高井研のレビュー一覧

  • 博士が愛した論文 研究者19人が語る“偏愛論文”アンソロジー

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    研究者が美しい論文や人生を変えた論文を語るアンソロジー。時にそれは高い壁であり励ます存在でもあるのだと感じた。論文を「作品」と表現した箇所があり納得。理学系に馴染みがない方にはやや読みにくいかもしれないが、研究者の人生、論文への愛を感じられる稀有な一冊だ。

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    2025年11月28日
  • 博士が愛した論文 研究者19人が語る“偏愛論文”アンソロジー

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    今までありそうで(あったかもしれないが)見つけられていなかったテーマ。いろんな分野の先頭を走る研究者が各々愛する論文を語るという、極めて興味深く面白かった本。各々の研究テーマが違うのはもちろん、各々の研究者の感性や語り口がそれぞれ全く違っていたのも面白かった。一般向けに少し噛み砕いてくれている人もいれば、専門用語もりもりで愛が溢れている人もいた。どちらも素晴らしいと思う。いわゆるオタク文化にも通ずるところがあると感じた。専門家から見た「私見を含んだ」サイエンス的エッセイは非常に面白かった。
    大学時代を振り返ると、論文を読むのは嫌いではなかったし、面白かったがやはりどこかタスクの一つになっていて

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    2025年11月24日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    ネタバレ

    いやー、オモシロくてサクサク読めました。
    著者の高井さんが目の前で話しているような語り口の文章。
    その熱気が伝わってきますし、数々のエピソードや皮肉?などもリアルです。
    内容も、まさに最前線の研究者だからこそ書けるもの。
    答えが出ていない、でも私はこう考える、という自説の展開、ワクワクしますね。
    本を読み終わったあと、
    この研究について日頃からニュースをチェックしておこう、続きが気になる、と思わせる本です。

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    2014年03月08日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    何だがよく理解できないというのが本音だが、とにかく研究者の暑さ、もとい、熱さに感服。
    ただ宇宙のお話に比べて「美しくない」と単に直感だが思った次第、まだまだ未踏の領域ではないかな?
    さて最近物理系の本に読書領域が集中していたが、地球の奥(中心か)にまで人類は到達したことがないことを改めて思い出した。その未開の地に生命の起源があり、それは宇宙と繋がってるってこれはワクワク感を覚えずにはいられない。
    最後にもう一つ。作者が述べてるように、日本は実は空前の理科ブームなの?言われてみれば、ネットなどのテクノロジーの発達は世界を変えてますな。

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    2014年01月29日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    あーあ、読み終わってしまった。。。本当に面白くて、ずっと読んでいたい本だった。
    前にテレビで高井さんを見た。ちきゅう、というとてつもない船に乗って、泥の塊に喜んでいた変な関西人・・・この人は面白い人だな、と思い、手に取った。
    外国人が書いた本とは違う直観的な分かりやすさ、ノリの良さ、日本人びいきさ、メタン菌への不可解な愛情、臆することない自画自賛・・・どこをとっても素晴らしい内容。暗い海の底で、岩だの泥だのを取ってきては、ワクワクしている気持ちが伝わってくる。
    まったく、私が高校生で、この本(に限らず、ここのところハマってる進化系の本)を読んでいたら、人生変わっていただろう。
    もっと高井節を広

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    2012年04月28日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    オモローな研究者である高井研の著作物が出ているとは知らず、本屋で手に取り、一気読み。ハイパースライム仮説やウルトラエッチキューブリンケージ仮説など、新たな定説になるのかはたまた妄想で終わるのかという、科学の醍醐味というか瀬戸際(最前線!?)がおもしろい。著者の語りもサイコーである。

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    2011年04月24日
  • 博士が愛した論文 研究者19人が語る“偏愛論文”アンソロジー

