中村桂子のレビュー一覧

  • 人類はどこで間違えたのか 土とヒトの生命誌

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    ふと本屋で目に入って何となく買った一冊。

    ダンバー数、集団の数が、生き物の脳の大きさと比例する指標である。
    (現代人は、最大100人〜150人?それ以上になると、年賀状も義務的になる?。30人くらいがちょうどよい?自分の日頃関わる人とのやりとりを大切に思いやりを持って、生きたいと思った。原始からのヒトの進化の過程やDNAに、合っているんだろうなと。)
    ヒトは二足歩行になって、脳の重さを支えられるようになって、脳が大きく成長していった。
    大型動物が食べた、動物の死体や屍肉から、栄養価の高い骨髄を摂取できて、脳が成長していったという説もある。
    二足歩行になったのは、環境変化で、食べ物が減り、犬歯

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    2025年11月29日
  • 人類はどこで間違えたのか 土とヒトの生命誌

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    今の世界、人は金融の奴隷、社会は支配欲への執着という構造で回っているのかなと思っていた矢先にこの本を読み、共感できる内容に一種の安堵感のような心地よさを感じました。
    ただ、世界を動かしている(と思っている)人たちの中には、自然は人間が征服すべき対象と考える人も多いとも聞くので、現状からの転換の難しさも感じます。
    土についての話はこれまであまり関心を持ったことがなかった分野ですが本書を読んで興味が出てきました。個人的には地表の舗装率について気になっていたこともあったので、今後、土のことにもすこし気にしながら、幸せに暮らすために何ができるのかを考えていきたいと思います。

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    2025年10月24日
  • こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方

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    最近山が楽しすぎるのとyamapに超お世話になってるのがあり春山さんはどんな考えを持った方なんだろうと気になっていた本です

    あと世の中がもっと“生きやすく”なればいいなと思うことがあり、でも“生きやすい”ってなんだろう?とも思っていて、個人的にそれをテーマに読み進めました

    生きやすくなるためにはこうするとよさそう

    ①自分もまた自然であり生き物であることを知る
    自然経験を通じ、自分もまた自然であり生き物であるので、存在としてここにいていいこと、に気付く

    ②自分の命の尊さに気づく
    山に行けば、転ばないように歩いたり、お腹が空いて何かを食べたいと思ったり、気付かないうちに生きることに集中して

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    2024年11月02日
  • こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方

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     YAMAPの創設者、春山さんは、なかなか優秀な方だなあと思った。自然に触れ合うことの少ない現代生活において、山に登ることは、自然と向き合う良い機会となるそうだ。
     今、子育て中の親御さんに是非読んで欲しい一冊である。

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    2024年10月28日
  • こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方

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    ゼット世代です
    まだ読み終えてはいないのですが
    自分がそろそろ子育て世代になるなと思い
    自然とかけ離れている現代でどう子育てすれば良いのか少しでも参考にしたくて買いました。
    子育てについてだけではなく、最近感じている世の中のおかしなこと(気候変動や自然を考慮せず、便利さや効率重視になり開拓してしまっている現状など)についても議論されており
    痒いところに手が届くような、自分たちが感じていた違和感を言語化してくれている感じがして読んでいて納得の嵐です。
    人生の参考書でもあります。

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    2024年08月30日
  • こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方

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    養老孟司さん 自然の中で身体を動かすことで無意識に教育を受けている

    中村桂子さん たとえ都会の真ん中でも、小さい子にとって、自然はいくらでもある

    池澤夏樹さん 遊びや余白にこそ、私たち人類の可能性がある

    三人の話はどれも、自然を特別なものとせずというより、人も自然の一部であることを感じることの大切さを教えてくれる

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    2024年03月05日
  • 老いを愛づる 生命誌からのメッセージ

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    「老いを愛づる」中村桂子著
    生命誌という人間は生き物のひとつという考え方から、地球温暖化、二酸化炭素削減、などを論じ、優しい言葉で寅さんや北の国からの板野五郎をひきあいに、今の社会に警鐘をならしてます。

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    2024年01月31日
  • 「ふつうのおんなの子」のちから 子どもの本から学んだこと

