篠田節子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近、心おだやかになるような本ばかり、読んでいたのですが、桐野夏生の「I'm sorry, Mama」とこの本を読んで、冷たい隙間風が心にぴゅーぴゅー。いや、そういう本も嫌いじゃないんですけど、ちびっこのいる母として、なんとなく心穏やかでいたい気持ちもあったりして。って本の内容とは関係ない・・で、内容。一番印象的だったのは、「灯油のつきる時」なんとなくラストが想像できてしまうのですが、うまいなあと感心。寂しいときのやさしい言葉ってすがりたくなるものなのですよね。何げないひとことでも。「観覧車」は個人的にどっちにも感情移入できず。「秋の花火」は、老人の性について考えさせられました。いや、こういう人いっぱいいると思うんだけどなあ。(指揮者の先生ね。)自分の親なら許せないけど、知人なら、かわいいと思えるかもしれないです。誘われたら思いっきり拒絶ですけど。
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Posted by ブクログ
短編集。いつものホラー&サスペンスなかんじではなく、幻想的な作品が多いです。
『ニライカナイ』:一人の女性の青春期から壮年期までを描いた作品。短編なので、とにかく淡々と勢いよく進んでいきます。決断の時のあまりの執着のなさ、人生なにが転機となるかわからないおもしろさ、が好きです。‘ピンクの鼻の鼠たち’っていう表現は生々しさとかわいさがあって好きです。
『コヨーテは月に落ちる』:この本のなかで一番幻想的な作品。登場人物たちのちょっとしたダメ人間さに危機感を抱かされます。
『帰還兵の休日』:主人公はどこかにいそうなちょっと嫌な奴という感じでした。飄々と生きるホームレスの老女たちは美しく頼もしい。
『コンクリートの巣』:もし自分が同じ状況に逢ったらどう対処しよう、と考えさせられました。
『レクイエム』:戦争体験者の話。「星々の舟」「ねじまき鳥クロニクル」を思い出しました。愛する人の消滅を知ったとき自分の中にその存在をどうとどめておくか。現代では人生に何度も出会う状況ではないですが、心に残る作品です。