中村桂子のレビュー一覧

  • 老いを愛づる 生命誌からのメッセージ

    Posted by ブクログ

    白髪を染めていたけれど、染めるのをやめようと思った。
    女性なら悩むのも当然だ。
    染めれば伸びてくる白髪が気になり、マスカラタイプで凌いだり、帽子を被ったり、髪型を変えたり
    色々試しても老けて見える自分のこと姿に納得が行かない。

    著者はそんな自分に潔く染めない選択をさせたのに、美容師が許してくれないとある。

    これは白髪染に限らず、日本人の悪い癖◯◯らしくとの考えを押し付ける癖の代表だ。
    子供だからとか若者だから、色々決めつけてしまう。

    一節を取り上げて感想を記したけれど、老いていくからこそ言える未来への想いや
    老いていく自分との折り合いの付け方
    著者の穏やかな語り口調が優しく説いてくれた。

    0
    2022年07月13日
  • いのちのひろがり

    Posted by ブクログ

    この本では、人間や昆虫、哺乳類、魚類などが互いに様々な影響を及ぼし、その形に合わせて進化し、今の状態になっているとあった。それについて僕は確かに動物の進化にはほかの種類の生き物の影響が大きくかかわっていると思うが、それと同じぐらいに自然環境も動物の進化にかかわっていると考える。例をあげると、キリンは高い場所にある餌を食べるために首が長くなったり、哺乳類や鳥類は厳しい寒さに耐えるため毛が厚くなっていることなどがあげられる。このようなことから自然環境も強く関わっているといえる。

    0
    2022年05月26日
  • 「ふつうのおんなの子」のちから 子どもの本から学んだこと

    Posted by ブクログ

    「ふつうのおんなの子」とは。
    取り立てて、ものすごい能力や才能がなくても、日々の暮らしを生きることと、誠実に向き合っている人のこと、なのかなと思う。

    「『ふつうのおんなの子』は、権力•経済力•武力で動く社会を求めていません。こういったもので動く社会は望みません。現実はそのような力で動くようにできていることはわかっていても、大事なことは別のところにあるということを忘れず、少しでも変えていきたいのです。ところが、最近、そのような価値観で動くことが難しくなってきました」

    「ふつうのおんなの子」は、必ずしも女の子であることを意味しない。男の子の中にも、それはあるものだという。

    ただ。2018年にこれを書こうと思ったのは?
    その憂鬱さとは、何がもたらしたのだろう?

    私たちは多様性を尊重する社会に生きている。
    色んなマイノリティが、それでいい、むしろ私たちはそれぞれ何らかのマイノリティだと思える時代になっている。
    なのに、一方で、何かが憂鬱をもたらしている。
    それは、何だろう?

    本書を読んでいて、私はクシャナ型の女性を目指してきたことに気付いた。
    男性に負けない力で統率する女性。
    でも、ナウシカはそれとは違う。
    「相手を違うものとして拒否せずに受け容れる」。

    ぶつけ合うことから、受け容れ合うことへ。
    けれど、それは、先へ先へと進む社会では、難しいことなのだと思う。
    相手の声を聞き、自分の声を知り、その上で受け容れるということが成り立つから。
    そこには、積極的な時間の静止、余白が必要なように思う。

    あとがきの村上春樹の引用にも、あらためて、頷いた。
    我々はシステムという強固な壁を前にした、卵だという、あの有名なスピーチ。
    「もし我々に勝ち目のようなものがあるとしたら、それは我々が自らの、そしてお互いの魂のかけがえのなさを信じ、その温かみを寄せ合わせることから生まれてくるものでしかありません」

    人工知能が人間を超えると言うが、人間というものを分かってもいないのに、何故そんな風に言えるのか?と問う中村さんの眼差しは、強くて温かい。

    その目が、さまざまな児童文学の「ふつうのおんなの子」に向けられていく、楽しい本だった。

    0
    2021年12月19日
  • やわらかな遺伝子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「生まれは育ちを通して」という著者の主張を証明するためにページを重ねた本。これは一見当たり前のように感じますが、それをあらゆる取材を通してウイットに富んだ内容も適宜入れながら読み物として成り立たせる能力はさすが「マット・リドレー」という印象。日本タイトルは「やわらかな遺伝子」ですが、これは訳者が「生まれか育ちか」という直訳だと内容を誤解されるからあえて意訳したそうです。でも「生まれか育ちか」の方が本は売れそうな気がしますが。。。

