伊藤計劃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
無茶苦茶残酷な本だな、というのが率直な感想です。
だって、「あ〜映画観てえ」って言い続けてて、十分すぎるくらい才能があって、次回作の展望もあって、まだまだのところで、1月にその年の展望を述べた記事で、ぶつって切れて、おしまい。って、あんまりにもひどすぎるんじゃないですか。
この人が、震災後の日本をどう論評するのか、聞いてみたかった(やっぱり、おれが入院しているあいだに、大惨事が、とか何とか言いながら、鋭いことを言ってくれるんだろう。)です。
もちろん、どんな人の最期だってこんなもんで、大河ドラマみたいに、「俺はやり切ったぞ。」とか言って終わる人なんていないのは承知のうえだし、自分だって、数時間後には、この日記、更新されなくなってるかもしれないのは、分かってるんだけど、やっぱり悲しい。
だからこそやはり、あなたと同じ言葉を、あなたに捧げなければなりません。
ありがとうございました。
あなたの物語は、今の私の一部を確実に成しています、と。
あなたの言葉は、今の私の一部を確実に縁取っています、と。
そして、付け加えるなら、あなたの物語で、世界は、確かに変わりました、と。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ早逝した作家・伊東計劃の手によるメタルギアソリッドのノベライズ作品。
伊東先生が好きなので購入しましたが、ぶっちゃけメタルギア某なるゲームについては名前しか知らず、プレイしたこともないので本作がどの程度ゲームに忠実なのか、そうでないのかはわかりませんでした。が、作品としての面白さ奥深さは超本物。全く予備知識のない自分にはところどころ人間関係や世界観でわかりづらい部分もありましたが、丁寧な解説が差し込んである場合が多いため、読むのに苦労はしませんでした。ただ、その分多少説明的ではあったかな…。それゆえ「虐殺器官」等よりは点数低めにはしてあります。
さて、本作の主役は言わずと知れた暗号名ソリッド・スネーク。悪魔の核兵器「メタルギア」を幾度となく破壊し、世界を破滅から救ってきた伝説の男です。
しかし彼の肉体はナノマシンによる急速な老化に蝕まれ、余命いくばくもない。宿命の兄弟リキッド・スネークを葬るため再び戦場に老いたスネークは赴くが、そこで世界を覆う巨大な真実と向き合うことになる…。
作家になる以前からメタルギアソリッドが好きだったという伊東先生の、深い作品愛を感じます。特有の精緻で機微に富んだ作風は、映像以上に世界観を想像させてくれるのですよ。本当スゴイ。返す返すも惜しまれる作家さんを亡くしたんだなぁと思いましたわ。
ちなみに、本編後に収録されている「あとがき」「伊藤計劃さんのこと」も良いのよ。 -
Posted by ブクログ
【背表紙】
屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフより渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける―伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。
『NOVA1』でプロローグのみ既読でした。
物語の設定、世界観、展開と、とにかくスケールが大きい。
内容は哲学っぽくて、ほぼ理解できてないと思います。
聞いたことのある名前がいくつか登場しますが、残念なことに自分の知識が足りなかった。
それでも非常に面白い。
もっといろんな本を読んでから再読したらもっと面白く感じそう。
アニメ化も楽しみにしています。 -
Posted by ブクログ
伊藤計劃さんの映画評本。
『エヴァより〜』とか『エロゲーのシナリオより〜』の様に
作品を褒めるのに他の作品を引き合いに出す言い回しが気になる
『君の言いたい事は良くわかる!
でもそういう言い方は良く無いよ!』と…
共感できる部分も含めてなんか我を見ているようで
読んでて気恥ずかしい一冊;
しかし、『ガメラ3』や『ファイトクラブ』
『プライベートライアン』等の絶賛評を読んでると、
伊藤計劃さんが『キック・アス』を、『電人ザボーガー』を
『ウルトラマンサーガ』を、『バトルシップ』を
『サマーウォーズ』を『おおかみこどもの雨と雪』を観ていたら
何と書いたのだろう?
きっと彼も気に入ったんじゃないだろうかと思うのだ。
伊藤さんの時は映画評を書いていた時に時間が止まっていて、
伊藤さんの時間はもう動き出す事は無い。
そう思うと、毎日毎日、新しい映画を浴びる様に観られる事って
何て幸せな事なんだろう、それだけで人生には生きる価値があると思えるのだ。
いつか僕の時間が止まって、新しく生まれでる映画を
観る事もできなくなる時がくるのだろうけど
その時はあの世で同じ作品を愛した者同士、
伊藤さんと映画の事を語りながら杯を酌み交わしたいと思えた一冊だ。