古川綾子のレビュー一覧

  • J・J・J三姉弟の世にも平凡な超能力

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    奇想天外とまではいかないかど、なかなかシュールな超能力で面白くてほんわかした。
    三姉弟それぞれが経験したことは、それなりに大ごとなんだけど、微妙に地味で、そこがまた妙にリアルで良かった。
    ジェウクが助けた2人のその後があったのが、とても良かった。

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    2025年04月08日
  • J・J・J三姉弟の世にも平凡な超能力

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    ネタバレ

    その力が誰かを救ってる。

    長女ジェインは研究職で奮闘、2番目のジェウクは砂漠に派遣が決まり、末っ子のジェフンはジョージア州に留学。3きょうだいは突然自分に不思議な現象が起こることに気付き、またそれぞれ「Save 1.」「Save 2.」「Save 3.」というメッセージを受け取る。

    優しさとと希望のある物語。超能力があっても、最終的に人を助けるのは勇気を出すかどうかだったり、その力をうまく使う知恵だったり、助ける人を見出す観察力だったりする。それなら超能力がない者にも、誰かを助けられるかもしれない。なにより自分は1人じゃない。隣の人の力を借りれば、誰かを助けられる。そして、誰かを助けたとい

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    2025年03月02日
  • ソヨンドン物語

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    金を前にすると人は変わる、ということを実感した。
    ソウルにある架空の街ソヨンドンが舞台の作品。
    それぞれのストーリーによって同じ人でも描かれ方が随分と異なっていた。
    様々な視点から見ないと人は理解できないんだな、と学習。
    「街」という舞台を利用した面白い作品。

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    2025年02月16日
  • ソヨンドン物語

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    ソヨン洞のマンションを舞台にした連作短編集。
    書評家の三宅香帆さんがこの作品を韓国版タワマン文学だ!と言っていて、興味が出て読みました。

    もっと下世話な話なのかと勝手に想像していたのですが、実際読んでみるとソヨン洞という架空の都市を舞台にして人の感情の機微を繊細に描いた作品でした。とても面白かったです。
    作者のチョ・ナムジュさんは日本の読者への後書きの中で「私が伝えたかったのは、個人ではどうすることもできない時代と社会の不幸を前に、我々はどんな選択をできるのか、どんな態度をとるべきかという悩み、さらには人間らしさを失わずに生きる方法に対する問いかけでした」と述べています。
    作中でテーマになっ

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    2025年07月13日
  • ソヨンドン物語

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    韓国ソウルの架空の街を舞台にした不動産連作短編集。所得格差、価値観、マウンティング、教育、介護…暮らしを構成する光と影が炙り出されていて、不動産業をかじった身として苦しくなる部分もあった。再開発のひずみは東京でも同じこと。

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    2025年02月09日
  • J・J・J三姉弟の世にも平凡な超能力

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    ユニークでゆるくて、ちょっとだけ泣けて、少しだけ気分を明るくさせてくれる。そんな軽やかな読み心地の、大人の寓話のような物語でした。

    役に立たないようなマニアックな超能力が、めぐりめぐって人を救う。それは結果的に自分自身や大切な人たちをも救うことにもつながっていく。その温かな人情の連鎖が心地よく描かれていて、好きだなあと思えました。

    軽やかな筆致で、さりげなくユーモアも忍ばせていて、心がほころぶような表現も多くて作者の感性そのものが素敵だなと感じました。好きなお話です。

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    2025年01月30日
  • ヘルプ・ミー・シスター

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    R7/1/26〜2月中旬。韓国人作家。現代韓国における市井の人々の生活が描かれている。金銭面で苦労しながらも家族,友人など助け合い生活している。経済的に恵まれなくとも楽しく逞しい。良書。

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    2025年03月11日
  • ヘルプ・ミー・シスター

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    チョンシクおじいちゃんの年老いて世の中についていけない苦しさが切ない。

    無差別性犯罪や貧困に日雇い(プラットフォーム)労働。そこから抜け出せない虚しさもありつつ、家族が程よい距離感で共同体を作っている。時代についていけずに虚しさを抱えて生きる主人公親子(中年、高年)に対して、世の中の仕組みを見抜いてあっさり攻略している子世代のギャップ

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    2024年12月30日
  • ソヨンドン物語

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    捉えている問題の鋭さも、関係性によって見え方の変わる登場人物たちの書き分けも見事なのだが、読むのが苦しい物語たちだった。

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    2024年12月03日
  • ソヨンドン物語

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    気が滅入るような重いテーマだが、登場人物が交錯するストーリーの展開がテンポよく最後まで読ませ、読後に課題を読者に置いていってくれる手法。さすがチョ・ナムジュ。
    不動産投資巡る話だが、その中の人間関係の描き方に奥深さを感じる。
    誰もがこの問題に対しての主人公であり、登場人物が変わるごとにこの問題の様々な課題をバトンを渡すように展開している。
    私は特に塾の経営者の生き方、そして生き方の変化がこの問題のシンプルな部分を表しているように感じた。

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    2024年11月27日
  • ひこうき雲

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    「裏切り。罪。喪失。悲しみ。
    韓国文学の旗手が贈る、
    哀切な8つの物語。」