    0
    2019年07月07日
  • 「ふつうのおんなの子」のちから 子どもの本から学んだこと

    Posted by ブクログ

    孫引き。
    『あしながおじさん』より、主人公ジューディの言葉。
    「大事が起これば、ふるいたつことができます。また、心を押しつぶされるような悲しいことにもふるってあたることができます。けれども、毎日のつまらないできごとに、笑いながら当たっていくには・・・それこそ勇気がいると思いますわ」

    0
    2019年03月26日
  • 二重らせん

    Posted by ブクログ

    以前ケンブリッジに住んでいたこと、そしてホリエモンの本で本書が紹介されていたということで、読んでみました。
    クリックとワトソンがDNAの二重らせん構造を思いついた場所が居酒屋イーグルとガイドブックなんかには書かれていたので(そして店内にはプレートも飾られている)、てっきり二人がここで議論をしていてピカッと思いついたのかと思っていましたが、そんなことはなかった(笑)そうですよね・・・
    どのように二重らせん構造にたどり着いたかワトソン目線で書かれており、興味深いのですが、主観的なのでその他当事者の意見も聞いてみたいと思ったり・・・
    昔の話のようで、今もそんな感じなケンブリッジ。歴史の息吹が感じられるあの街並みや大学が懐かしく感じられました。

    0
    2019年03月24日
  • いのちのひろがり

    Posted by ブクログ

    今いるいきものたちは長い年月をかけて枝分かれしてきた。
    もともとは同じ。
    いいことが書いてあるんだけど、子供はわかるかなあ?

    0
    2018年10月18日
  • 二重らせん

    Posted by ブクログ

    今世紀最大の生物学史上の成果といわれるDNAの二重らせん構造発見に至る、若き科学者による感動のストーリー。青春ドラマのような面白さに小説のようにのめり込むとともに、諦めることなく自分の好きなこと、大切にしていることに突き進む若きワトソンの姿勢から学ぶことは多い。

    0
    2017年05月13日
  • やわらかな遺伝子

    Posted by ブクログ

    「生まれは育ちを通じて」
    自分を産んだ親とか育った環境は、今の人格にどれだけ影響しているんだろう、ということが知りたくて読んだ一冊。
    自分の理解としては、「遺伝子により決定した素質が胎児期を含めた幼少期の育ちの環境で強化されていく、強化期間は設定されておりそれを過ぎると固定される」ということで、「三つ子の魂百まで」ということわざは間違ってないのだなという感じ。
    変わろうと努力して、変わったように見えても根本は変わることはないのだなあと。
    なんとなく絶望感を感じたと同時にある種の諦めというか、ある意味気が楽になったというのが感想です。

    0
    2016年06月11日
  • 二重らせん

    Posted by ブクログ

    最近読んでいたいくつかの本で、この二重らせんが紹介されており、手に取ってみた。DNAの構造を発見した、科学者のうちの一人である、ワトソンによって、その構造を発見するまでのストーリーが本人主役で語られている。

    自分自身は、化学は全然と言っていいほど知識がないのだが、印象に残ったのは、構造を検討するときに模型を組み立ってて考えたりしていたのだが、ワトソンってこの模型をいじってたか、ぶらぶらしてただけじゃないか?と(実際には違うのだろうが)。
    この手の本って、ある重大な発見に向かって、謎解きのように、更に、科学的知識を少しずつ積み上げて理解できるように書かれたりしている物と思って読み始めると、なんじゃこりゃ?って思う読後感。

    この本を予備知識なく読んで、DNAの構造解明についての化学的な知識を得られる感じはしない。

    DNAの構造発見までの人間模様が描かれていて、当時の研究者の生活感みたいなものを感じることはできるので、その筋に行こうとしている人にとっては、役に立つと思う。 周りの研究者について、あれこれ描いてるが、ライナス・ポーリングは、本書に出てくるほかの科学者とは別格として認識されていた感じを受けた。