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    「ふつうのおんなの子」のちから 
    中村桂子著
     今八十代半ばの生物学者の書いた本です。2018年出版の本ですから、安倍政治絶頂のころ、戦争のできる国になりかげ新自由主義、すべて経済優先、科学信仰が叫ばれてたころの時代を憂慮されて、おんなの子の発想、人間観、社会観、を子供のころ読んだ本を土台にして展開してます。「あしながおじさん」「ハイジ」「モモ」「やかましむらの子どもたち」etc
    中村先生は生命誌という分野の学問を確立してそれを基礎に平和、経済を多岐にわたり教えてくれてます。
     コロナ後の、地球沸騰、戦争と経済成長一辺倒のこの時代に半分を占める女性の考え方が主流にならなければと思いました。

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    2024年01月28日
  • 科学者が人間であること

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    科学的とは多くの場合数字で表わせると いうことです。

    東京への一極集中は、生きものとして生きるとい う生き方を許しません。しかも、多くの発信が東京からなので、社 会としての価値観や生き方の選択が東京で決められてしまうことに なります。北海道から沖縄までさまざまな自然の中でそれを生かし た暮らしを作っていくことが、「ヒト」としての豊かな暮らしにつ ながるのに、です。

    生命誌の立場から、 一極集中は改めなければならないと言えます。

    科学が明らかにしてきた知は放棄しない。しかし同時に、大森の示したような二元論 に基づく「科学」では、痛みや美しさの感じなどが語れないことは明らかなのです

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    2023年07月18日
  • 「ふつうのおんなの子」のちから 子どもの本から学んだこと

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    お会いしたことはないけれど、ちょっとだけ、ある方を通じて存じている中村先生の著書

    温厚なお人柄をかねがね聞いてはいた。本業の研究者としても、書き手としても一流であるということも。
    この著書の中でご自身も書いていらっしゃるけれど、喧嘩したことない、人の悪口を言わない、聞き上手。
    そばにいてくれるときっとすごく安心感を与えてくださるお人柄なのだろうな。
    ちょっとしたことで動揺してイラっとしてしまう自分のなんと愚かなことか。

    ここに出てくる名作はおそらく小さいころに読んだことのある人の多いことだろう、事実、赤毛のアンの故郷のカナダの島へは毎年多くの日本人が訪れるという。

    でもなぜだろう、本が好

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    2023年06月25日
  • 「ふつうのおんなの子」のちから 子どもの本から学んだこと

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    ネタバレ

    金子みすゞさんの<みんな違って みんないい>が出てきて、嬉しかったです^^ 競争社会は疲れるから、自然を愛でて、幸せに生きよう(*'▽') 男性にも<ふつうのおんなの子のちから>はある(^^♪ あなたにはあなたの意見がある、私には私の意見がある、違っているけど、それでいい(⋈◍>◡<◍)。✧♡

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    2023年03月06日
  • 老いを愛づる 生命誌からのメッセージ

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    国語の教科書で中村桂子さんの文章を読んだときの感動が忘れられません。

    中村さんと同じ年の父が入院して気落ちしている母に贈ろうと、まず自分で読みました。

    母のためでしたが、今、人生何度目かの選択に悩んでいる私にとっても、中村さん自身40歳で悩み始め、53歳で気づき、生命誌研究館ができたのは57歳のとき、と知って、励みになりました。

    いつも父のことを思い、家族中心で過ごしてきた母。本を読んでいるところを見たことはほぼありませんが、これを読んで少しは前向きな気持ちになってもらいたいと思います。

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    2022年11月29日
  • 老いを愛づる 生命誌からのメッセージ

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    ネタバレ

    老いを悲しむことなく、毎日大切に生きて、生きていることに感謝しながら、いろいろと勉強していき新たな発見を得る。素晴らしい生き方。ぜひ真似をさせていただきたいです。
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    ・50歳代、60歳代、70歳代・・・とそれぞれの年齢の自分は一度しか味わえないのですから、その時を楽しむ方が人生を充分味わったことになるのではないかしら。そんな風に考えています。
    ・バカボンのパパのこのセリフは、「ありのままを受け入れる」というお釈迦様の悟りの境地に重なると開設されていました。~中略~私は「今を大切に」生きていこうとしています。
    ・「人間は何のために生きてんのかな・・」(満男)
    ~中略~「ああ生まれてきてよ

