上念司のレビュー一覧
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二年前に安倍政権が誕生したとたん、その経済政策に対して激しい批判が経済学者・エコノミストから寄せられた。その切り口は様々だったが、いずれも国民の不安を煽るような深刻かつ最悪の結末を唱えるものが多かった。本書はそれらの批判の背後に潜む思想とその嘘を暴き、彼らの言う災厄を避けるためにもし最善の行動を取ったとしたらどうなるのかをシュミレートすることで、妄説の完全論破を企図した一冊である。
黒田バズーカから早二年、量的緩和に走れば国債が暴落し、日銀は買い支えられず、ハイパーインフレが到来すると国民をおどかしていた連中(小幡某ら)の嘘八百はもう白日の下に晒されたが、なぜ一部の人は彼らの出鱈目に振り回さ -
Posted by ブクログ
上念先生と倉山先生の対談本なので、面白くないはずがない。
2014年と少し前の本なので、その後大いに情勢が変わったところはある。
本来投資のための投資で、物が積み上がって破綻するはずのシナ国経済がいまだに持っているのは、どの国も買わなくなった太陽光パネルとか、どこかのお人よし国家が国をあげて勝ってあげてるからだという気がしなくもない。
結局、シナ国も、K国も、R国も、日本という類まれなお人よしにおんぶ抱っこで生き延びている気がする。これだけ寄生されていれば、そろそろ我が国も干上がる。
はあ。
部分正解の全面展開みたいな記述があった。
今、いろんなところで、自分の正義を尊重せよ的な動きがあっ -
Posted by ブクログ
大東亜戦争が起きた経緯を経済的な観点から読み解く一冊。
そもそもの悪は、金本位制にあったと著者は考える。
金本位制では、各国の通貨発行量は、国の金保有量に縛られるため、国が成長する過程においては、どうしても通貨が足りなくなる。
通貨が足りなくなると、デフレになり不景気になり、国民は困窮する。
国が通貨発行量を調整できるようにするためにも、各国は金本位制から脱却するべきだったのに、金本位制に縛られてしまったがために、経済は混乱し国民は困窮した。
平和な時は見向きもされない極端な思想も、生活が逼迫すると、危険思想に国民は飛びついてしまう。
こういった経緯で日本は、大東亜戦争に突っ込んでしまった -
購入済み
わかりやすい
直近の出来事なので非常に分かり易い内容と構成になっているとと思った。経済の絶頂からずっと日本経済は低迷、そもそも格差を広げた景気浮揚策は海外の富裕層と一部の富裕国民のみ恩恵を受け、大部分の国民はギスギスして先の見えない長いトンネルに入ってしまったようだ。早く脱出するには格差是正が最も急がれる施策ではないか。
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Posted by ブクログ
経済で読み解く日本史シリーズを楽しく読ませてもらいましたが、その著書が書かれた本です。自らの経験をベースに、どのような視点でビジネスを起こすべきかの考え方を解説しています。
さらには稼いだお金を何に使うべきか、投資すべきかについてもアドバイスしています。彼が定義するところの「地位財=マイホーム、高級車、ブランドもの等」を溜め込んでも満たされる事はないという考えには同意するものがありました。私としては、借金を早めに返す予定での持つマイホームは良いとは思いましたが。
以下は気になったポイントです。
・傍から見れば何の価値があるかわからない「非地位財」は、その人のアイデンディに深く結びついてい -
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大まかな負けない人生指南書
テクニック本ではなく、人生における指針や価値観の持ち方についての本なので、即効性はないが本質に触れている本だとは思う。著者の転職、起業、家の購入などの経験から感じた本音と実践がベースにあり、語り口も面白いのでサクサク読める。ただ、就活における自己分析本に当たるような本なので、この本から個別の人生や投資における選択をどのように行えば経済的な成功を得られるかという点までは得られないので、他のキャリア構築本なり投資指南本なりで補足する必要はある。
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Posted by ブクログ
上念氏による「経済で読み解く日本史」シリーズの最終版・平成時代(6冊目)です。文庫版サイズが今年(2020.7下旬)に出版されて夏休み中に読み終わったのですが、レビューを書くのが今になってしまいました。
歴史を学ぶのは楽しいですが、上念氏のこのシリーズのように「経済=お金の流れ」という切り口から、歴史上で行った事件を見てみると新たな気づきがあって面白いですね。
どの時代も面白かったですが、戦国時代や明治〜昭和について、もう一度読み直してみたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・三重野日銀総裁のインフレファイター的な金融政策のスタンスは引き継がれていった、平成大不況の原因は