    韓国で実際に起きた出来事、事件をモチーフにしているということで、一話読み終わる度に、心にずんと重いものが。
    生きるって苦しい、と思う。
    でも、登場人物は自分の人生をリアルに生きていて、その描写が重苦しくなりすぎず、テンポが良くて、すぐそばで起きていることのように自然に感じ、入り込めました。

    「この空の向こうに、幸せはきっとある」
    ‥とは私には思えないようなストーリーだったけど、そうであって欲しい。

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    2024年10月31日
  • ソヨンドン物語

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    ソヨン洞のマンションが舞台の連作短編集。

    不動産階級社会と言われる韓国。そんな韓国の不動産事情について知りたい時にタイムリーに出版された本なので読んでみた。

    マンションの価格高騰に乗じて不動産投資で資産増やす人、教育に力を入れるママ、貧困に喘ぐ若者などの欲望と苦しみと悲しみと不幸は誰にでも当てはまるリアルさで身近すぎてしんどい。それでも生きていかなきゃいけない人々の人間臭い魅力を感じてぐいぐい読んだ。

    連作短編なので登場人物は何度か登場するが、話によって人物像が違って見えるのも面白い。

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    2024年07月22日
  • ひこうき雲

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    どの短編も格差社会で必死に生きてきたけど、どうしても這い上がれないことを知りたくない気持ちが漂ってくる。「三十歳」:先輩にあててに書いた手紙。若いうちは人生はなんとか切り開いていけると考えていたが、三十歳になるころには、それは間違えだったと分かってくる。マルチ商法に絡めとらてなんとか逃げ出したが、後輩を誘ってしまい、その後輩が借金で自殺しようとした。自分は、家族の問題でもっと借金を抱えてしまった。人生を生きていくのは辛いな。

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    2023年07月23日
  • 明るい夜

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    大きな物語だった。
    苛烈な生涯に翻弄されながらも生きて、生きて、生き抜いた女性たちの物語。
    どの世代の彼女の物語にも「私は絶対に、なにものにも侵されない」という強い意志があり、静かな筆致ながらとてもパワフルだった。
    日本占領下の韓国のパートなど、読んでいて辛い部分もあるのだけど日本人こそ読むべきではないだろうかと思う。そこで生き抜いた人たちが存在していたこと。

    高祖母、曽祖母、祖母、母、そして私と、いろんな代名詞が出てきてそれが複雑に入り組むときがあるのでたまに今の話は誰?となるのだけどそのうち慣れる。

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    2023年07月23日
  • ひこうき雲

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    ネタバレ

    最終話の「三十歳」が強く印象に残る。必死に努力しているのに報われず、どうしようもなくなって最後にたどり着くネットワークビジネスの販売員という、過酷な仕事。そこでは人間性が奪われ、人間関係が壊れ、主人公は深い深い傷を負う。どうにかしてその状況を抜け出したものの、大きな罪悪感を抱えて生きる主人公が懐かしい「先輩」へ宛てた手紙で淡々と語る形式だが、その物語はとても胸を打つ強烈なものだった。
    実際の社会問題を題材にして、短編小説として鮮やかに切り取り、しかもあの結末は…とあれこれ考えずにいられない深い余韻を残す、印象深い物語だった。

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    2023年03月25日
  • わたしに無害なひと

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    ヒリヒリする本だった。執拗なまでに確固たるものとして現前する家父長制、そこで生じる理不尽な暴力。無関心を装った自衛に、心の内側に抱え込んだトゲのある気持ち。愛ゆえに互いに寄りかかれないもどかしさ、やり切れなさ。本当なら目を背けたい事実や感情が、淡々と活字を追うごとに剥き出しになっていく。自分の中で忘れたいような気持ちが、時おりグイッと引き出される感覚があった。

    近年の韓国映画のあらすじで見たような短編がいくつかあった。そこらへんの映画も観ようと思った。

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    2025年03月31日
  • トロナお別れ事務所

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    良くある個人事務所のドタバタ展開ストーリーかと思いながら読み進めていましたが、後半はクッと現実的な意外性のある展開もあり良い小説でした。

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    2021年12月12日
  • わたしに無害なひと

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    なかなかよかった。
    人と人は違う個体で所詮他人。近しく大切なはずの人と、本心とは別に望まぬともすれ違い、心に距離ができてしまう時がある。そんな瞬間を、あるいはその後を短編を繋ぎながら丁寧に描いていると感じた。韓国と日本。その感性も当然ながら違うところもあれば、同じところもあるね。

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    2021年12月11日
  • わたしに無害なひと

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    「ショウコの微笑」の著者とは。

    あとがきにある〝差別に物語で立ち向かいたい〟という姿勢のごとく強く沁みる短編7篇。

    ハンガン、ファンジョンウンに続き、ずっと追い続けたい作家がまたひとり。

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    2021年11月30日
  • 小さな心の同好会

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    小さな心の同好会、スンヘとミオ、四十三、ピクルス、善き隣人、疑うドラゴン、ドラゴンナイトの資格、ニンフたち、これが私たちの愛なんだってば、スア、歴史。心のすれ違いを描いた短編集。

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    2021年07月07日