伊藤計劃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もともと『ハーモニー』が好きで、SNSで紹介されているのをきっかけに手に取った一冊。正直、SNSで見かける絶賛ほどの期待値には届かなかったけど、普通に面白い。短編集ということもありテンポもよく、一気に読み進められる構成になっている。
なかでも印象的だったのは、伊藤計劃氏の過去作とつながりを感じられる点。直接的な続編ではないものの、世界観や設定がリンクしているような作品がいくつかあって、ファンにはニヤリとできる仕掛けが随所に散りばめられている。時系列や設定の裏側に想像を巡らせながら読むのが楽しい。
伊藤計劃作品をすでに読んでいる人にはより深く楽しめる構成だし、初めて読む人にも短編としてサクッ -
購入済み
伊藤計劃原案、円城塔著
こちらの小説は伊藤計劃さんの書かれた物語ではないですが、小説としては前作の「虐殺器官」「ハーモニー」よりエンターテイメント性があります。伊藤計劃さんが書かれていたらどんな物語になっていたのか•••2つの作品が素晴らしいだけに悔やまれます。しかし、ご本人が1番悔しかったと思いますし、円城塔さんも大変な思いをして書かれたと思います。
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Posted by ブクログ
人気ゲーム作品である『メタルギア・ソリッド4―ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』のノベライズ版です。
「PMC」(民間軍事会社)が世界各地で戦争を繰り広げる世界で、伝説の男と呼ばれる「ソリッド・スネーク」は、その肉体の急激な老化に抗いつつ、彼とおなじく「ビッグ・ボス」の遺伝子コピーのよって生まれた「リキッド・スネーク」を暗殺するという任務に就きます。やがてナオミ・ハンターによって彼の肉体に注入された殺人ウィルスが、世界を破滅にみちびくであろうことが明らかになり、ソリッド・スネークはわずかにのこされた時間を、「オタコン」ことハルとともに戦います。
ゲームの世界設定をていねいにおさらいしながら物 -
Posted by ブクログ
プロパティ所有物 デフォルト初期状態 コンフィグレーション設定値 小銃弾の硝煙 薪のような人間の腕も、裸に剥かれた死体もないことだ。 戦争は終わっていない。僕自身が戦争なのだ。 その屍体の数はアメリカ合衆国の責任のもと正当化されるのだ あまりに抹香臭くて 鼻梁の中央めがけ 人類の弔鐘となった最後のキノコ雲を見つめる 細雨さいう 深奥しんおう 古強者ふるつわもの 天国の周縁 民間の艦船 勝鬨をあげろ 僕の野蛮は発動させるべき閾値に既に達しつつあるというのに 矛盾の針先 眼窩の空洞 冷笑家シニシスト テムズの川面 じょうさい城砦 神の子の顕現 隔壁のコンクリート はいえつ拝謁を賜った あらわれる顕
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Posted by ブクログ
悪性腫瘍しゅよう 5年生存率 窓からの光の筋が見えるようなリドリー・スコット部屋 コロンビア号 チャレンジャー号爆発事故の調査報告 原因はOリングの弾性劣化ではないという話もあるけれど 科学技術の粋すい 消費を中心にした幸福な生活モデルの最後の時代だったと言えるかもしれない 怠惰さが切実さを圧倒した 愚かさというのはこういう精神的に便利な特典もついてくるので 基本的に猥雑で下劣な裾野なのである それともエログロ込みで引き受ける覚悟を固めているのだろうか そしてPSGは今も叫び続ける 原作のパッチワーク感 二次創作としての フォレストガンプのスマイルマークシャツ誕生の件 えんえき演繹 卑近さを
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Posted by ブクログ
【ノート】
・これを読むことで、少しゲーム内で分かりづらかったことが補完された。
・このゲームをやり続けてきて、なぜ、アメリカが舞台なんだろうと思っていた。今もまだぼんやりとしか、自分なりの解釈はできていない。このノベライズでは、日本に向けてのメッセージ性を読み取れる箇所もあったが、それは小島ワールドとのシンクロなのか、伊藤計劃独自なのか。
・脚本ありきでのノベライズだからか、若干、描き方で「おや?」と思う箇所に何度か出くわした。決定的なのは、オタコンの一人称で描かれていながら、時々、三人称的な描かれ方をされている箇所。もちろん、後から聞いた話ということなんだろうが、それを差し引いても、違和感 -
Posted by ブクログ
一見して「ありえない」世界を作り出し、それを「ありえる(かもしれない)」と思わせることができるもの。SFというジャンルを仮にこのように定義するならば、伊藤計劃は、SFがもつ威力を思い知るのにもっとも適した作家のひとりだと思う。
「嘘ではない。だがな、お前が教えられてきたのは、戦争が始まってからSDAがまとめた歴史ではあるんだ。戦うには歴史が必要だ。俺たちが戦う拠り所となり、奴らと俺らとを隔てるのに必要な歴史がな」
「戦争のために、嘘の歴史を作ったんだろ」
たとえばこれは、表題作の中のやりとり。
小説で描かれるものを何でもかんでも現実世界と結びつけようとするのは野暮な読み方かもしれないけれど