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    19人の研究者がそれぞれ1つの論文を挙げ、それについて語るという本。最初から論文への偏愛全開で読ませてくれる。学問領域は多岐にわたっているが、どの分野にもすごいブレークスルーはあるもんだとか、専門分野の伝え方というのは人によって違うものだと思いながら読んだ。中でも最後の2章、「老化」の話と「南極の氷で超巨大なニュートリノ望遠鏡を作る」という話はとても興味深い。
    数学の章は正直ちょっと残念。ただ体験を書くのではなくて、数学や代数幾何のおもしろさがなんとなくでも伝わる内容であってほしかった。

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    2025年10月12日
  • 対論! 生命誕生の謎(インターナショナル新書)

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    科学者どうしの議論が刺激的。言うべきことは言い、認めるべきことは認める。

    話題の選び方は興味深い。

    最新えられた科学的知見も満載。

    惑星探査の情報だけは、2019年12月の発刊にもかかわらず、結構、変更が必要。そういうもんなんですね。

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    2022年02月04日
  • 対論! 生命誕生の謎(インターナショナル新書)

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    地球における生命の誕生について、海中説と陸上説で異なる見解の二人が、対論を通して、生命の定義から宇宙生物の存否まで議論を進める。生命のメカニズムに自論を展開する両者は、真実が究明されない中、結着点は見出せないが、各説の説得性は読者に委ねられる。テーマが地球外生命に移行後は、太陽系内のエンケラドス(土星の衛星)やエウロパ(木星の衛星)の地表下に海の存在が可能視され、未知の生物への期待が膨らむ。さらに知的生命体の探索に向けた取り組みが紹介されているが、いずれも時間軸では、生きている間には結論を得られない虚しさが残る。この手の話題は、夢物語の範疇から抜け出せないのが残念である。

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    2021年02月09日
  • 対論! 生命誕生の謎(インターナショナル新書)

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    LUCA(Last Universal Common Ancestor)と呼ばれる地球上の全生物の共通祖先が、深海の熱水活動域で生まれたのか、陸地の温泉で生まれた後、深海に移動したのか、それぞれの違う立場の研究者が討論する面白い本だ.p67に図示してあるようにLUCAが約38億年前にシアノバクテリア、大腸菌などの真正細菌に分かれ、約24億年前に古細菌と真核生物が分離した由.この真核生物から動物や植物が出現した.両者の対談では、LUCAの元となったものは地球にあったのか、隕石のように外からやってきたのか についても議論している.生命の定義として、幕を持つこと、代謝すること、複製・増殖すること、進

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    2020年07月25日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    生命を作ったのは自然進化なのか?
    神が創り賜ふたのか?
    宇宙から飛来したのか?
    証拠がみつからないのでいろいろな説がありますが、本書では深海熱水孔周辺で生まれたであろうという説を素人にも分かりやすくまとめてあります。
    何度も生まれては死に絶えた数多の「一発屋生命」の中から、我々人類に繋がる進化を遂げた唯一無二の「オリジン生命」がどこかに居たことは間違いありません。
    専門的な単語が出てくるのでどこまで自分の知識として吸収できているか分かりませんが、少なくとも「オリジン生命」の誕生プロセスが解明される日が生きてるうちに訪れるといいな。 と考えられるようになりました。

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    2016年08月26日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    海底の熱水噴出口に生息し、太陽光のかわりに地球内部のエネルギーを利用する生命たち。これらを「暗黒の生態系」と呼ぶ著者による、地球最初の生命についての現時点での研究成果がまとめられている。実に楽しい書き手であり、たんんある研究結果だけでなく、研究者の個性なども紹介されていて、ちょっと難しいところも「へー」と読んでいける。深海の熱水噴出口といってもいろいろあること、そしてある種のものは太古の生命誕生の環境が保存されている可能性があること、じつにロマンではないですか。

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    2014年12月20日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    高井先生は独立法人海洋研究開発機構で研究調査をされている方らしい。

    高井先生はしんかい5600などで深海熱水活動域などというものを調査されているのだが、この熱水活動が「生命の誕生を育み、持続的な生命システムを支えた」するのである。

