岡田暁生のレビュー一覧

  • 音楽の聴き方 聴く型と趣味を語る言葉

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    音楽をより楽しむ方法論として手に取った

    アドバイスだけであれば、あとがきの「聴き上手へのマニュアル」で十分
    それでも文献や哲学、時代背景からの音楽の聴かれ方、語られ方を読んだほうが、「文脈の中で解釈する」「文脈など関係なしに感動する名作もある」ということが分かる

    より深く音楽を楽しみたい方法を知りたい方に向く

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    2011年03月09日
  • 音楽の聴き方 聴く型と趣味を語る言葉

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    普段僕たちは、テレビや、ラジオや、喫茶店や、いろいろなところで音楽に触れている。しかしそうした音楽の目的は、その音楽について考えたり、語ったりすることではない。ただ音楽によって得られる感情を提供することが目的になっている。そこでの音楽は、ある種のサプリメントとしての役割しかない。
    しかし筆者は、そのような受動的な聞き方だけでは不十分であり、音楽を言葉にする、という能動的な聞き方が必要であるという。
    たしかに音楽を言葉で説明し尽くすのは不可能かもしれない。しかし、音楽を言葉にしようという努力を放棄してしまっては、単なる動物と同じになってしまう。
    人として音楽をより深く理解し、より深い喜びを得るためには、たとえ不可能であろうとも、音楽について語り続けることが不可欠なのだ。

    このような、筆者の音楽にかける熱い思いにあふれた一冊である。

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    2011年03月08日
  • オペラの運命 十九世紀を魅了した「一夜の夢」

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     歌つきの演劇なら、ミュージカルもあるいは能なんかもそうなのに、オペラをオペラだと言い切る要素ってなんだろう? と以前から思ってました。能とはさすがに違うだろうとは思えるけれど、オペレッタなんてものもあるし、オペラの定義がわからない。

     そんな無知な私に親切な手引書でした。
     オペラの個々の作品を解説したものではなく、オペラがいつごろどうした状況で生まれて発展し、現在はどんなふうに落ち着いているかという、一種の歴史書。
     その歴史についても、作品の作り方や特徴だけではなく、オペラが生まれ上演された時代の空気を中心に書いてくれているので、私のようなオペラの素養がない人ばかりじゃなくて、オペラ愛好家の方にとっても新鮮な知識を提供してくれる本ではないかなと思います。

     とりあえず、オペラってこんなものという雰囲気はつかみました。

     映画や小説に出てくるオペラ劇場の貴賓席やボックス席ってなんであんな舞台の見づらい場所にあるんだ?という疑問が解決されたのが個人的には一番嬉しかったポイントですね。

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    2009年10月24日
  • オペラの運命 十九世紀を魅了した「一夜の夢」

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    オペラというとんでもない金食い虫が、いかにしてスポンサーを王侯貴族からブルジョワ、さらには一般大衆へとシフトしていくかという変遷とともに、「芸術」としてその「作者」が神のいない時代の神として君臨するまでの物語として、要領よくまとめられている。
    映画との類似性がよく言及されるのもわかるが、著者は映画の知識には乏しいとみえて「ひまわり」をニーノ・ロータの作品と間違えたりしている

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    2009年10月04日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    読書録「西洋音楽史」3

    著者 岡田暁生
    出版 中公新書

    pviiiより引用
    “「いつどこでどう聴いてもいい音楽」など
    というものは存在しないのであって、「音
    楽」と「音楽の聴き方」は常にセットなのだ。
    ”

    目次より抜粋引用
    “謎めいた中世音楽
     ルネサンスと「音楽」の始まり
     ウィーン古典派と啓蒙のユートピア
     ロマン派音楽の偉大さと矛盾
     二〇世紀に何が起きたのか”

     文学博士である著者による、古代から流れ
    る西洋芸術音楽の歴史を物語のように記した
    一冊。
     芸術音楽の誕生から現代に到るまでの発展
    と変化について、楽譜の原型や演奏会を描い
    た絵画などの貴重な資料をもとに書かれてい
    ます。

