【感想・ネタバレ】どろどろの聖人伝のレビュー

清涼院流水

サンタクロースってどんな人だったの？ 聖バレンタインは？ キリスト教の聖人は、意外にも2000人以上存在します。そのなかから、有名な聖人を取り上げ、その物語をご紹介。聖人伝を通して、日本とは異なる文化を楽しんでいただけることでしょう。

[ブクログ · ★★★★☆]

幼い頃に観た映画ジャンヌ・ダルク。どう考えても悲しすぎるだろ！なんだこのお話は！と思っていたのですが、聖人だったんですね、、何年も経ってようやく彼女がどんな人でどんな背景があったのか、謎が解けました。
本書は、たくさんの聖人のお話が載っていましたが、やっぱり昔の話だとは言っても人が簡単に命を奪うのは読んでいて胸が痛い。。。

もうすぐクリスマス！というところで、聖ニコラウスの事が知れて良かった。
サンタさん、サンタさん、と幼少期はただプレゼントをくれる謎の異国のおじいさんだと思っていましたが、なるほどそういう経緯なんですね！

と、名前は知っているけどどんな人？だったり、ゲームで知ってる名前や漫画に出てくるキャラなどが出てきて、とても面白く読めました。

でもやっぱりカタカナ多いと覚えられない。
何度も読み返していけば恐らく自分がおばあちゃんと呼ばれる頃には、子供たちに語れるくらいにはなってる、の、かなぁ。。

[ブクログ · ★★★★☆]

なんと様々な聖人がいるんだ．小生、プロテスタントなので聖人にはあまり馴染みがないが、p28-29, 62-63, 98-99, 128-129, 162-164の相関図は良かった．ローマ帝国のキリスト教徒への残虐な仕打ちは、人間の本性が露わになった事例と言えようが、それに耐えてきた人々も存在したのだ．為政者が反対言論に弱いのは今も昔も同じだな．聖人の定義、「願いを叶えてくれる唯一神への執り成しが、かなり期待できる有力な仲介者」というのは非常によく理解できる．欧米人の名前の基になった聖人の事例も面白かった．

[ブクログ · ★★★☆☆]

著者の本業は小説家で最近カトリックの洗礼を受けた人。「どろどろシリーズ」と言って良いだろうか？著者によるキリスト教を紹介する新書は、本書で３冊目になる。カトリック教会で聖人に認定された人たちを時代順に軽く紹介する内容。一人当たり２・３p程度なのでサクサク読めるのも良い。キリスト教への悪意ある質問の一部への返答となっている「あとがき」も読み応えがあった。