    0
    2015年12月23日
  • やわらかな遺伝子

    Posted by ブクログ

    生まれか、育ちかというテーマをもとに、遺伝子と環境が行動に及ぼす影響について、生物学史に沿って、理論を展開していく。なかなか頭に入らない部分もあるが、遺伝子を経由として環境の影響を受けるのということが理解できた。

    0
    2014年11月06日
  • 「生きている」を見つめる医療 ゲノムでよみとく生命誌講座

    Posted by ブクログ

    けっこう前に買った本。
    学生時代は理系科目に興味がなく、社会人になって働き出しても
    科学や医学には、環境からも自分からも、まったく関わらない。
    なのになぜか買った本。

    私という人間。その設計図といえる遺伝子。
    そんな人間の遺伝子の大本であり、源といえるゲノム。
    そんなゲノムとはなんぞや? というところから始まる本書は、
    分かっている事実もあれば、分かっていない事実が混在し、
    なかなかに難読した本だった。


    この本は、「生きている」を見つめる医療、というタイトルだが
    内容としては、「生きている」をとことん見つめる、というものだと思う。

    ゲノムは一体なんなのか? どういう働きをしているのか?
    いつからいつまで存在するのか? どこからどこまでがゲノムの働きなのか?
    私達人間は、ゲノムとどうやって付き合って、生きているのか?

    人間という存在を、ゲノムという存在を切り口にして、
    あれこれと見つめている。分かることも分からないことも、
    そのさまざまな事実を読み進めたと思う。
    そして、その事実をもとに、多少の倫理も記されている。
    ゲノムは命に宿り、命には魂が宿る。それらが一体となって
    宿り生まれ、生き続ける人間には、尊厳と倫理が宿っていく。

    ゲノムは受け継いだ遺伝子をもとに、命となって発揮する。
    その命を全うする人間には、ゲノムと遺伝子から成り立っている。
    もしかしたら、生まれつきの不遇や天賦が、ゲノムと遺伝子によって
    発揮されてしまうかもしれない。しかし、ゲノムと遺伝子は、
    それらを覆す仕組みさえあるかもしれない。

    人は、その抱えるゲノムと遺伝子を切り離すことは、
    出来なくはないが、おそらく難しい。
    そして、縛られているかのごとく、かれらと共存するしかない。
    けれど、かれらはかれらなりの創意工夫のようなものを
    私達に施し、どうにか命を保たせようとしている。

    ゲノムに縛られ、あるいは縛りながらも、人間は生きている。
    かれらから、逃げるも逃げないも自由だが、
    あくまでも、かれらは自分自身でもある。
    そんなことを学んだ本でした。


    人間を考えるにあたって、科学や医学をもって
    とらえてみたり、知ってみたい、という人におすすめの本。
    哲学や思想とは違った出発点で、人間を見つめられますよ。

    0
    2014年04月01日
  • 科学者が人間であること

    Posted by ブクログ

    自然科学の分野に限らず、社会科学の世界でも同じことが言えるのではないかと思う。
    専門分化が進むと、全貌が見えにくくなり、何のための学問であるのかを「人間学」として振り返り自問する。
    ただ、商業ベースに乗らないこともあり、それが社会に理解されたとしても進歩と捉えられることはないのだろうと思う。

    0
    2014年01月25日
  • 科学者が人間であること

    Posted by ブクログ

    著者もあとがきで記しているが、あたりまえのことしか書いていない。あたらしいことも書いていない。「科学者は科学者である前に人間でなければならない」と繰り返し主張している。
    実際は、研究者の世界も「経済効率優先で科学技術はそれを支えるもの」となっている。現代の世界観は要素還元から成立しているが、要素のみに注力しては全体像を見失ってしまう。
    「木を見て森を見ず」と言うではないか。これからの科学は常に「森」を見ていなくちゃいけないのだ。

