにまとめられている。
もう一息まとめて一冊にしてくれていると更に良かったのだが。
Posted by ブクログ
上巻は経済学の基礎概念的な話が多かったが、下巻はより具体的な経済事象も解説している。
1. 公共部門の経済学
・先進国は経済全体に占める公共部門の割合が非常に大きい
・公共部門には、三つの機能がある。①所得分配を公平化する機能、②資源配分において民間経済を補完する機能、③マクロ経済の調整機能
・①生活保護、失業保険、公共サービス、地域間の財政配分による
・②民間経済に任せた場合に起こる「市場の失敗」として、外部効果(自動車による大気汚染等)、公共財(電波等)、費用逓減産業(鉄道等)の三つが代表的
・③公共投資や政府消費の活動を拡大させたり、抑制させることにより、景気に影響を及ぼす(財政政策)
・日本の債務比率は約250%
2. 金融システムを理解する
・銀行間の決済は日本銀行の口座を通じて行われ、口座のことを預金準備という。日本銀行は国債などの売り買いを通じて預金準備額を調整し、金融政策を行う。
・決済性の高い預金のみを入れた現金と預金の和である「M1」から、もう少し貯蓄性の高い預金まで含めた「M2」など、貨幣の総量をマネーサプライと呼ぶ
・中央銀行はハイパワードマネー(現金と預金準備)を増減させることにより、短期金利を調整し、金融政策の運営を行っている
3. 人と組織の経済学
・企業は財・サービスの供給者、労働者にとっての働く場、金融市場の資金の貸し手・借り手、CSRを行う市民としての役割などがある。
4. 国際経済を見る目
・国際収支表を読むと、日本経済の変化が読み取れる。①経常取引、②資本取引、③金融取引
・①経常取引はモノ、サービス、所得、移転取引に分類される
・日本は貿易大国から次第に投資から利益を得られる収益大国になっている
・中央銀行や政府は、為替レートの動きを見ながら、外貨準備を調整することにより、為替介入を行う。
・比較優位
Posted by ブクログ
上巻と下巻で本の性質が変わってしまっている感じがしました。上巻は自分が何を学んでいるかよく意識でき下巻の章への言及も多かったのですが、下巻はそうした面が弱く説明不足の箇所も散見されました。
同じ分量でも1冊にした方がつながりがよくなり、わかりやすかったのではと思います。
Posted by ブクログ
公共経済学、金融、労働経済学、国際経済学というマクロ経済学の各論(という言い方でいいのかあまり自信ありませんが)の本でした。
上巻の総論的な話より具体的ですが、それなだけにちょっと取っつきにくいかも。
マクロ経済学ってまさしく行政なんですね。
これからも機会を見つけて勉強したいと思います。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
経済学の考え方をマスターすることは、現実を理解するための最短ルート。
下巻では、公共経済、金融、国際経済などのトピックを取り上げ、経済学の発想で現実の問題をどのように捉えるべきかを解説。
コラム、用語解説を読めば、経済学がより深く理解できる。
ニュースのどこが重要なのかがわかる経済センスが身につく。
[ 目次 ]
6 公共部門の経済学(公共部門の三つの機能 政府のお金の使い方―財政支出と税制 ほか)
7 金融システムを理解する(貨幣は経済の血液 貨幣パワーを解剖する ほか)
8 人と組織の経済学(重要な役割を持つ企業 日本的な企業システム ほか)
9 国際経済を見る目(海外との関係抜きでは日本経済は語れない 基本データは国際収支表 ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
数式を使わず、図表による経済学の入門書
読みやすさだけは抜群なので最初の?冊には良いと思う
ただ、数式を使わないため、理論的な説明は無い。
下巻は、公共経済・金融・組織論・国際経済