古川綾子のレビュー一覧

  • 小さな心の同好会

    Posted by ブクログ

    『ダニー』で興味を持った作家。『ダニー』が思っていたより短かったので、ほかにどんなものを書いてるんだろう?と。
    『スンへとミオ』『四十三』○

    0
    2021年05月13日
  • わたしに無害なひと

    Posted by ブクログ

    繊細で切ない、映画のような描写。
    若くて、無知で、傷つけてしまった人たちへの祈るような思いに泣きそうになってしまった。

    まえがき、あとがきからも著者の誠実さが痛いほど伝わってきて、ファンになってしまった。

    0
    2021年01月22日
  • わたしに無害なひと

    Posted by ブクログ

    「わたしに無害なひと」とはどういう人なのか。
    それは時々ふと思い出すような人だと考えます。

    多くの人がそうであるようにわたしも中学校や高校の友達とは既に疎遠になってしまっています。
    少し悲しくなる時もありますが、人は変わるのは当たり前でたとえ今連絡を取り合ったとしても共通点が無い限りまた頻繁に会うようになることは中々ないでしょう。

    しかし、会わずとも時々その時の記憶を思い出して相手の健康と幸せを願うことがあります。
    たとえその相手との記憶が少し苦いモノであっても、わたしの人生において印象に残った人としてずっと忘れることはない相手です。
    少なからず私を成長させてくれたり、私に新しい感情を与え

    0
    2020年08月09日
  • わたしに無害なひと

    Posted by ブクログ

    「アーチディにて」◎
    真面目にではなく、自由に生きられたらどんなに楽か。人は簡単には変われない。真面目にしか生きられないハミンにも救いがあってほしい。

    「わたしに無害なひと」タイトルにとても惹かれました。人と関わる限り、自分に「無害なひと」はいない。それを受け入れること、乗り越えることのつらさ、尊さ。

    0
    2020年08月01日
  • わたしに無害なひと

    Posted by ブクログ

    この本で出会う人たちは「わたし」を慈しみ、守り、愛しこそすれ誰もわたしを傷つけなかった無害な人たち、そのひとたちを害してしまった「わたし」の物語たちなのだと気付くとき、書名に込められた深い祈りを見たような気がした。
    通り過ぎてきた過去の悔恨へ祈る静謐な文章。

    なかでも「あの夏」に一番心臓を掴まれたけれど、他の物語にもそれぞれの祈りがあって、程度の大きさはどうあれ誰しもに覚えがあるであろう過去の後悔の形が丁寧に丁寧に切り取られていた。
    疎遠になった人、もう会うことはないであろう人たちのことを思った。

    0
    2020年07月31日
  • わたしに無害なひと

    Posted by ブクログ

    "寂しさはどうすることもできないのだと考えていた。人に執着するようになると傷つくし、ぐちゃぐちゃになるし、ひねくれると思っていたから。ねちねちして歪んだ人間になるくらいなら、いっそのこと超然としている孤独な人間になるほうを選びたかった。"(p.122)


    "どうして理解しなきゃいけない側は、いつも決まっているんだろうか。"(p.131)


    "あんたになにがわかるのよ、あんたになにが。それは心のねじれた人間特有の誇示の仕方だった。"(p.140)


    "あなたはあなたの人生を生きるはず。"(p.333)

    0
    2020年06月13日
  • ソヨンドン物語

    Posted by ブクログ

    これっていわゆるタワマン文学というやつなんでしょうか。
    私の印象だと2ちゃんねるみたいなので展開される自虐なのか揶揄なのかとにかくネガティブな創作物、という把握なので、これが作者に対する猛烈な侮辱になってたらごめんなさい。
    人生において韓流に全く傾くことがなかったので、韓国の今を知ることができてよかったです。
    私もどこかではいい人だし、どこかでは悪人なんだろうなと、背筋が冷えました。

    0
    2026年02月10日
  • ほんのかすかな光でも

    Posted by ブクログ

    途中離脱しました…

    海外文学には馴染みがなく、少々読みにくい印象は受けましたが、そのおかげかはっと気付かされることや、ぐぬぬ…と考えさせられることが多かったです。感じ方って本当に人によって変わって、色んな色があるなとわかりました。