    0
    2014年01月10日
  • 科学者が人間であること

    Posted by ブクログ

    科学者ではない自分は、「科学」をどう受け止めるか、という点を中心に読んだ。

    また、科学者の社会的役割についての筆者の見解もよかった。


    前半部は読みやすく、後半部は少し読みにくかった。
    再読・精読したい。

    0
    2013年10月30日
  • 二重らせん

    Posted by ブクログ

    副題の「DNAの構造を発見した科学者の記録」とありますが、科学的競争が本当にリアルで読みやすくおもしろかったです。ただ、科学的知識がもっとあれば、理論的説明の部分の本質も読めておもしろかっただろうなと感じました。

    0
    2013年08月29日
  • 「生きている」を見つめる医療 ゲノムでよみとく生命誌講座

    Posted by ブクログ

     生まれてから死ぬまで、ライフステージを考える医療を、ゲノムがどのようにはたらき、生きていることを支えているか、ゲノムのはたらきをどう助けるかとう立場から見る。
     一人の人間のゲノムは生きものの全てとつながっており、長い間続いていく生命の1つとして自分を感じることにより、視野が広がり心が拡がる。
     最後に紹介されている「蟲愛づる姫君」(「堤中納言物語」の中にある物語)はナウシカのモデルにもなっている。毛虫を小箱に入れて眺めているお姫様に周囲の人々は困り果て、“そんな汚いものを”とう侍女にお姫様はきっぱり「時間をかけてゆっくりごらんなさい。これは美しいチョウになるのよ。チョウになったらいのちは短い、はかないものです。生きている本質はこの毛虫の中にある。そう思ってみると本当に可愛い。」この“時間をかけてじっと見つめていると可愛くなる”という気持ちが「愛づる」。そういった目で、命や生きものを眺める目が必要だろう。

    0
    2013年07月29日
  • 二重らせん

    Posted by ブクログ

    門外漢には理解できない部分は多々あるが、科学の世界がどのようなものかがわかって実に面白い。

    印象的なことは、それぞれが競争したり、時に敵対的になったとしても、根っこのところには皆、すばらしい発見に感動する素直な心を持っており、ライバルの発見であっても称賛するというところである。

    ねたみや恨みはどのような世界でもあることだが、純粋に何かを追い求め続けるということの素晴らしさを感じる。

    科学の世界にかかわらない一般人であっても、そのような心を忘れずにいれば、人生がもっと楽しくなるのではなかろうか。

    0
    2013年07月22日
  • 二重らせん

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とてもノンフィクションとは思えないノリで色々とぶっちゃけていてすごい本。これだけ主観的かつ率直に書かれていると潔いというか、むしろこのくらいでないと自伝なんて出す意味がないのかも。とはいえエピローグで登場人物全員に対してのフォローは入るし、他人だけでなく自分のことも良いこと悪いこと含め書き綴っているので、不快には感じなかった。
    ワトソンとクリックといえば、生物学史でもっとも有名な人名といっても過言ではないくらいの存在だけども、実のところ実験らしい実験はほとんどしていなかったことがわかる。筆者であるワトソンは全編通して結構な頻度で遊びに出かけているし、わりとしょっちゅう女の子のことを考えていて、一見余裕でこの発見を成し遂げているように見えるけれど、DNAに目をつけた着眼点、各方面の知見を積極的に入手して、それらを25という若さで繋ぎあわせた能力は、やっぱり並外れていたんだなと感じた。科学者というと職人気質なイメージがあるけども、政治力大事。ワトソンはそっち方面の才能が突出していたんだと感じた。後年は研究所の所長に落ち着いたというのも頷ける。
    それにしても、ワトソンを取り巻く環境のすごさといったらない。ノーベル賞受賞者のオンパレード。ハックスレイに鍵開けて貰ってたとか、ポーリングの息子と同じところで研究してたとか、面白すぎる。
    ロザリンドは本当に不憫。彼女がいなかったらワトソン達3人の受賞はありえなかったのに。生きていたら一緒に受賞できたんだろうか。

    0
    2013年06月14日
  • 二重らせん

    Posted by ブクログ

    ノーベル生理学・医学賞を受賞したワトソン博士による、DNAの構造を解析するに至るまでのドキュメントです。野心がぷんぷん匂ってくるような回想録になっています。あけすけな発言で物議を醸した本でもあります。

    0
    2013年04月06日