清涼院流水のレビュー一覧
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初代教会の誕生から現代に至るまで、キリスト教の変遷を辿る一冊です。
信仰だけでなく政治や愛憎による理由で揺り動かされてきた宗教ですが、特にキリスト教においては戦争や内乱へ発展する事案が多いようです。
カトリックは受けた迫害の苦しみを反動にして強固で敬虔な体制を貫いたために、他宗教との争いや同胞との分裂を引き起こしてしまいました。
プロテスタントの増加が何よりもカトリックの力を削ぐこととなり、伝統を重んじる余裕がバチカンから失われていったのです。
しかし公会議によりカトリックも時代に合わせて刷新されるものとなり、その姿勢は今も尚受け継がれています。
無宗教ですが、歴史としてのキリスト教がどんなも -
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高校で世界史選択の方も宗教という視点から読み直してみると、
歴史はめちゃくちゃ面白いというか「は!?」とか「なんでやねん!」「めちゃくちゃやろ!」と突っ込みながら読めると思います。
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新約聖書の成立には、教団内のグノーシス主義やマルキオンの偏りすぎた考えに対抗するために編纂された過程があったり、
ローマで国教になったら、清貧を失い、それを嫌った人たちが隠遁して修道院を作ったら、またそれがブームになってしまって収拾がつかなくなったり、
密接に、政治的なゴダゴダがいつも絡んでいたり、
教皇が次々と暗殺されまくったり、
十字軍で、同じキリスト教国滅ぼしてしまったりとメチャクチャです。
免罪符(贖宥 -
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聖書における「スキャンダルやゴシップ」(p5)を集めた新書、というまえがきに偽りなく、思っていた以上に肩の力を抜いて楽しく読めた一冊。
まえがきに曰く「いつの間にか聖書の全体像を把握でき、聖書にちょっとくわしくなってしまう」(p8)本。
10年くらい前だったか、唐突に聖書を読んでみたいと思い立った時期があったけど、どれを選べばいいかわからず結局断念した記憶がある身としては、巻末付録の〈読書ガイド〉は実にありがたい。
内容としては、倫理感覚が全く違う時代だと前提をわかってはいても、やっぱり面白かった。
序盤からアブラハムとイサクは親子揃ってロクなもんじゃないし、ユダとタマルも相当どうかして -
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レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。
私はタイトルに魅かれて、この本を手に取りました。
著者まえがきにもありますが、50歳から英語が得意になるなんて、絶対に無理だ!と思いながら読みました。
ちなみにわかりやすい指標として「50歳」と掲げていますが、40代以下でも60代以上でも本書のメッセージは何も変わらないそうです。
「正しい勉強法を知っているかいないか」というだけの話だそうです。
著者の英語力は、30歳を迎えるまで中学1年生にも負けるレベルだったそうです。2005年から趣味で英語を始め、TOEICテストで満点を5回達成。今では本の英訳の仕事もされているそうです。
英語の学 -
購入済み
色々と、「デカい」作
今、読み直すとびっくりするくらいまともに
ミステリーだな、と。
JDCのような組織や、それに所属する個性も能力
も豊かな探偵たちも、今では様々な作品に普通に
登場しているせいだと思う。
発売当時こそ叩かれていた印象だが、むしろ後に
続く作品たちのために道を開いた作品としても評価
したい。
勿論、この作品にしかない、大きなスケールの事件、
背景も魅力だ -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者が仲間内で立ち上げたTOEICスコアアップを目指す英語部の活動のノンフィクション。
TOEICが、英検よりもTOEFLよりも、日常で使える英語力を精確に測定できるツールであること。スコアを高めていくことが実用的な英語力獲得にもつながること。そのスコアを高めるにはコツがあること。本気になって取り組めば、誰にでも900点を超え、990点満点も目指すことができることなどが理解できた。
コラムでの各メンバーの勉強方法も夫々に参考になる。
「新公式問題集」をやりこむこと。四角メソッド。リスニングしたテキストを書き写す。品詞に敏感になること。英文のコアを常に意識すること。精聴→多聴・精読→多読。おぼえ -
Posted by ブクログ
ネタバレある年の大晦日、初詣に集まった人たちが次々に消え、警視庁、県警本部などもあっという間に何者かに占拠されてしまう。どうやらセブンスと呼ばれる7人組が主な犯人グループのようだが…。このままでは日本から本当に人っ子一人いなくなるのか。こういう話だと、よくあるのは犯人グループに立ち向かおうとするヒーロー側が出てくるのだが、この小説はちょっと違う。日を追うごとに、あっという間に沢山の人が消える。そのとんでもないスピード感に圧倒される。そして裏切り者は誰なのか。最後に笑ったのはとんでもない、思いもよらぬ人物だった。映画で観たい作品でもある。