清涼院流水のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
怖いもの見たさから
歯を食い縛る覚悟で臨んだ悪名高き問題作。
強すぎる癖も突き抜けてしまえば
これにしかない狂人ワールドとなり
読む価値はあるにはあったと感じさせるが、
果たしてそれは本書に苦しめられるうち
生まれた特殊なトラウマ愛着ではないと
断言できるかと言われると、
できない。
過去の世論通りこれは
本格以前に推理小説ではなかった。
時代劇と歴史インスパイアが入った
やたらと壮大なスケール感の中で
地獄のようにエンドレスに繰り広げられる
シュールなDIEジェスト(による拷問)と、
能力系キャラクターラノベの先駆けとの
奇妙奇天烈な融合体である。
全体は狂人の見る悪夢のような
現代アートなのかB級映画なのかが
分からない末恐ろしいものだが、
ところどころ人物目線の心境語りに
大河と運命のスケール感と
マッチした吐露と描写が
実際規模感相応によく書けており、
良い意味で武将感と舞台感があり、
様になっている独特な熱さが味。 -
Posted by ブクログ
メフィスト賞
第0回、姑獲鳥の夏
第1回、すべてがFになる
立て続けにベストセラーを続け、そして新本格
そこに現れた第2回世紀末帝王、コズミック
なお、第3回は笠井潔さん曰くたんなるゴミこと
悪夢のダジャレ本、六枚のとんかつ
犬神夜叉の不眠閃考だの九十九十九の神通理気だの必殺技が出てくる上
1年で1200個の密室で1200人が殺される
数百ページに渡り人が死に続け、ここまででメタ系かなと思いきや、きちんと犯人がいる
この本を読んで様々な感想の方がいるだろうが(さすがに全面的に肯定する人はいないと思う)
正直、この設定から舞城王太郎が大傑作書いちゃったので僕もある程度肯定する
今読むとそういえば似たようなことを推理大戦という作品を似鳥さんが書いていた
あちらは同じく超人すぎる探偵がたくさん登場するがきちんと謎解き物として楽しめる
似鳥さんは超人能力探偵を集めて、不可能殺人を解き明かせあう過程を読み物として昇華していた
でもコズミックはなんというか、読みたかった方向に進まず、作者が信念を持って世界を書いているというか
なんにせよ
「この本買うといいよ」という知り合いがいたら多分その人からはあまり大切な友人と思われていないだろうなという指針になる、かなあ…
なんか推理大戦て実はものすごかったのではと違う作品に思い馳せる。僕はどっちも好きですよ -
Posted by ブクログ
面白いんだけれど、小説というよりはよくできたクロスワードパズルをやらされたような気分なのです。新本格の推理小説を読むと時々そんな気分になっていたんだけれど、『ジョーカー』はそれがいささかぼくには重かったです。チャンドラーやパーカーを愛読していることでも判っていただけると思うのだけれど、やはり推理が面白いのと物語が面白いのでは、後者が大事だと思うわけなのだ。名探偵も密室も大好きなんだけれど、それをメインにしてあると何だかなあと思ってしまう。法月綸太郎の『頼子のために』とか島田荘司の『暗闇坂の人喰いの木』とかは好きなんだけどなあ。だから新本格だからどうこうじゃないのだ。そうだ、動機ですよ、動機。これが納得いかないんだなあ。もっとも、この小説についてそういうことを言うぼくの方がいかんのだろうが。
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Posted by ブクログ
聖書の人間関係や、それに関わる人間のドラマに焦点を当てた本。
書いたのは、流水大説などを書いた清涼院流水さん。小説家であるため、さすがに文章が読みやすい。
似たような名前や耳慣れない名前ばかりだが英語名も書いてくれてるし、複雑な人間関係を整理するために人物相関図もついている。時には地図で登場人物の歩んだ道のりも紹介してくれている。
何より、人間関係に焦点を当てているため宗教特有の説教臭さが極限まで脱臭されているのがいい。「神のご意思は~」「我々もこのように生きて~」のような、聖書の「解釈」が殆どない。
宗教を学ぶのには不十分かもしれないが、「聖書」という文学を知りたい人にとっては入り口になる。