伊藤元重のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
経済学の考え方をマスターすることは、現実を理解するための最短ルート。
下巻では、公共経済、金融、国際経済などのトピックを取り上げ、経済学の発想で現実の問題をどのように捉えるべきかを解説。
コラム、用語解説を読めば、経済学がより深く理解できる。
ニュースのどこが重要なのかがわかる経済センスが身につく。
[ 目次 ]
6 公共部門の経済学(公共部門の三つの機能 政府のお金の使い方―財政支出と税制 ほか)
7 金融システムを理解する(貨幣は経済の血液 貨幣パワーを解剖する ほか)
8 人と組織の経済学(重要な役割を持つ企業 日本的な企業システム ほか)
9 国際経済を見る目(海外との関係抜きでは日本経済は語れない 基本データは国際収支表 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
繊維産業が危機に瀕しているのは、日本の縫製工場でミシンが踏めなくなったためではなく、イタリアのアルマーニやアメリカのラルフ・ローレンのような、国際的な価格競争に負けることのない付加価値の高い商品をつくるデザイナーや企業を育ててこなかったためであろう。すぐに真似のできる付加価値の低い商品が競争力を失うのは、ある意味で当然のことなのだ。(34P)
工場を多くもてば、それぞれの地域に合った弁当を、鮮度を保ったまま各店舗に届けることができる。しかしその反面、商品の品質を一定に管理することが難しくなる。「それでもそれを克服する努力をするほうが、お客さまのためになる。われわれはそういう発想でやっています。」(45P)
「変化に対する適応といいますが、未来から現在が変わるんです。だから常に未来の状況を意識して、そのために現在はどうあるべきかという見方をしなければいけない。それなのに変化を歴史的な流れで捉え、過去の連続性のうえに変化の方向を見極めようとする人が多い。そんなことはできるわけがない」(48P)
小売りが主導権を持つということは、こちらの販売計画などの情報をメーカーが自由に使えるようになるということで、計画的な生産が可能になります。当然、コストも抑えることができますし、メーカー側にもメリットが大きいはずです。(73P)
「しまむら」ではそうした強力なストアブランドをもたないぶん、急速に売り上げを伸ばすことはないが、マーケットの好みに合わせて商品を仕入れていくことができるため、急な失速も起こりにくい。(95P)
これからの高齢者はヤングマインドをもっていますから、いかにもシルバー向けという商品はかえって売れないのではないでしょうか。(142P)
クオリティを高めるためには管理項目というマニュアルで店員の動きを規定しなければなりません。しかし、それは目的を達成するための課題であったのですが、いつしか課題をこなすこと自体が目的となってしまった。そして、そこに安住して一歩も外へ踏み出していかない体質がいつの間にか出来上がってしまった。僕はこのことに大きな危機感を募らせました。だからこそ、値下げを決断したのです。(175P)
おかげ横丁ができたことによって、毎年二〇万人程度だった赤福本店を訪れる人の数が、三〇〇万人以上に急増した。(193P) -
Posted by ブクログ
「震源地はアメリカ」
二度の石油ショックとそれに伴う世界的なインフレ。そしてグズグズと引きずっていたベトナム戦争による財政赤字。70年代後半のアメリカは全くもって最悪だった。
そこでアメリカの金の流れを管理している偉い人が金融政策を実施した。金の供給を抑えたのだ。そしてアメリカ国内の金利が上昇し始めた。
次に80年にレーガンが大統領に就任した。このアメリカのトップは「小さな政府」を目指した。
・積極的な減税措置
・政府の経済活動の縮小
つまり、リベラリストであり今もはやっている「民営化」だ。だけど、そのころのアメリカは冷戦の真っ最中で、莫大になっていた軍事費は削ることができなかった。故にアメリカの財政は大赤字。それを補填するために国内資金がどんどん吸収されることになった。これで金利の上昇がさらに推し進められることとなり、次はその高金利を狙って海外の資金が流入しだし、為替レートをドル高へ引き上げることとなった。
ドル高で喜ぶのはアメリカ以外の国の輸出企業、他の国がせっせと輸出をしたからアメリカではレイオフとか企業倒産とか大変なことになった。これが貿易摩擦。
ドルはアメリカの通貨であり、同時に国同士の取引で最も使われる国際基軸通貨。その為替レートが暴騰したら何かとマズい。メインの貨幣なんだから安定してもらわないと困る。だから先進国の偉い人たちがドル高を是正するために一致団結して介入をした。これがプラザ合意であり、バブルの始まりである。
震源地はアメリカであり、彼らの尻拭いのおかげでバブルは起きて、そしてはじけたんじゃないだろうか。無茶な融資をした銀行もダメだけど、その背中を押した政府だって結構なダメダメぶりだ