小出裕章のレビュー一覧

  • この国は原発事故から何を学んだのか

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    反原発を主張される著者による、福一事故後1年後の著作です。原発推進における社会的矛盾や構図を的確に指摘されています。本書上梓後10年を経ていますが、そのご主張は色褪せていないように感じました。現在も福一では作業が継続し状況は変わらないのかもしれません。建設の経過はどうにもなりませんが、事故処理だけでも「差別」のない、適正な対応を当事者である東電には取っていただきたいと感じました。私自身は何もできませんが、著者の思いに共感を得ることができました。

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    2022年02月13日
  • 原発のウソ

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    原子力研究者である著者による、原子力発電所の矛盾を分かりやすく紹介されています。原子力発電のコスト収支、エネルギー収支、廃棄物の処理に関する問題等とても良く理解できました。あらゆる部分において見切り発車で進めてきた、日本の現状に呆れると共にそのツケを未来に廻すことに心が痛みました。自意識過剰で閉鎖的なムラ社会の中だけで、隠蔽されてきた問題にて引き起こされた大事故の事実に目覚めるべきであると感じました。

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    2022年01月19日
  • 原発事故は終わっていない

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    2011年に「原子力緊急事態宣言」が発令され現在も解除されていない。コロナも緊急事態、日本は緊急事態だらけ! 廃炉は必然‼

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    2021年03月16日
  • 原発のウソ

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    ネタバレ

     p.118から「地球を温め続ける原発」という節がある。ここに、驚くような数字がある。
     本書によれば、年間に日本の国土から、河川を通じて流出する水の量が約4000億トンである。それに対して、54基の原発から排出される温排水が年間に約1000億トンであるという。その温排水は、原発に入ってくる時よりも排水されるときのほうが7度も高温であるという。
     本書のこれらの数値を用いて、たとえば温排水が海の表面で厚さ1mで広がるとすると、40年くらいで太平洋の何パーセントの海面を覆うのか、といった試算ができる。近年の海面温度上昇の実測値などと比較することもできる。

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    2018年08月17日
  • この国は原発事故から何を学んだのか

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    日本が地震列島であることは東日本大震災が起きる前から知られた
    事実である。しかし、その事実に目をつぶり御用学者を動員し、国策
    の名の下、原子力発電所が建設されて来た。

    何度も引き合いに出すが、鎌田慧『原発列島を行く』には国が、電力
    会社が、過疎地の自治体の頬を札束で張って原発を建設して来た
    ことが綴られている。

    『原発のウソ』で安全性・低コストという噓のベールを引きはがし、
    分かりやすく解説した著者は、本書でもまた淡々と怖いことを
    綴っている。

    この期に及んでも原発を生き残らせようとする国と電力会社は
    福島第一原発事故の責任さえうやむやにしようとしている。

    そして「原発を再稼働させなけ

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    2017年08月18日
  • 原発と戦争を推し進める愚かな国、日本

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    福島第一原発が忘れられてきている、という恐ろしい事実。肌で感じていましたが、これはそのように仕向けられているからなのだと気づきました。これだけの大事件が起きながら、誰の責任も問わず、それでもまだ再稼働してしまった日本。救いがたいと筆者も指摘しています。常識も倫理観も何もないのが政府及び原子力ムラなのだと恐怖です。あきらめずに原発を止めるよう働きかけることしか、大人の責任を果たせないと決意しました。

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    2015年11月12日
  • 騙されたあなたにも責任がある 脱原発の真実

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    著者は京都大学の原子炉実験所助教である。助教というのは序列でいえば講師より下だ。著者はずっと原発に反対していた為、原子力のアカデミズムの中では当然出世は不可能だ。しかし、今まさに著者が危惧していた事態となったわけであり、従って原子力御用学者やマスコミが垂れ流してきた、「原子力は安価(火力・水力より高い)でクリーンで安全(今でもそう主張する人が多い)なエネルギー」というデマに対して、ほぼそれを受け入れてきた国民にも責任がある訳だ。もはやこうなってしまった以上日本は放射能と共に暮らしていかなければならない国となったため、国内で採れる全ての食品に対して放射線検査を実施し、放射線量の低い食品のみ子供は

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    2015年01月27日
  • 原発ゼロ

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    原発がいかに危険であるか、福島の影響がいかに大きいものかよく分かる。p.186の原発は発電時にもCO2を排出しているのはこの本で初めて知った。沸騰水方原子炉では、タービンの軸受けから放射性物質の漏洩を防ぐために蒸気シールドという水蒸気の気流を起こす必要があるが、そのためには補助ボイラーを焚かなければならない。補助ボイラーの燃料は重油である。ネット上にもそれらしき情報があるので参照されたし。

    p.259の種の絶滅に関するグラフだが、これはどうかと思うそんなにたくさんの生物が絶滅しているのだろうか?

