宮尾登美子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ映画は1995年に公開されたらしい(見てません)。亀田の豪農が酒造をはじめるところから物語はスタートし、その息子意造の代で起こる不幸の数々、非常に鬱屈していて暗い話だが、基本性格のいい美男美女ばっかり(嫌な人は不細工)なので悲劇なれど美しさで悲壮感が薄皮一枚で鈍く感じるような印象を受けます(私比)。会話文は新潟弁そのままで、意味が解りにくい単語は括弧で説明がはいります。語尾の「だ」が「ら」になるので「〜寄るは視力を失うてたったんらろう」となるのを読むと、、梅図まことちゃんを思い出してしまい、まことちゃん発音で考えてしまう自分が悲しい。ものすごく良いリズムの会話文なのでほんまに発音がわからないの
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購入済み
んーー。凄い。
映画は何度も見たが、原作は初めて読んだ。途中から自分の知っている「鬼龍院花子の生涯」とは違う話になってゆく。そうか、そういう話だったのか。と、今更ながら知った。すごい作品だ。とても感慨深い。
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Posted by ブクログ
日本史が大の苦手で、歴史小説を完読できたためしがないにもかかわらず、この本は頁をめくる手が止まらない勢いで読みすすむことができた。その意味で記念すべき☆5つ。
今まさに大河で上野樹里ちゃんが演じているお江の娘であり、徳川家から皇室に嫁いだ和子(まさこ)の生涯を、侍女であるゆきの語りとして描かれている。江戸と京都、武家と皇族という全く異なる文化の中で、時代に翻弄されながらも凛と生き抜く和子のすがすがしさ、そしてもちろんついてくるのは大奥系女性のドロドロ人間関係。先述したように、歴史が全く苦手でこの時代に関する知識が皆無に等しかったのだけれど、ゆきという個人の目から見た私小説の形をとっているとは