伊藤元重のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
経済学者による現在の日本経済の実態と進むべき方向性を説明した本。日経MJ等に連載されたコラムをまとめたもので、それぞれの文章は簡潔にまとめられている。著者の意見に同意。
「「日本人による日本人のための日本国内で閉じた産業や制度」だけを守ろうとすれば、日本社会は衰退するだけだ。経済困難に伴う失業や自殺の増加、税収不足による財政破綻、経済的低迷による日本国民の自信喪失。少し考えただけでも経済活力が失われることの問題点はいくつも思いつく」p6
「大災害からの復興は、国土や社会を元に戻すのではなく、21世紀の経済社会環境に合った社会を創造していくものでなくてはならない」p27
「(デフレなのは)過剰企業、過剰設備、過剰雇用の状況であり、モノあまりが激しいから」p30
「(「中所得国の罠」について)一人あたりのGDPが3000~6000ドルあたりの国を中所得国という。4300ドルの中国は中所得国である。韓国やシンガポールのように高所得国になれた国もあるが、世界的に見ればこれは例外で、多くの中所得国がそこから抜け出すことができずにいる」p104
「技術革新がこれだけ進んだこの時代に、日本の電力メーターではピーク利用とオフピーク利用をきちっと分けて計測できない」p160
「商店街の復活に成功するポイントは、その商店街が立ち直れないくらい衰退していることだ」p186
「生産性の高い企業ほど、海外へ出ていく傾向が強い。そして、海外への展開に積極的である企業ほど、実は国内での雇用を増やす傾向がある」p235 -
Posted by ブクログ
優秀な人ほど人生の目的を気にかけないが、企業と同様に人生にも目的、戦略があっていいと著者は言う。
想定外の人生で何を大切にするか?
本書は、生活パターンの中で、どのような基本原則を持つか、大切にしているかについて著者の経験をもとに語られている。
とくに直面している環境の変化。つまり働くことについての大きな変化にどう対応していくかが本書のテーマになっている。
働くことは、レイバー⇨ワーク⇨プレイに変わってきている。
肉体労働⇨事務職⇨自分にしか出来ないプレイヤーへの変化。
人生の戦略を考える上で「自分がやりたいことを常に見つめ直すこと」が大事。
人間は長期的な目標の重要性を忘れて、どうしても目先の動きに流されやすい存在です。自分の弱さが何かをよく知り、自分が本当に何をやりたいのかを常に確認することが必要。
自分の行動を戦略的に考えることが重要。本書は経済学者である著者が、知的戦略行動について述べています。
著者の読者への投げかけは、「自分にしかできない仕事、やりがいを持って取り組める仕事。そうした働き方をするプレイヤーになろう!」
そのために「読む」「書く」「話す」を鍛えようという。
1日に一つ新しいことをする(コジマ電気 社長)
1日に30分仕事を考える時間を持つ
競争が激しい時、企業が生き残る方法は、3つ。
1,もっと頑張る。
2.競争相手を消滅させる(M&A)
3.差別化する。
個人も同じ。
職業人生を歩む中で自分の価値を高めていくためには、人にはないような何か特徴的なものを持つようにすることが非常に重要。
差別化するためには、個人として仕事の質を上げることが大事。
そのために著者がやっていること。
・海外の新聞を読む。
(インターナショナルニューヨークタイムズ、フィナンシャルタイムズ)
・欧米のシンクタンクのレポートを読む
(ピーターソン国際経済研究所、ブリューゲル研究所)、フォーリンアフェアーズ
・行動経済学を利用
1000円のワインと2000円のワイン
⇨1000円、2000円、3000円のワインを置いたら、2000円のワインが売れるようになった。
・さらには、現場から学べ。現場にはその道のプロと一緒に行くことで学べ。
・ロールモデルから学べ。即ち良き師匠を持つこと。
こうした知的戦略行動をとることであなたしかできないことをする。それが大事と著者はいう。
我々は、人生の大半の時間を仕事に費やす。なので、その仕事を充実させることが人生を充実させること。著者がいう知的戦略行動をとることは有意義な人生を過ごすためには大切だと思わせてくれました。 -
Posted by ブクログ
日本と世界経済について知りたくて読書。
アベノミクスによって空元気状態の日本。急激な円安が今後の日本経済にどう影響してくのか考えつつ読書。元が短編コラムなので読みやすい。
来日する外国人が増えた。消費税は外国人も負担するという意味では、今後も中国や韓国に偏ることなくバランスよく外国人に日本を訪れてもらい日本へお金を落として欲しい。
航空業界、日本の空港のハブ化について興味深く読む。
本書で取り上げられてる成田とハブ化政策と関西をLCC拠点にして活性化するなどは進みつつあるが、チャンギやフランクフルトと比べるとまだまだという印象を受ける。
那覇空港をアジアの物流ハブ構想は、以前から注目しているが、現在はどうなっているのだろうか。沖縄の魅力アップ、活性化させることは沖縄を守るためにも有効だと思う。
確かに香港のスーパーを覗くと肉や米、野菜、果物、菓子にいたるまで日本製品であふれている。国家が特別な制約や規制を加えずに普通に経済活動をすると日本製品のファンが増えるのが世界の現実だと思う。もっと日本のサービスや商品を沖縄を経由して積極的にアジアへ広げることは日本が緩やかでもいいので成長を取り戻す有効な手段だと思う。
マクロ経済学は学生時代のゼミで学んでいたが改めて面白い学問、考え方でまた学びたくなる。
読書時間:約50分
本書は日本領事館大連出張所でお借りしています。有り難うございます。