岡田暁生のレビュー一覧

  • オペラの運命 十九世紀を魅了した「一夜の夢」

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     歌つきの演劇なら、ミュージカルもあるいは能なんかもそうなのに、オペラをオペラだと言い切る要素ってなんだろう? と以前から思ってました。能とはさすがに違うだろうとは思えるけれど、オペレッタなんてものもあるし、オペラの定義がわからない。

     そんな無知な私に親切な手引書でした。
     オペラの個々の作品を解説したものではなく、オペラがいつごろどうした状況で生まれて発展し、現在はどんなふうに落ち着いているかという、一種の歴史書。
     その歴史についても、作品の作り方や特徴だけではなく、オペラが生まれ上演された時代の空気を中心に書いてくれているので、私のようなオペラの素養がない人ばかりじゃなくて、オペラ愛

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    2009年10月24日
  • オペラの運命 十九世紀を魅了した「一夜の夢」

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    オペラというとんでもない金食い虫が、いかにしてスポンサーを王侯貴族からブルジョワ、さらには一般大衆へとシフトしていくかという変遷とともに、「芸術」としてその「作者」が神のいない時代の神として君臨するまでの物語として、要領よくまとめられている。
    映画との類似性がよく言及されるのもわかるが、著者は映画の知識には乏しいとみえて「ひまわり」をニーノ・ロータの作品と間違えたりしている

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    2009年10月04日
  • ごまかさないクラシック音楽(新潮選書)

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    対談しているご両人ともに、クラシック音楽についての碩学であることはまちがいないのであるが、ともするとそれが互いの妄想を語るときもあって(特に片山氏にその傾向が強い)、「いくらなんでもそれはないんじゃない?」と思えることも多々あった。

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    2025年12月03日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    ・西洋芸術音楽の歴史
    ・専門的な部分も多々あるが、概要は分かる
    ・「クラシック」と地続きにある「ポピュラー」

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    2025年11月02日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    中世から現代に至るまで、音楽がその時代の人々にとってどのようなものだったか、どのように変化していったかをわかりやすく書いていて、面白かった。
    音楽が人々にとってどのようなものか、距離をとって考えてみたことなんてなかったし、前の時代から受け継いだり変化していった価値観を俯瞰して眺めることが、高校生の頃世界史を勉強してとても楽しかった気持ちを思い出させてくれた。

    バッハやベートーヴェンなど有名な音楽家のイメージも、ほぼゼロ知識からなんとなくつかめた。
    特にベートーヴェンが一番音楽と向き合い働いた、というのが印象に残った。天賦の才ではなく、労働によって圧倒的な音楽を作り上げた、という見方は以外だっ

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    2024年08月28日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    一般読者が音楽史の大きな流れを理解できるように音楽を説く本。
    型を抑えるから、そこからの逸脱が個性の表現として意味を持つ。

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    2024年03月30日
  • ごまかさないクラシック音楽(新潮選書)

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    帯や紹介文には「最強の入門書」と銘打っているが、全く入門書ではない。切り口は、岡田史観と片山思想。ある程度、この2人の著者の本を読んでいない人にとっては敷居が高そうな内容だった。

    私は岡田氏の本も数冊、片山氏の本は多く読んでいるが、本書は対談のためもあってだろうが、落としどころ・まとめ方が弱い感を受けた。対談は岡田氏がリード役である。片山氏の得意分野である前衛音楽の部分が一番面白く読めた。

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    2023年06月29日
  • よみがえる天才3 モーツァルト

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    分かってはいても、もはや現代的な芸術家像の枠組みにとらわれずに、モーツァルトがどんな人だったか想像する事は困難です。さらに加えて日本人なら小林秀雄の影響も。

    本当に全く純粋に「いま、ここで」流れているモーツァルトを聴く事ができれば、
    一体どんな言葉になるのか?本書を読んでたらそんなことが頭に浮かびました。

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    2022年11月13日
  • 音楽と出会う――21世紀的つきあい方

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    ネットで音楽の聴き方,あり方が変わったが,音楽は そこに足を運んで体感することが 大切 ということがテーマかな?

