【感想・ネタバレ】流通大変動 現場から見えてくる日本経済のレビュー

あらすじ

壮絶な主導権争いは何をもたらすのか
流通業界ではメーカー(上流)、問屋(中流)、小売(下流)の垣根がなくなり、チャネルリーダーのポジション争いが激化している。流通の変化は消費者にどのような影響を及ぼすのか。30年間にわたって流通の現場を歩き、「ウォーキング・エコノミスト」と呼ばれる経済学者が、マクロとミクロ両面の視点から日本経済の先行きを見通す。

[目次]
第1章 流通から見えてくる日本経済
第2章 なぜセブン‐イレブンはミールサービスを始めたのか
第3章 アジアが日本の流通を変えた―ユニクロの成功の秘密を探る
第4章 そうは問屋が卸さない―いま中間流通に何が起きているのか
第5章 情報通信技術で変わる日本の流通
第6章 都市の変容とともに小売業も変わる
第7章 チャネルリーダーの地位を確保せよ
第8章 アジアの需要を日本の内需に
結びにかえて―流通の現場は刺激に満ちている

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Posted by ブクログ

何となく、メーカーか流通か、というような軸でとらえがちですが(私は)、流通は上流(素材)から下流(消費者)まで商品が流れていく全ての過程に影響を与え得る、という流通のより大きな可能性を感じさせてくれました。

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2015年01月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

東京大学大学院の伊藤元重先生の新書。
経済学やマーケティングなどの教科書も執筆されている同氏だが、現場における講演会や執筆業なども手がけている。流通に関してはかなり以前から携わっているようだ。同書からもそれは伝わってくる。
個人的にも、過去に何度かお仕事をさせていただいたことがあり、ざっくりとしたお題の講演もきちっとこなしていただき、かつお話が面白い。また、ご自身も非常に謙虚な方で、大手町で講演を依頼した際には、自身の研究室から歩いていらっしゃったこともあった。まだ駆け出しの社会人であった自分にはなかなか感慨深い人である。

本書において、流通の現場ということで、非常に示唆の富む内容であった。大店法の撤廃などの機微やセブンイレブンの考察、個人的にはダイエーの盛衰についてのお話は自分自身の過去の経験的にも納得のいく内容だった。彼らのビジネスモデルと歴史的経緯でどうしてあのような事態になったのかを理解できた。

近年ではネットが普及し、利便性も高くなったが、本書は大いに読む価値がある。新書なのでサクッと読めてしまう事もおすすめ。

■目次
第1章 流通から見えてくる日本経済
第2章 なぜセブン‐イレブンはミールサービスを始めたのか
第3章 アジアが日本の流通を変えた―ユニクロの成功の秘密を探る
第4章 そうは問屋が卸さない―いま中間流通に何が起きているのか
第5章 情報通信技術で変わる日本の流通
第6章 都市の変容とともに小売業も変わる
第7章 チャネルリーダーの地位を確保せよ
第8章 アジアの需要を日本の内需に
結びにかえて―流通の現場は刺激に満ちている

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2014年08月11日

Posted by ブクログ

商売、経済の縦の繋がりがよくわかる。
生産があり、中間流通があり、小売店があり、商品が人々の手に渡る。その流通が、それぞれにプレイヤーがいて、利益を求めている。駅前の百貨店から郊外店、コンビニへ、ネット販売へ。流通は商品と人々をどう結びつけて、その中でコストを下げて他社より有利になるか。

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2018年06月10日

Posted by ブクログ

勝ちパターンというものは、時代の様々な因子により変わる。
その中で敏感に在り方を変えていくことが必要。
時には、逆風吹きすさぶ中を耐え忍び、先を読む。
長生き企業は、それができてきたということなんでしょうか?
差別化による付加価値を提供し続けることが鍵なのは普遍のテーマでしょう。

キーワードは
本の人口減少と都市への人口集中、少子高齢化。
アジアの隆盛と製造*販売のグローバル化、アジア需要の取り込み。
産業を縦に掘る、流通機能としての問屋、直販の考え方。
IT進化で変わる、代替と補完、ネットとリアルの関係模索。
チャネル政策。

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2014年05月18日

Posted by ブクログ

様々な流通の現場を観察してきた伊藤先生による流通論。
メーカーにとっても参考になるところが多い。
伊藤先生は、大店法の規制撤廃に好意的だが納得いかない。
筆者は、「大店法は零細商店を守るためのもので、消費者のための視点を欠いていた」と言うが、地元の商店街を守ることが長期的には消費者の利益になると何故気付かないのだろうか? 

安売りだけでは長続きしない、と主張している点は評価できる。上流から下流までの過程で、チャネルリーダーとしての地位を確保する事の重要性も学んだ。

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2014年03月28日

Posted by ブクログ

※メモ

【出会い】
丸善平積み。ちょうど前作に当たる古い新書を読んだばかりだったので、時代変化を追うため。

【概要】
前作の内容に2014年までのホットな内容がプラス。

【感想】
重なっている内容も多かったが新しい内容がそれなりに入っておりおもしろかった。

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2014年12月27日

Posted by ブクログ

非常に平易な文章で読み進めやすい。
主観的な記述が多々あるため、事実と筆者の考察は区別しながら読む必要がある。
全体を通して、流通初心者にはとっつきやすい本だった。

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2015年11月16日

Posted by ブクログ

チャネルリーダーの大事さと、ダイエーとイトーヨーカドーのビジネスモデルの違いが印象に残った。
イノベーションのジレンマ。読んでみたくなりました。

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2014年06月14日

Posted by ブクログ

大規模小売店舗法により守られていたのは、小売店や商店街で働く人々。
この法案の撤廃により、現代の大型店が台頭し、価格競争が激化。
色々なブランドや企業が価格だけでなく、差別化を図り生き残りを図る。
ダイエーは、大規模小売店舗法撤廃により郊外に大型店をたくさん出し、1972年には売上トップの三越を抜かしてトップとなる。しかし、ダイエーのビジネスモデルは、不動産を購入し、そこに店を構えたため、バブル崩壊で地代が下がりイオングループに吸収される形となる。
ユニクロは、SPA という小売店にも関わらず、商品企画から製作、物流までを全て行うビジネスモデルを展開し、成功した。ユニクロも低価格で一時、大フィーバーを起こしたが、低価格だけでは商売は続かない。他社と異なる差別化の戦略を立てることが重要。
ただし、同じ業態でも相手にする客や企業の規模により、戦い方は異なると思うので、筆者の考えを鵜呑みにできない。(機屋の話)

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2014年05月10日

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