竹内久美子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
動物は自分の遺伝子をよく残すために、いろんなことをする。育たなさそうな子は見捨てるし、新しくつがいになるためには、前の配偶者の子を殺すことも珍しくない。如何に自分の親族に手厚く、そうでない場合は冷たく見捨てる(とか、食べちゃうとか)、そういう話が、鳥だったり虫だったり魚だったりと、ずいぶん続く。鳥の第一ヘルパーは親族だが、第二ヘルパーは後釜を狙う他人、など。動物の行動として興味深く面白い話ばかり。しかし、後半に待ち構えているはずの、人間の虐待のことを考えてちょっと気が重い。
だがその前に、まずは「よく遺伝子を残す」ためのいくつかの人間の子殺しを含めた営みが紹介される。このステップを踏むと、虐待の解釈は難しくなくなるが…。
あまりないと想像したいが、多感なヒトの雄や雌がが、この本を読んでソノ気になってしまったら、と思うとなんとも暗い気分になる。僕だって、その自然から外れたからこそ今まで生き延びているのだろう。この本、なんでこんなタイトルなんだろ…? -
Posted by ブクログ
生物の行動は全て遺伝子によって支配されている。生物の身体は遺伝子を複製させる為の乗り物に過ぎない。
蜂とか猿とか人間を例にとって、全ての現象は遺伝子が遺伝子を後世に遺す為のものだと説明。結構説得力があった。
伊坂幸太郎「重力ピエロ」はその辺の事を問題提起していた作品だったような…。殺人者の子は殺人をする。みたいな偏見で苦労をするドラマの主人公をよく見かけるが、遺伝子にとってその行動が遺伝子を遺すのに有利に働くのならば、やっぱり偏見ではなく、蛙の子は蛙なのだろうか。
人間たるものは所詮は利己的遺伝子と利己的ミームの乗り物なのである。
親にしたところで所詮は利己的遺伝子の乗り物で、無償の愛を注ぐ慈父や慈母などあるはずがない -
Posted by ブクログ
「シンメトリーな男」3
著者 竹内久美子
出版 文藝春秋
p155より引用
“ハゲもヒゲも、よほど深い意味を持っていると考えざるを得な
いではないか。”
動物行動学者である著者による、体の対称性が生殖活動にもた
らす影響について書かれた一冊。
競馬に関する話からスポーツマンについてまで、数々の研究者
たちの事例を元に書かれています。
上記の引用は、ハゲについて書かれた項の一文。
ハゲはどうやら病気に強いそうで、特に胃ガンに強いということ
です。どのような事にも、なにがしかのメリットがあるのかも知
れません。
目には見えない極めて小さな単位でシンメトリーであるかどう
かが、異性にモテるかどうかを決定するそうです。生まれながら
にある、努力しても越えることが出来ない壁というものが、科学
的に証明されてしまった、ということなのかも知れません。
ちょっと切ないです。
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Posted by ブクログ
オスに限ってのことなんだけど、シンメトリーであるということには数多くの特典があるらしい(メスの場合もおっぱいがシンメトリーだとよく子を産むといったことはあるが、それ以上にシンメトリーであることとの関係はないとか)。シンメトリーということは、寄生者の害を受けなかった証であり、メスは微妙なシンメトリー性をかぎ分けて選ぶ天性の能力があるらしい。なぜなら、身体防御能力の高いオスとなら生存性の高い子が設けられるから。ま、しかもそれが顔もよくて頭もよくてってことになるなら、ほんとに以下にあるように一石数鳥なわけだ。
○EPC(ウワキ)の相手としてご指名がよくかかる。
○顔がいい。
○童貞を失うのが早い。
○経験した女の数が多い。
○女がすぐにOKのサインを出す。
○女をよく「いか」せる。
○筋肉質である。
○背が高い。
○IQが高い。
○ケンカが強い。
○臭くない。
○精子の数が多く、質もよい。
○スポーツが得意。
○ダンスがうまい。
○歌がうまい、声がいい。
○女の扱い方、キスや愛撫の仕方、性交がうまい。
○女の口説き方がうまい、しゃべりがうまい、ジョークやユーモアの効いた会話をこなす。
○性格がいい、社交的。
○ギターなど楽器の演奏がうまい。
○車の運転がうまい、バイク走行が巧み。
○金儲けがうまい。
こういう科学の世界の話って、書きようによっては真面目一方のつまんないものになってしまうのだが、その点、著者の筆力は類まれ。テンポがよく、例示も豊富、自身のつぶやき的なことも混ぜながら「科学」ってことを意識せずに読ませてくれる。