    0
    2026年01月31日
  • ほんのかすかな光でも

    Posted by ブクログ


    初めてチェウニョンさん作品。K-BOOKフェスでサイン本が売ってたから買おっかなと思ったらけど、まだ文章を読む前にサイン本を手に入れるのは憚られてとりあえず最新作を読んでみた。

    血縁だけに限らず「仕方ない縁」みたいなものがついて回る感覚で、迎合してないけどこびりついたまま生きていく薄暗さを感じた。

    この暗さは嫌いじゃないから、他の作品も読んでみたい。

    ・心の奥では理解しているのに、言葉で表現できずにいた数々が言語化されると幸せを感じた(略)

    ・生まれたときに貧しいのは罪じゃないけど、死ぬときに貧しいのは本人の罪だろ。

    ・記憶することは、愛する人たちの魂を、自身の魂を証明する行為だと

    0
    2025年12月17日
  • わたしに無害なひと

    Posted by ブクログ

    たまには韓国文学にも触れてみようと思って。スラスラと読めて面白い。ずっと心の奥でモヤモヤしていた若かりし頃の後悔や自己嫌悪が、ストレートに言語化されている。当時は自分で自分が何を考えているのか分からず、昔のことを思い出しては嫌な気持ちになってしまう背景には、こういう感情や思考があったからなのかも…と、遅ればせながら自己理解を深めている。

    0
    2025年10月19日
  • 親密な異邦人

    Posted by ブクログ

    嘘をつき続ける。本当の自分から逃げるため。「本当の自分」自体がもはや虚像なのに、空虚な自分を直視しないために過去も性別もそして日記ですら嘘をつく、彼女いや彼の足跡を追いながら空の自分に気づいてゆく物語。一度 空であることを認めないと満たせない。

    0
    2025年09月28日
  • ソヨンドン物語

    Posted by ブクログ

    読んでいて何やら胸がチクチクするものの、言語化できない感じがあり、しかし最後まで読んでも結局言語化できないのでは、と思いつつ読み進めた。
    本書の感想になるのかならないのかよくわからないが、私自身は自分があまりメンタルが強くないと感じており、しかし長年の人生経験から(?)自分のメンタルを平穏に保つための、適度な人間との距離感を維持できているように感じる。
    感じてはいるのだが。しかし一方で他人を(自分勝手な)枠組みの中に閉じ込めていないか。他人を閉じ込めることで自分の平穏を保っているという面が、絶対に無いとは言い切れない気がする。本書には様々な関係性の枠組みが出てくるが、その中であっち側とかこっち

    0
    2025年03月16日
  • J・J・J三姉弟の世にも平凡な超能力

    Posted by ブクログ

    タイトル通り三人の姉弟が超能力に目覚める。一番上の姉は爪が固く伸びる。真ん中の兄は危険を視覚で察知。一番下の弟はエレベーターを思い通りに操る。

    なるほど、こういう地味な能力でもって力を合わせて大きな事件を・・・と思ったけどそういうわけでもなく。それぞれがそれぞれに事件に巻き込まれそのちょっとした力で解決。危険察知は割とちゃんとした能力じゃないかとも思いますが。
    どきどきはらはらでものすごく楽しめました!というほどではないにせよ、ほのぼのと楽しんだ感じ。ボリュームも中編くらいのあっさりしたものだったのもちょうどよかったかも。

    0
    2025年02月05日
  • J・J・J三姉弟の世にも平凡な超能力

    Posted by ブクログ

    チョン・セランさんの作品続きということで、印象的なタイトルのこちらを。「J」というのは三姉弟の名前の頭文字で、日本的感覚だと微妙な、しかし韓国の家庭事情の典型的パターンの一つと思われる状況で、三姉弟と母親、時々父親との関係性を横糸に、姉と弟たちそれぞれになぜか備わってしまった微妙な超能力を縦糸にして物語が転がり始める。世界観は日常的ファンタジーともいうべき、作者のお得意の世界観で、厳しい現実にほのかな暖かさが灯るのは読んでいて辛くもあり、心地良くもあり、感情の様々を味わえるのが良い具合だ。

