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オゾン層もなく、宇宙から有害光線が直接地表に降り注ぐ、40億年前の原始地球。過酷な環境のなか、深海には、地殻を突き破ったマントルと海水が化学反応を起こし、400度の熱水が噴き出すエネルギーの坩堝があった。その「深海熱水孔」で生まれた地球最初の“生き続けることのできる”生命が、「メタン菌」である。光合成もできない暗黒の世界で、メタン菌はいかにして生態系を築き、現在の我々に続く進化の「共通祖先」となりえたのか。その真理に世界で最も近づいている著者が、生物学、地質学の両面から、生命の起源に迫る、画期的な科学読本。
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Posted by ブクログ
あーあ、読み終わってしまった。。。本当に面白くて、ずっと読んでいたい本だった。
前にテレビで高井さんを見た。ちきゅう、というとてつもない船に乗って、泥の塊に喜んでいた変な関西人・・・この人は面白い人だな、と思い、手に取った。
外国人が書いた本とは違う直観的な分かりやすさ、ノリの良さ、日本人びいきさ、メタン菌への不可解な愛情、臆することない自画自賛・・・どこをとっても素晴らしい内容。暗い海の底で、岩だの泥だのを取ってきては、ワクワクしている気持ちが伝わってくる。
まったく、私が高校生で、この本(に限らず、ここのところハマってる進化系の本)を読んでいたら、人生変わっていただろう。
もっと高井節を広めて欲しい、と思った。
Posted by ブクログ
高井先生は独立法人海洋研究開発機構で研究調査をされている方らしい。
高井先生はしんかい5600などで深海熱水活動域などというものを調査されているのだが、この熱水活動が「生命の誕生を育み、持続的な生命システムを支えた」するのである。
地球に生物が誕生した頃、地球には酸素がほとんどなかったようである。人間をはじめとする私たちの周りの生物は酸素がないと生きていけないが、基本的に酸素は生物にとってかなりの猛毒であるらしい。高濃度の酸素の元では人間も生きていけないようである。地球上では生命は無酸素の状態だから誕生できたようである。
高井先生曰く本書第2章から第4章で述べられる地球の誕生から生命誕生、初期進化の道筋については、慶応義塾大学仲田先生が運営されている「きまぐれ生物学」というサイトに詳しく載っていると正直に述べられている(正直過ぎる(^^ゞ
本書の肝は誕生した生命共同体(最初の生命体はこれがすべての生命のオリジンだと明確に言えるものでは無く、なにやらいろんな有機物が渾然一体となっている状態のものであると考えられる)を持続させるエネルギーを確保したかということであるようだ。
地球の生物のエネルギーATP(アデノシン三リン酸)でやりとりされるのですが、生物の持っているエネルギーをATPに変える方法は発酵、呼吸、光合成である。
この中で一番原始的な方法が発酵で誕生した生命の周りにあった有機物から発酵によりATPをつくりエネルギーを賄うことができる。しかし周りの有機物を使い切るとエネルギーがつきるのでその生命体は終わりになってしまうのである。しかし、そのうち熱水から運ばれてくる無機エネルギー源から発酵以外の方法、呼吸に近い形でATPを作る能力を持った生命が出てきた。この生命のエネルギー革命が持続的は生命を誕生させた。
この最初の持続的生命共同体は熱水から供給される水素と海水中の二酸化炭素をエネルギー源とするメタン生成エネルギー代謝を有した超高熱性生物だというのが高井先生の説で、この原始生命体に近い生物が深海熱水活動域にいるのではないかと探索されているのが先生の研究と言う事らしい。
Posted by ブクログ
内容も、読み物としても、すごく面白かった。
これを読むと、生命の発生って意外とハードルは高くないのかもしれないという気がしてくる。
ただ、僕らが思っている「生命」よりも少し概念を広げたほうがいいのかもしれない。
初期生命というのは、ほとんど化学物質の代謝のことなんだなぁということや、
そのとき(40億年前)の岩石や海水の成分がとても重要なんだということなど、
視野が広がった気がする。
それにしても、単なる化学物質の代謝活動がこうも複雑な人間という生き物につながっていくとは。
生命の複雑にも興味があるが、その上に乗っかっている「人間活動」の複雑さにも興味がある。
これは社会や文学の領域。
けど、その人間を追求していくと、どうしても生命ということも避けられない。
どうして生まれたのか。
人生とは何か。
生命とは何か。
我々が生きている宇宙ってどうなってるのか。
性とは何か。
死とは何か。
人生とは何か。。。
ループ宇宙を今日も漂っている。
Posted by ブクログ
偉大な研究者は偉大な教育者でもあって欲しい、という願いが届いたような本。とにかく熱い。というか浮かれ加減がすごいのだ。杉田玄白の『蘭学事始』のような雰囲気がある。
・地球の誕生・46億年前→生命の誕生40億年前→光合成生命の誕生35億年前→光合成生物が地球の表層に進出30億年前
・有人潜水艇を所有、運行しているのは、米仏露日のみ。
・岩石と水の化学反応は地球だけの特別な現象ではない。
・深海底熱水活動域の周辺に、きわめて豊かな微生物生態系が形成されていた。
・特に、水素と二酸化炭素からメタンを作り出す好熱性メタン生成と硫酸還元。
・「生命が生命だけで存在することはあり得ない。生命を取り囲み、生命を含んだ環境のあり方やその中のエネルギーとか物質の流れがむしろ重要」
・火星では地球の進化と似たプロセスがすべて地球より早く進行したという仮説。
・模擬隕石実験でアンモニア生成。
・地球生命が深海熱水環境で生まれた可能性は一番高い。
・RNAだけのシステムが存在しなければ行けない理由はない。
・化学進化は必ずしも熱水環境だけで起きたわけではないが、宇宙で起きた化学進化も、隕石衝突で起きた化学進化も、地殻の中で熟成する化学進化も、熱水環境で集約された可能性が高い。
・光合成によるエネルギー革命の前に、呼吸に近い形でのエネルギー革命があったはず。
・それは水素を使うエネルギー代謝か、メタン生成か硫黄還元か鉄還元。
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