     上記の引用は、著者の音楽の聴き方に対す
    る考え方を記した一文。
    なんとも納得のいく意見だと思われます。
    昔、ニコニコ動画にあった、BGMの大切さが
    分かるといった題名の、時代劇に色んなBGM
    を合わせたMAD動画を思い出してしまいまし
    た。
    私はゲーム音楽が好きなのですが、そのプレイ
    や場面を楽しむ、盛り上げる為に作られて
    いるからなのかも知れません。
     クラシック音楽が、思っていた以上に新し
    く、江戸時代辺りというのがイメージとズレ
    があるなと思わざるを得ません。
    もっとずっと古くからあるような感じですが。
     音楽が本当に好き、または音楽の歴史をあ
    る程度知っている人向け。
    音楽に対する好奇心が強くないと、前提知識
    なしで読んでも楽しくないかも知れないなと
    思われます。


    ーーーーー

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    2026年06月30日
  • ごまかさないクラシック音楽(新潮選書)

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    対談しているご両人ともに、クラシック音楽についての碩学であることはまちがいないのであるが、ともするとそれが互いの妄想を語るときもあって(特に片山氏にその傾向が強い)、「いくらなんでもそれはないんじゃない?」と思えることも多々あった。

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    2025年12月03日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    ・西洋芸術音楽の歴史
    ・専門的な部分も多々あるが、概要は分かる
    ・「クラシック」と地続きにある「ポピュラー」

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    2025年11月02日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    中世から現代に至るまで、音楽がその時代の人々にとってどのようなものだったか、どのように変化していったかをわかりやすく書いていて、面白かった。
    音楽が人々にとってどのようなものか、距離をとって考えてみたことなんてなかったし、前の時代から受け継いだり変化していった価値観を俯瞰して眺めることが、高校生の頃世界史を勉強してとても楽しかった気持ちを思い出させてくれた。

    バッハやベートーヴェンなど有名な音楽家のイメージも、ほぼゼロ知識からなんとなくつかめた。
    特にベートーヴェンが一番音楽と向き合い働いた、というのが印象に残った。天賦の才ではなく、労働によって圧倒的な音楽を作り上げた、という見方は以外だった。

    できれば文中に登場する音楽を聴きながら読めたらよかったんだけど…中世音楽の和音を意識しない感じとか、ずっと低音がある感じとか、現代音楽の不協和音とか…

    いつかちゃんと聞いてみようと思う…

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    2024年08月28日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    一般読者が音楽史の大きな流れを理解できるように音楽を説く本。
    型を抑えるから、そこからの逸脱が個性の表現として意味を持つ。

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    2024年03月30日
  • ごまかさないクラシック音楽(新潮選書)

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    帯や紹介文には「最強の入門書」と銘打っているが、全く入門書ではない。切り口は、岡田史観と片山思想。この2人が書いた本を、何冊か読んでいない人にとっては敷居が高そうな内容だった。

    私は岡田氏の本は数冊、片山氏の本は多く読んでいる。それらと比べると、落としどころやまとめ方が弱い。それは対談だからだ。対談では意見が異なる場合でも、自説を強く主張せず、双方の意見の中間点でまとめる傾向がある。
    互いに主張をぶつけ合えば討論会のような面白さは生まれるが、その分、議論は収拾がつかなくなる。テレビ番組であればそれでもよいが、本では結論をまとめる必要がある。結果として強く言い切れず、妥協的な結論に落ち着き、全体的に歯切れの悪さが残る。

    対談は岡田氏がリード役である。片山氏の得意分野である前衛音楽の部分が一番面白く読めた。

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    2023年06月29日
  • よみがえる天才3 モーツァルト

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    分かってはいても、もはや現代的な芸術家像の枠組みにとらわれずに、モーツァルトがどんな人だったか想像する事は困難です。さらに加えて日本人なら小林秀雄の影響も。

    本当に全く純粋に「いま、ここで」流れているモーツァルトを聴く事ができれば、
    一体どんな言葉になるのか?本書を読んでたらそんなことが頭に浮かびました。

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    2022年11月13日
  • 音楽と出会う――21世紀的つきあい方

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    ネットで音楽の聴き方,あり方が変わったが,音楽は そこに足を運んで体感することが 大切 ということがテーマかな?

