【感想・ネタバレ】藏 (上)のレビュー

あらすじ

新潟の旧家、蔵元の田乃内家に生まれようやく育った娘、烈。家族の愛と希望を一身にうけて成長していくが、小学校入学を前に、失明にいたる目の病を患っていることを知る。過酷な運命を背負う烈と祖母、父母、叔母たちが織りなす愛と悲しみの旅が始まった――。普遍的な愛と悲喜を綴った傑作長編。魂のロングセラー!

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Posted by ブクログ

新潟の酒蔵での家族の話である。上巻では妻が死に、娘の目が徐々に悪くなり、妻の妹が娘の世話をしているが、別棟を建てる。古町の藝妓を後添として丈一郎という息子が生まれ、遺言を宣言したところで、冬の朝に倒れるところまでである。蔵という言葉が具体的になるところまではいっていない。文学紀行で新潟として紹介された本である。毎日新聞社の上下本で読んでいる。

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2025年12月07日

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お、面白い…。上下ある重厚な物語ですが、あっという間に、烈とそれを取り巻く人々の中に巻き込まれて、自分自身の気持ちが翻弄されます。みんな幸せになって欲しいけれど、少しずつずれていて、ツラい…

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2025年09月23日

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雪国の寒くてじめっとした様子が手に取るように分かる表現が素晴らしい。烈ちゃんはどうしても一色紗英のイメージで読んでしまうけど、エキセントリックな雰囲気に良く合ってましたね。

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2017年11月03日

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脳内で方言が再生される。
著者は新潟の方言について深く学んでおられ感心した。
完璧に近いので、物語に深みのある情緒が生まれ、感情移入できた。
普段小説を読まない母も読みふけり、涙を流していた。

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2017年04月20日

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ネタバレ

映画は1995年に公開されたらしい(見てません)。亀田の豪農が酒造をはじめるところから物語はスタートし、その息子意造の代で起こる不幸の数々、非常に鬱屈していて暗い話だが、基本性格のいい美男美女ばっかり(嫌な人は不細工)なので悲劇なれど美しさで悲壮感が薄皮一枚で鈍く感じるような印象を受けます(私比)。会話文は新潟弁そのままで、意味が解りにくい単語は括弧で説明がはいります。語尾の「だ」が「ら」になるので「〜寄るは視力を失うてたったんらろう」となるのを読むと、、梅図まことちゃんを思い出してしまい、まことちゃん発音で考えてしまう自分が悲しい。ものすごく良いリズムの会話文なのでほんまに発音がわからないのが悔しく感じた。下へ進む

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2016年03月14日

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とにかく繰り返し読む。そんな種類の本になっている。
特に好きなのは下巻ではあるが、やはり主人公烈の幼少期から読んでいくと下巻の読みごたえが違う。
初めはなじめない越後なまりのセリフもす・・・っと入ってくるように、蔵の香りまで感じるように、世界に引き込まれてしまった本。

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2014年04月26日

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内容(「BOOK」データベースより)
新潟の旧家、蔵元の田乃内家に生まれようやく育った娘、烈。家族の愛と希望を一身にうけて成長していくが、小学校入学を前に、失明にいたる目の病を患っていることを知る。過酷な運命を背負う烈と祖母、父母、叔母たちが織りなす愛と悲しみの旅が始まった―。

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2010年04月22日

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大好きな宮尾さんの作品を読んでます。ドロドロの内容ですが、モデルがある話なのである程度本当?と思い、引いてます。烈ちゃんが頑張る話だと思いますが、上は幼少時の話だけで終わってしまった。酒の話もそんなに出てきてないです。

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2025年05月29日

Posted by ブクログ

新潟の旧家、蔵元の田乃内家に生まれようやく育った娘、烈。家族の愛と希望を一身にうけて成長していくが、小学校入学を前に、失明にいたる目の病を患っていることを知る。過酷な運命を背負う烈と祖母、父母、叔母たちが織りなす愛と悲しみの旅が始まった―。

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2009年10月07日

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もっと暗い話かと思ってました。でも主人公が本当に明るくて、強くて。会話を中心に物語が進んで行きます。新潟弁がとてもよい。

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2009年10月04日

匿名

ネタバレ 購入済み

 途中で何度かなんでこんなに暗い物語を読まねばならないのかと、後悔の念が起きた。
 新潟の大地主の意造は父から受け継いだ日本酒作りに精を出している。しかし、子供には恵まれず、生んでは死ぬことを繰り返していた。最後に生まれた烈は元気に育つが、入学前に鳥目であることが判明し、失明の可能性があると宣告されてしまう。そんな中、烈の母親の賀穂が病で死んでしまう。賀穂の妹の佐穂は烈の手助けに賀穂の生前から意造一家と一緒に暮らしていた。賀穂が亡くなったあと、佐穂が後添えになると思われていたが、意造は芸者のせきを後妻に入れる。その少し後に意造の母、むらが亡くなる。せきには男の子、丈一郎が生まれる。烈は自分のことがよく分かっているので、意造に自分と佐穂の暮らす別棟を建ててもらうよう頼む。別棟ができあがりつつある中で上巻は終わる。
 烈の目が見えなくなっていくことや、佐穂が後添えにならなかったことは悲しすぎる。新潟の酒造りの様子や、地主の暮らし振りは丹念に描かれている。文節の間がとても長く、ある程度の長さを一気に読む必要がある。いじめとか、家庭内の不和を描くことは渡る世間を思わせる。下巻を読めばすっきりするのだろう。

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2019年11月28日

Posted by ブクログ

烈が、全盲になると診断されたとき、烈ががっくりしたのが目に浮かんで泣いてしまった。それでも頑張る烈をみて、あぁ烈は強い子だ。と心の中で応援した。しかし、読んでいるうちに、烈はかなりのお嬢様で、少しわがまま過ぎるんじゃないかと感じる部分も多々あった。また、その父親もなにか自分勝手に物事を進めていき、子供になにかあると、妻にばかり責任を押し付け責めるのは、勝手すぎると批判してしまう部分もある。それとは対照的に、せきはかわいそうだ、さほは本当に人間ができている。と、主人公よりも、周りにいる人たちのほうに、地味ながらも、良い印象を受けた。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

とてもつらい設定なのに,暗い中に一筋の光があるようなお話.おばさまと烈は母屋を離れて暮らしたほうがいい,といいだすところまで.[2006.10.11.]

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2009年10月04日

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