    0
    2025年01月20日
  • ソヨンドン物語

    Posted by ブクログ

    チョ・ナムジュさんといえば、著書「82年生まれ、キム・ジヨン」がベストセラーとなり、多くの国で翻訳、映画化にもなったのでご存じの方も多いと思います。

    私も韓国ドラマから韓国の文化に興味を持ち始め、音楽とともに文学作品として読んだのも彼女のこの作品が初でした。

    今回は不動産ブーム、過熱化した教育熱、所得格差を、連作短編集という形で書かれています。

    登場人物もソヨン洞のマンションを介してつながっており、意外な場面で意外な人物が再登場する。
    「訳者あとがき」抜粋

    このつながりと登場場面により、登場人物の人物像が変化するあたりも秀逸です。

    そしてこの作品以降、彼女の作品の翻訳本が出るたび、読

    0
    2025年01月01日
  • ソヨンドン物語

    Posted by ブクログ

    “答えられなかった。言ったところで、あなたに理解できるだろうか。大学を卒業もしないうちから、ソウルの超高層複合型マンションの一室を所有することになったあなたに、叔父さんのレストランから伯父さんの会社に転職したあなたに、家族のグループトークに親が載せる海外旅行の写真に、何も考えずスタンプを押せるあなたに、そのすべてがごく当たり前で自然なことだと思っているあなたに理解できるだろうか。”(p.64)


    「理解できるだろうか」は絶対に理解されないことを深く思い知っている人の反語表現だ。だから親近感をおぼえた。あなたの孤独や諦念に似たものをわたしも知ってるよ、と。読んでいて悲しくなったがこの部分がいち

    0
    2024年12月21日
  • ソヨンドン物語

    Posted by ブクログ

    ソヨンドン(架空の街)にあるマンションに関わる人たちの物語。韓国の不動産の高騰の時に、欲に駆られた人たちが出てくるが、いつもは普通の善良な人たちだ。自分たちの小さな幸せを願っていただけなのに…。読むのが少し辛くなる。特に「不思議の国のエリー」に出てくるアヨンの境遇などは…。

    0
    2024年09月22日
  • わたしに無害なひと

    Posted by ブクログ

    いろんな、若者が出てきた。

    それぞれが、その状況を生きていて、

    人間の醜さ、弱さ、頼りなさ、幼さ、やるせなさ、、、

    大人になる中で、大人になっても自分は不完全のままだと気づく経験と重なったり。

    付き合う人との関係、兄弟姉妹関係、親子関係、

    後になって勝手に感じる相手の心の痛みとか、

    繊細な心の動きを感じながら、自分の心も動かされる。

    タイトルの無害な人、ってなんなんだろう。

    傷つかない、と思っていても傷ついていたり、

    傷つけない、と思っていても傷つけていたり、

    それは本当に自分勝手でもあり、意識ではコントロールできないこともあるからこそ癒えるのにとても時間がかかったり、

    0
    2024年09月01日
  • 明るい夜

    Posted by ブクログ

    夫の不倫で結婚生活を終わりにした私は、祖母の住んでいるセリョンに引っ越しをした。祖母とは長いこと交信をしていなかったが…。セリョンの天文台が職員を募集しているのを見つけて応募した。採用されると、住まいを探し、小さな車に荷物を積んで引っ越しをした。これからセリョンで生活が始まる。そして祖母のことや、曾祖母のことなどを聞く。曾祖母、祖母、母、そして私の四世代の話。女性にとって厳しかった時代を過ぎてきた祖母の話…。祖母の視点か、祖母を見ている人の視点か、誰の話をしているのか、時々戸惑ってしまうことがあった。

    0
    2023年10月25日
  • トロナお別れ事務所

    Posted by ブクログ

    お仕事小説。人々の「別れ」を代行する会社に入ったカウル(가을)の体験記。そんなんでビジネスになるのかな?と思いながら読んだ。自分で「別れ」を切り出さずに、他人に頼めたら、と考える人もいるのだろうな。この仕事はなかなかしんどそうだな。

    0
    2023年10月17日