朝日新聞社のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
赤坂憲雄『ナウシカ考』を読んだのが2019年。
まさかの、宮崎駿と鈴木敏夫がこの本を読んでいて、「こんなこと考えて描いていない」「けれども、この本はおもしろい」と感想を述べている。
漫画版ナウシカが取り上げられるのは、扱っているテーマと今の状況に重なりがあるから。
でもって、ナウシカが行った最後の選択が、サラッと読むだけでは「よく分からない」からかもしれない。
「人類全体にとって重要な決断を、ナウシカ一人の直感で決めてしまってよいのか。」と長沼毅は語っている。
「シュワの墓所の科学力をうまく活用して、人間にとって劣悪な環境を改善し、人間性を向上させていくという物語の展開だったらよかったのに」と。
でも、私は、ナウシカは「直観」的に、それを選択してはいけないと分かったのではないかと、思っている。
川上弘美の「『人類が人類として精いっぱい生きる』ということと、『人類がいつかは滅びる』ということ」の両立を述べているように。
カタストロフィ後の世界を扱った物語として、パッと頭に浮かんだのは、ニアサー後のエヴァの世界、つまり第三村だった。
文明が後退し、限られた資源を共有しながら、脆弱な人間たちは生きている。
第三村が「シュワの墓所の超科学力」によって救われる結末は、やっぱり相応しくないと思う。
インタビュアーは敢えて、現実世界には「生命を操る技術」(たとえばワクチン)が必要とされていることを、何度も問いかける。
今の我々にはまだナウシカ的解答が出来なくとも、逆説的に?ナウシカが出した答えは、一つの古典に昇華したのだと思う。 -
Posted by ブクログ
てっきり朝井リョウの小説かと。
でも読んでよかった。
冒頭の彼のエッセイはとても力強くて、なんだかこれまでの自分が歩んできた道を肯定してくれるような、味方でいてくれるような何かを感じました。
今の自分は、これまでの自分が選択し続けてきた自分なんだよなぁ。
迷い、悩んで、時に自暴自棄になりながら、私はずっと何かを選びとってここまで生きてきてる。
正解かどうかは全く自信が無いし、後悔していることも正直たくさんあるけれど、どこかでふと今の私で良かったと思える日が来るのかもしれないですね。
ここにでてくる18歳の少年少女のように、どんな大人になりたいか、もう一度考えてみたい。
私が当時想い描いていた理想は、昨日のことのようにありありと思い出せます。
だけど今は?今の私は何になりたいんだろう?
18歳という時期を経て、今だからこそ分かることもある。
自分自身と向き合うのは、きっといつだって遅く無い。