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    2022年02月06日
  • 音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日

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    読書会課題本。「今はコロナだからしょうがない」との名目で活動の機会を完全に奪われてしまった音楽家たち。「今はコロナだから」と、仕事と収入を絶たれ、出口の見えない状況の中、精神を病んで自らの命を絶ってしまった俳優や音楽家たち。そもそも劇場やコンサートホールとはどういう場所だったのか?芸能活動の歴史はどういうモノだったか?感染対策をうるさく言われる昨今、音楽活動はどうあるべきか?を論じた本。共感するところ反発を覚えるところが半々という感じだった。

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    2021年12月27日
  • よみがえる天才3 モーツァルト

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    音楽に興味が今までなく、映画をきっかけにモーツァルトの人間性に興味が出て、読んでみた。天才にも種類があり、ベートーヴェンとモーツァルトの違いをわかりやすく説明している。読んだ後には、モーツァルトの曲を聴きたいという感情になる。

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    2021年04月04日
  • 音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日

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    社会・経済・哲学・歴史と音楽を結びつける論考はなかなか興味深い。同時に、いくらなんでもこじつけが過ぎる部分も多い。

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    2020年12月31日
  • よみがえる天才3 モーツァルト

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    モーツァルトの音楽には喜怒哀楽のすべてが凝縮されている。その作品数、ジャンルの多彩さなどからも天才としか言いようがないけど、それでいて偉大って形容は似合わない。18世紀後半、音楽家は職人から芸術家に変わっていくけど、最初の芸術家と言ってもいいかもしれない。
    ベームがモーツァルトを評した「もしベートーヴェンに会ったら敬意のあまりひれ伏すだろう、だがモーツァルトに出会ったら喜びのあまり駆け寄って肩を抱くだろう」はまさしく至言。

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    2020年12月20日
  • 音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日

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    現在のコロナ渦にあって、3密のより被っているクラシック音楽のダメージを分籍すると共に、3密を逆手に利用して新たな音楽ないしは芸術を創造できない物かという提案が書かれている。提案にはなかなか興味深い点はあるのだが、現代音楽の紹介的な側面も持っていることは否定できない。
    我々は、今まで聴いてきた音楽では無く、新たな音楽を望むばかりではない。これからも、ベートーヴェンやバッハやシューベルトやワーグナーが聴きたいのだ。そのための3密防止下での演奏可能・鑑賞可能な方法論の提案を本書に期待していたのだが、どうも演奏空間の問題として論じられていて現実性に乏しい感があったことは否定できない、ちょっと残念な一冊であった。

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    2020年11月16日
  • クラシック名曲の条件

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    諸井誠ならではの世界観だが、共感できるかは少し微妙。ただクラシックの音楽を楽しむ道標として読むのには良いと思う。最後の第九とマーラーの復活の話が印象的だった

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    2020年03月06日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    邦楽とクラシックは伝統という一点においては通じ合えるし、音楽、という本質も一緒なんだけれど、感覚と理論というか、言葉のまま、東洋と西洋の思考形態の違いが見事に反映されているのだと腑に落ちる。

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    2020年01月12日
  • 音楽と出会う――21世紀的つきあい方

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    最近のyoutubeやspotifyとかで岡田先生が見つけたものとかについてのエッセイ集。AI作曲とかについての話はつまらんが、ブログ全盛時代にもお金をとるためのエッセイというのはそれはそれでよいものだ。

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    2020年06月15日