岡田暁生のレビュー一覧

  • オペラの運命 十九世紀を魅了した「一夜の夢」

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    オペラが王侯の祝典の一形式として誕生し、フランス革命以後は徐々に一般に開かれた民主的な娯楽になり、十九世紀末から二十世紀初頭になると近代的な意味での、芸術へと変貌していく。そして第一次世界大戦以後は、映画にその地位を奪われていった。

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    2011年05月28日
  • 音楽の聴き方 聴く型と趣味を語る言葉

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    ネタバレ

    音楽を語ることの大切さを考えさせられました。また、音楽の型を理解して聴くこと、
    実際に音楽を場の中で聴くこと、音楽についての本を読むこと、話せる友人を持つこと、
    これらによっても聴き方の幅が増えるということです。
    私はよく、家でCDで心地良く聴けたものをライブで聴くとつまらなく、
    家では小難しいと思ったものがライブでは楽しく聴けることがあります。例えばこのような違い。
    ここにも何か聴き方の幅を広げる手がかりがあるかもしれません。

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    2012年02月20日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    中世から現代にかけて、どんな音楽が西洋で流行して、そのきっかけとなる要素は何かを解説する。また音楽そのものは、各時代においてどのような人々に受け入れられて、どんな見方をされたのかを言及しており、現代の物差しでは実感できないことを、本書を通じて明らかとなる。

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    2025年11月22日
  • 音楽の聴き方 聴く型と趣味を語る言葉

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    クラシック音楽の聴き方に関する話だが、他の音楽や芸術についてもあてはまることが多い。芸術を愛するあまり、自分の好きなものとタイプが違うものや、それを好きな人と対立のような言論が生まれてしまうこともある。それはどちらがすぐれている、というよりも、自分にそれを聴く(見る、楽しむ)ための下地があるかどうかの違いであるのだと考えれば、無用な争いは起こらない。ぜひ多くの人に読まれてほしい。

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    2025年10月12日
  • ごまかさないクラシック音楽(新潮選書)

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    いわゆるバロック音楽の後から現代音楽までのことを言うクラシック音楽は、西側キリスト教圏の音楽であり、西洋の時代と切っても切り離せないものであった。いわば時代を表したもの、ということを詳細に歯に衣を着せぬ物言いで語りつくしたのが、この対談だ。バッハあたりからシュトックハウゼンぐらいまで、個々に取り上げている。結構下世話な話も。確かにねえ、時代から離れた人間の活動はあり得ないからねえ。どんな音楽も、その背後にはそれぞれの「絶対倫理」がしっかりと張り付いている、なんて言われると、もっともでございます、でもなんか怖い、いやうーんそんなもんかなあ、と思ってしまう。いちいち音楽を聴くのに、その背後の絶対倫

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    2025年06月15日
  • クラシック音楽とは何か

    匿名

    購入済み

    読みやすい

    『社会思想としてのクラシック音楽』という別の著者の本と並行読みしていました。クラシックの作曲家と作品を、その背景から解き明かそうとする点で共通しており、共通する話題(問題)も見られました。あちらが格調高い文体なのに対して本書は1話読み切りといった分量で、またくつろいだ言葉遣いでストレスなく読めました。

    #共感する #タメになる

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    2024年03月08日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    ネタバレ

    概要を大きく知るに当たって、とても参考になりました。時々と見返したい、講義のようなスタイルでした。

    第一章 グレゴリオ聖歌 
    【800-】
    ・中世の音楽史はグレゴリオ聖歌を軸に発展していった。
    ・『グレゴリオ聖歌』→単旋律によって歌われる、ローマ・カトリック教会の、ラテン語による聖歌。
    ・音楽史へのアウフタクトとしての認識。
    「西洋芸術音楽」の定義→「知的エリート階級(聖職者ならびに貴族)によって支えられ」、「主としてイタリア・フランス・ドイツを中心に発達した」、「紙に書かれ設計される」音楽文化のことである。
    ・『オルガヌム』→グレゴリオ聖歌に別の声部を加えたもの。中世前半の音楽を占めた。

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    2023年10月09日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    グラウト/パリスカ『新 西洋音楽史』と比べ,当時における作曲者の立ち位置や大衆文化との関係についてより踏み込んだ記述が見られる。有名な作曲者と代表作品を知っていることは前提としている。

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    2023年09月18日
  • ごまかさないクラシック音楽(新潮選書)

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    クラシック音楽にまつわる入門書や解説書というのは世の中にごまんと溢れていて、当然のごとくそれらの大半は知的興奮を全く与えてくれないレベルのものばかりである。
    そんな情況に対して”Nein”を突き詰めるが如く、京都大学人文研におけるクラシック音楽の専門家として高いレベルの分泌活動を続ける岡田暁生と、政治学者としての顔も持ちながらクラシック音楽に対する広範な知識量でも読者を圧倒する片山杜秀という2人がタッグを組んだ本書は、まさに自分が本当に読みたかった入門書・解説書であった。