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    2022年02月06日
  • 音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日

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    読書会課題本。「今はコロナだからしょうがない」との名目で活動の機会を完全に奪われてしまった音楽家たち。「今はコロナだから」と、仕事と収入を絶たれ、出口の見えない状況の中、精神を病んで自らの命を絶ってしまった俳優や音楽家たち。そもそも劇場やコンサートホールとはどういう場所だったのか?芸能活動の歴史はどういうモノだったか?感染対策をうるさく言われる昨今、音楽活動はどうあるべきか?を論じた本。共感するところ反発を覚えるところが半々という感じだった。

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    2021年12月27日
  • よみがえる天才3 モーツァルト

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    音楽に興味が今までなく、映画をきっかけにモーツァルトの人間性に興味が出て、読んでみた。天才にも種類があり、ベートーヴェンとモーツァルトの違いをわかりやすく説明している。読んだ後には、モーツァルトの曲を聴きたいという感情になる。

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    2021年04月04日
  • 音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日

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    社会・経済・哲学・歴史と音楽を結びつける論考はなかなか興味深い。同時に、いくらなんでもこじつけが過ぎる部分も多い。

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    2020年12月31日
  • よみがえる天才3 モーツァルト

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    モーツァルトの音楽には喜怒哀楽のすべてが凝縮されている。その作品数、ジャンルの多彩さなどからも天才としか言いようがないけど、それでいて偉大って形容は似合わない。18世紀後半、音楽家は職人から芸術家に変わっていくけど、最初の芸術家と言ってもいいかもしれない。
    ベームがモーツァルトを評した「もしベートーヴェンに会ったら敬意のあまりひれ伏すだろう、だがモーツァルトに出会ったら喜びのあまり駆け寄って肩を抱くだろう」はまさしく至言。

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    2020年12月20日
  • 音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日

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    現在のコロナ渦にあって、3密のより被っているクラシック音楽のダメージを分籍すると共に、3密を逆手に利用して新たな音楽ないしは芸術を創造できない物かという提案が書かれている。提案にはなかなか興味深い点はあるのだが、現代音楽の紹介的な側面も持っていることは否定できない。
    我々は、今まで聴いてきた音楽では無く、新たな音楽を望むばかりではない。これからも、ベートーヴェンやバッハやシューベルトやワーグナーが聴きたいのだ。そのための3密防止下での演奏可能・鑑賞可能な方法論の提案を本書に期待していたのだが、どうも演奏空間の問題として論じられていて現実性に乏しい感があったことは否定できない、ちょっと残念な一冊

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    2020年11月16日
  • クラシック名曲の条件

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    諸井誠ならではの世界観だが、共感できるかは少し微妙。ただクラシックの音楽を楽しむ道標として読むのには良いと思う。最後の第九とマーラーの復活の話が印象的だった

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    2020年03月06日
  • 西洋音楽史 「クラシック」の黄昏

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    邦楽とクラシックは伝統という一点においては通じ合えるし、音楽、という本質も一緒なんだけれど、感覚と理論というか、言葉のまま、東洋と西洋の思考形態の違いが見事に反映されているのだと腑に落ちる。

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    2020年01月12日
  • 音楽と出会う――21世紀的つきあい方

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    最近のyoutubeやspotifyとかで岡田先生が見つけたものとかについてのエッセイ集。AI作曲とかについての話はつまらんが、ブログ全盛時代にもお金をとるためのエッセイというのはそれはそれでよいものだ。

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    2020年06月15日
  • 音楽の聴き方 聴く型と趣味を語る言葉

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    最近、クラシックに目覚めた。少しお勉強の気持ちもあって読み始めた。

    理解できるところできないところありはしたが、自覚的に音楽を行くことの大切さはあるのだろう。一時ジャズにハマった時があったが、クラシックの方がもう少し幅広く楽しめそうな気がする。

    物語を理解するように音楽を理解することができればもっと楽しめるのかな。

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    2019年05月03日
  • クラシック音楽とは何か

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    振り返りには良かったかも。初心者向けの部分から独断と偏見に近いような部分まで、こういう考えもあるのかと思いながら読みました。私もバッハとベートーベンが特に好きです。先日、サントリーホールでサイモン・ラトル指揮、ロンドン交響楽団のマーラー9番を聴きましたが、大ホール全体が息を飲んで静まり返っている中、とんでもないアホバカの客が最終音が消えると同時に拍手を始めて、コンサートの全てをぶち壊してくれました。こういうクソ野郎を死刑にしろと書いて欲しいです。

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    2018年09月30日
  • クラシック音楽とは何か

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    クラシック素人の私でと楽しく読めた。 バッハは「百科全書」、モーツァルトは「お笑い、下ネタ」、ベートーヴェンは「右肩上がりの頑張れソング」。今度聴く機会にはこのことを思い浮かべて聴いてみます。

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    2018年06月05日