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    2014年06月13日
  • 100年後の人々へ

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    一貫して反原発を訴え続ける気骨の学者、小出裕章氏の熱い信念をささえるものは何か。それは原子力を研究してきた者の責任感であり、贖罪意識である。他の多くの研究者はどう思っているのだろうか…。「いつかは科学が原子力をコントロールできるようになる」という希望にすがって原発を推進してはや70年。その歩みはほとんど止まっているように見えるのにも関わらず、未だその夢を見続けているのだとしたら、あまりに哀れで、情けないことだと思う。

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    2014年03月06日
  • 原発のウソ

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    正直言って、何がホントで何がウソなのかは、最後は自分で確かめるしかないと思います。
    そして、この本は、原発に関するホント・ウソを確かめる上で役に立つ本だと思います。

    もちろん、すべてが事実だとは思わないし、中にはわかりにくいたとえもあります。
    しかし、少なくとも著者が知る限りの真実を集めた印象は強いです。

    そして、いかに僕が原発に対して無知であったか、よく確認できました。
    そういう意味でもいい本でした。

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    2013年12月07日
  • 原発はいらない

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    ネタバレ

    メモ

    P117 図25
    P120 図29
    原発を運転させる理由が見つからない

    P169
    原子力安全委員会、原子力安全•保安員は
    原発推進の機関にすぎない

    P175
    チェルノブイリ原発事故は
    運転員のミスではなく
    原子炉の構造上の欠陥

    原発をやめても
    電力は不足しない!

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    2013年04月28日
  • 原発・放射能 子どもが危ない

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    ネタバレ

    友人が貸してくれました。
    小説でもなにのに、新書を読んで泣きそうになるなんて初めて。小出先生がどんな思いで反原発を訴えつづけてきたのかがひしひしと伝わってきました。
    少なくとも私は、政府や原発賛成派の人たちの「福島原発の事故は収束している」だとか「放射性物質があったとしてもただちに影響はない」だとかいう言葉より、小出先生の「もうすでに日本中が放射能に汚染されていて、私たちは汚染された世界を受け入れて生きていくしかない」とか「もはや完璧に汚染されていない食品だけを食べ続けるなどということは不可能」という言葉の方がずっと信じられる。それは本当に信じたくないような事実だけど、でも今ここにいる私たちが

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    2013年04月09日
  • 原発と日本人 自分を売らない思想

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    女川原発の電源を供給している場所がひとつだけたまたま高いところにあって、残ったために原発がメルトダウンしなかったという話は、この本で初めて知ることができた。マスコミで説明されないことがどんどん出てくる。

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    2013年04月02日
  • 原発のウソ

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    原発についてのシステム、国の運営、危険性などについて非常にわかりやすく具体的に書かれていました。
    原発事故によって今何が起こり、何をすべきなのか知るには申し分の無い一冊です。

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    2013年02月11日
  • 「最悪」の核施設 六ヶ所再処理工場

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    脱原発を考える人より、原発推進を考える人に読んで欲しい。

    もととなる資料やシュミレイションに使った変数の妥当性は、シロウトの私には判断できない。
    しかし、論旨は明確で資料もわかりやすく、大変納得できた。
    現時点では、この新書の主訴に全面的賛成。


    そして、それなりの立場にある人や本書で批判された人、疑問を呈された関係者からの『反論の書』を待つ。

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    2012年11月15日
  • 原発のウソ

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    内容が本当に衝撃的だった。
    原子力に対する考え方の甘さを痛感した。
    こんなものを引き換えにしてまで、電気を使っているのかと思うと複雑な気持ちになりました。
    原子力発電所の今後について考えるための良書です!

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    2012年11月10日
  • 原発のウソ

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    原発は安全という神話。
    今まで原発に関して無関心で、震災以降もそれを維持してきて
    初めて原発の危険に関する本を読んだ。

    きっと原発がいいなんて想っている人は少ないはずで、でも自分が
    知らない間にそれがいつの間にか社会のシステムの一部になっている。

    まずは知る事から始める。
    無関心でいていいものとそうではいけないもの。
    その後者に当たるのがまさに原発でないだろうか。

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    2012年07月05日
  • 騙されたあなたにも責任がある 脱原発の真実

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    大人は汚染されたものを食べるべき、というのはチョット賛同はできないのですが。。
    でも、その他のことは小出先生の言っていることはもっとも。
    騙された人も責任割合に応じて責任を取るというのは納得です。しかし、一番大事なことは、「騙されたらもう二度と騙されてはいけない」ということです。

    昨年発刊された原発関連の本(小出先生のものに限らず)は若干古いデータになってしまっていますので、2012年の春の今この時点で一番新しいデータをふまえての内容になっているので、おすすめです。
    わたしはこれを実家の父親に送ろうと思います。

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    2012年05月21日
  • 原発のウソ

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    「低線量の被曝はかえって体にいい」とかとんでもない発言をしていた
    専門家もいれば、原子力の平和利用を研究する過程で「そんなこと
    出来やしない」と気付いて反原発を訴えるようになった専門家もいる。

    著者は40年に渡り反原発を訴え続けている人である。同じように
    反原発でも「放送禁止物体」と呼ばれる広瀬隆とは異なり、感情に
    走る部分が少なく、分かり易く原子力の危険性を教えてくれる。

    亡くなった高木仁三郎氏がそうだったように、この人も良心の研究者だ。
    本書は専門用語も少なく、例えも理解しやすいので中学生からでも
    読めるだろう。

    放射性物質が人体に及ぼす影響、原発事故直後に嫌と言うほど繰り
    返された

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    2017年08月16日
  • 原発はいらない

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    専門的なのに簡単
    原発の意義がわかる
    経済のみならず、人間として、地球の生物としての生き方を考えさせられた

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    2012年02月24日