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    2022年08月21日
  • やわらかな遺伝子

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    将来、AIが個人の最適な職業を提案することが可能になったとして、それはどの段階で可能となるだろうか?
    成人してから?赤ん坊の頃?それとも受精卵すら発生する前の両親の遺伝子を判定して?
    原題は「Nature Via Nurture:Genes,Experience and What Makes Us Human」であり、若干の意訳がすぎるところがあるが、いつの時代でも両親の心配事となる「生まれか育ちか」論争に答えを出す一冊だ。

    今の時代、親でなくとも子育てには環境と遺伝子の両方が影響していることに疑いを持つ人は少ないだろう。
    特別な英才教育の環境を用意されたとしても、真剣に取り組む子もいれば、

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    2021年12月31日
  • 科学者が人間であること

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    上品で淡々とした筆致だが、考え抜かれた言葉と表現。そして、根底にある信念。見事な本であった。個人的には、宮沢賢治についての、本当の幸せ、本当の賢さ論が発見であった。

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    2020年04月03日
  • 二重らせん

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    素晴らしい。科学史における最も重要な発見の1つであるDNAの二重らせん構造。重鎮ポーリングとの競争など幾多の困難を乗り越えその発見に至った経緯にとても感動した。当事者の視点から描かれたクリックなど個性的な登場人物や魅力ある展開にまるで映画を観ているよう印象を受けた。

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    2019年02月20日
  • 「ふつうのおんなの子」のちから 子どもの本から学んだこと

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    読後感のなんと清々しいこと!
    元気と勇気をいただきました。
    児童文学好きにとって、登場する彼女たちへの愛情あふれるコメントに何度うなずいてたことか。
    そして中村桂子さんの生き方の普通でないけどふつうな生き方。声高には主張しないけど芯を持った生き方に励まされました。
    今の嫌な雰囲気の風潮には絶対にNOと言わなければ!

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    2019年01月23日
  • 生きもの上陸大作戦 絶滅と進化の5億年

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    最新の研究によると昆虫は甲殻類の鰓脚類と同じ祖先から分岐したとのこと。甲殻類に近いというより、「側系統の甲殻類に内包される」(wikipediaより)というべきものらしい。

    残る謎は多足類の出自だ。海で祖先が見つかってない。

    また、最初に上陸した節足動物は多足類とされる。かつて体長2m以上のヤスデ(アースロプレウラ)が地上を歩いていた。

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    2010年09月19日
  • 日本の「食」が危ない! 生命40億年の歴史から考える「食」と「農」

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    90歳近い著者が、日本の食と農業を憂う。DNAの研究者。
    書いてあることはきわめて全う。
    レイチェル・カーソンやグレタ・トゥーンベリを取り上げ、
    人間が地球に、自然に悪影響を及ぼす現状を綴っている。
    人類が地球上の生物のてっぺんにいるなど大間違い、というスタンスから考える。
    農業の未来、あるべき姿を考える。
    現代のビルに囲まれた暮らしが当たり前になりつつある都会人を心配する。

    ・・・新しい学びはなかったかな。

    序章 フラットとオープン―人間は自然の一部である(土の上、緑の中での暮らし;アメリカがお手本だった60年代 ほか)
    第1章 地球沸騰化が招く「食」の危機―「なんだかおかしい」社会をつ

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    2025年11月10日
  • 科学者が人間であること

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    科学の問題
    人間を自然から切り離してしまった

    科学が成立するのは数値化 数値化が切り落とすものを忘れて死物化することが問題の本質 生きている命を機械論的科学からは抜け落としてきた

    科学が密画だとすれば、感覚、主観としての自然という略画も合わせて必要。重ね描きこそが今後大切になる。

    科学(特に自然科学)者も哲学等の社会科学、つまり教養を学ぶ必要がある。

    引用されている本はおそらくその道の人以外決して読みやすい本ではないと思われるため、この本からこの議論に入るることはとても有用だと思った。

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    2025年10月05日