    地球に生物が誕生した頃、地球には酸素がほとんどなかったようである。人間をはじめとする私たちの周りの生物は酸素がないと生きていけないが、基本的に酸素は生物にとってかなりの猛毒であるらしい。高濃度の酸素の元では人間も生きていけないようである。地球上では生命は無酸素の状態だから誕生できたようである。
    高井先生曰く本書第2章から第4章で述べられる地球の誕生から生命誕生、

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    2014年03月21日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    面白くて一気に読んじゃいました。こういった最新の自然科学の分野を専門家の方が書いてもらうと読んでてワクワクしますね。ちょっと文調は軽いんですが、内容はかなりヘビー!無機物から生命体への変化というのは、我々凡人ではとても理解を超えている世界なんですね^_^

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    2013年07月28日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    内容も、読み物としても、すごく面白かった。

    これを読むと、生命の発生って意外とハードルは高くないのかもしれないという気がしてくる。

    ただ、僕らが思っている「生命」よりも少し概念を広げたほうがいいのかもしれない。

    初期生命というのは、ほとんど化学物質の代謝のことなんだなぁということや、
    そのとき(40億年前)の岩石や海水の成分がとても重要なんだということなど、
    視野が広がった気がする。

    それにしても、単なる化学物質の代謝活動がこうも複雑な人間という生き物につながっていくとは。

    生命の複雑にも興味があるが、その上に乗っかっている「人間活動」の複雑さにも興味がある。
    これは社会や文学の領域

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    2013年06月01日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    研究者の熱意を感じる本は読んでいて楽しい.
    文体は敢えて軽く軽くしているが,理系への間口が広がれば良いかな.
    中高生でも手にとって欲しい.

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    2012年11月26日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    面白い.細かい内容が難しくて分からなかったとしても是非おすすめしたい本.

    ただ解説するのではなく,研究の現場の空気が伝わってくるのが良い.

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    2012年06月14日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    偉大な研究者は偉大な教育者でもあって欲しい、という願いが届いたような本。とにかく熱い。というか浮かれ加減がすごいのだ。杉田玄白の『蘭学事始』のような雰囲気がある。

    ・地球の誕生・46億年前→生命の誕生40億年前→光合成生命の誕生35億年前→光合成生物が地球の表層に進出30億年前
    ・有人潜水艇を所有、運行しているのは、米仏露日のみ。
    ・岩石と水の化学反応は地球だけの特別な現象ではない。
    ・深海底熱水活動域の周辺に、きわめて豊かな微生物生態系が形成されていた。
    ・特に、水素と二酸化炭素からメタンを作り出す好熱性メタン生成と硫酸還元。
    ・「生命が生命だけで存在することはあり得ない。生命を取り囲み、

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    2012年03月12日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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    地球上で生命がどうやって発生したのか?という疑問に対して、最新の仮説=“ウルトラエッチキューブリンケージ"仮説を使って説明する話。最終章でその仮説がサマリされているが、「深海の熱水活動によって有機化合物が化学進化し、やがてエネルギー代謝する生命が誕生する」って説明は、「生命は宇宙から来た(=パンスペルミア説)」みたいな説明よりずっと説得力があるように思えた。
    個人的に残念な点は、エネルギー代謝する有機化合物の誕生を“生命の発生"としているように読めてしまい、「自己複製はどうなった??」という疑問が残ったところ。第三章で生命の定義として挙げていたので、その部分は満たして欲しか

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    2012年01月15日
  • 生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る

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     極限環境(深海とか地殻内)の生物が専門の著者が,すんごくくだけた文体で,生命誕生の謎に迫る。
     子供のころ,NHKで「地球大紀行」という番組に熱中したのを思い出す。「地球大紀行」でも生命の起源が描かれていたが,今はだいぶ研究も進んでいるみたい。まずは45.7億年前に太陽系ができ,0.3億年程度で今ぐらいの大きさの原始地球が誕生。45.3億年前には巨大な微惑星が激突して一部が飛び出し月になった(ジャイアントインパクト説)。
     出来立ての月は,いまよりずっと地球の近くにあって,随分とでっかく見えたらしい(見た人はいないが…)。それが潮汐力によってエネルギーを失いだんだん遠くになった。ていうか,今

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    2011年11月21日