伊藤元重のレビュー一覧
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ネタバレ[ 内容 ]
経済学の考え方をマスターすることは、現実を理解するための最短ルート。
下巻では、公共経済、金融、国際経済などのトピックを取り上げ、経済学の発想で現実の問題をどのように捉えるべきかを解説。
コラム、用語解説を読めば、経済学がより深く理解できる。
ニュースのどこが重要なのかがわかる経済センスが身につく。
[ 目次 ]
6 公共部門の経済学(公共部門の三つの機能 政府のお金の使い方―財政支出と税制 ほか)
7 金融システムを理解する(貨幣は経済の血液 貨幣パワーを解剖する ほか)
8 人と組織の経済学(重要な役割を持つ企業 日本的な企業システム ほか)
9 国際経済を見る目(海外との -
Posted by ブクログ
繊維産業が危機に瀕しているのは、日本の縫製工場でミシンが踏めなくなったためではなく、イタリアのアルマーニやアメリカのラルフ・ローレンのような、国際的な価格競争に負けることのない付加価値の高い商品をつくるデザイナーや企業を育ててこなかったためであろう。すぐに真似のできる付加価値の低い商品が競争力を失うのは、ある意味で当然のことなのだ。(34P)
工場を多くもてば、それぞれの地域に合った弁当を、鮮度を保ったまま各店舗に届けることができる。しかしその反面、商品の品質を一定に管理することが難しくなる。「それでもそれを克服する努力をするほうが、お客さまのためになる。われわれはそういう発想でやっています -
Posted by ブクログ
「震源地はアメリカ」
二度の石油ショックとそれに伴う世界的なインフレ。そしてグズグズと引きずっていたベトナム戦争による財政赤字。70年代後半のアメリカは全くもって最悪だった。
そこでアメリカの金の流れを管理している偉い人が金融政策を実施した。金の供給を抑えたのだ。そしてアメリカ国内の金利が上昇し始めた。
次に80年にレーガンが大統領に就任した。このアメリカのトップは「小さな政府」を目指した。
・積極的な減税措置
・政府の経済活動の縮小
つまり、リベラリストであり今もはやっている「民営化」だ。だけど、そのころのアメリカは冷戦の真っ最中で、莫大になっていた軍事費は削ることがで