    本書の特徴は、通常の入門書・解説書ではさらっと触れるような点についても、その背景・理由をごまかすことなくクリアに語ろうと

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    2023年09月09日
  • クラシック音楽とは何か

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    『西洋音楽史』『音楽の聴き方』を初学者向けにしたようなエッセイ集で,音楽を聴く大衆側から捉えようという意思を感じる。

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    2023年09月06日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    わかりやすいけど大事なポイントを抑えられていて、いろんな人におすすめできると思った!
    これぐらいさっぱり分かる西洋音楽史の本って少ないよな〜。

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    2023年05月11日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    クラシック音楽をハイライトとする西洋芸術音楽の歴史の大きな流れを解説。
    西洋芸術音楽の流れについて理解が深まった。フランス、イタリア、ドイツなど各国での音楽文化の違いも興味深かった。

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    2023年02月20日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    音楽家の学生以外は殆ど学ぶことのない世界が広がった。もっとも、かなり以前より、うっすらと疑問が沈積してきたことではあるが・・クラシックにおける【黄昏】という標題自体 日の当たる感覚ではない印象。
    読み始め直ぐに納得~18~20世紀にかけての宗教と娯楽の分裂のプロセスと解説に有るこの詳細な語りが続く、実に面白く、これぞ教養としての学びという気がした。

    中世より以降 「グレゴリオ聖歌から世俗的な音楽解体」へと連なる流れ それはある意味各党と言っても忌憚のない表現。その大半はドイツロマン派の努力になるモノで それを忌避するか好むかは人それぞれだが//ドイツ3大Bの一人 バッハの偉大なる力はその核に

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    2022年10月13日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    歴史にある程度通じていて、音楽に関心がある人間にとって最も勧めたい一冊。大きな流れでの西洋音楽の変遷を各時代の社会や芸術などと絡めて知ることが出来る。最終章に於ける筆者の音楽に対する開けた考えに心を動かされる。

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    2022年05月14日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    最近、家でBGMとしてクラシック音楽を聞くことが多くなり、そうすると、より楽しむために歴史や背景、位置付けなどを知りたくなった。サクッと読める本を探して、本書を読んでみた。

    コンパクトに西洋音楽(クラシック音楽)を通史として書いており、全体を理解しやすいし、けっこう面白かった。

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    2022年04月25日
  • 音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日

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    コロナ渦中にあって三密の音楽活動はライブが不可能になった。音楽はネット配信で大丈夫という声の中、そもそもの音楽の存在理由や成り立ちから空気の共有の必要性を説く。必要な三密をどのように解消するか課題である。

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    2022年04月02日
  • よみがえる天才3 モーツァルト

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    「モーツァルトの天才の特異さは、桁外れの才能が「ごく普通の人間」、私たちとそう変わらない一人の人間と結びついていたことにある」親しみやすいのに真似できない、無邪気に見えて残酷なほどシニカル…いくつもの矛盾した顔をもつ天才の実像に迫る。
    教育パパの呪縛から抜け出せず、世界初のフリー音楽家を夢見ながら時代に阻まれたモーツァルト。彼がもっと長生きしていたらどうなっていたのだろう?この本を踏まえてもう一度ミュージカル『モーツァルト!』を観返したくなった。

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    2022年03月01日
  • 音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日

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    コロナ禍を音楽の歴史を踏まえて眺める、新たな観点を得られる本。ベートーヴェンの第九を主題に持ってきているのも新鮮だった。

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    2022年02月21日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    久しぶりに著者が表現した通りか興味を持ってしまうという感情が湧き上がった。

    序盤は最後まで読めるだろうかと心配になったけれど、バロック辺りから歴史の教科書と楽典と音楽史そして楽譜が並行して並び、だからか!まるで学生のような学びが腑に落ちた。

    バッハと言えば宗教的楽曲、それはキリスト教になじみがない日本人なら難解に感じるのも否めない。
    宗教というより、民衆が音楽を聴けるのは、催事や宗教への参加などでしかなかったということ。これに尽きる。
    そうした事は教科書にはなく、この本ではそんな事が並行して書いてあるので成る程と思う事が多い。
    特別に楽器を習ったとか音大とかでなくても、この著者の言う意味が

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    2022年01月15日
  • クラシック音楽とは何か

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    クラシック音楽のエッセイとして、著者の豊富な経験と見識が滲み出ていて、肩肘張らずに読んで面白い本だった。

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    2021年11月25日