宇野千代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書録「行動することが生きることである」3
著者 宇野千代
出版 集英社
p202より引用
“どんなに小さなことでも、飽きることなく、仕事として続けて
いる間には、そのことが自分の体に定着して、本当の仕事として、
働けるようになるものである。”
目次から抜粋引用
“人生は行動である
幸福をはりめぐらせて生きる
人と人を結ぶものは善意である
愛は誰のためのものか”
近現代の代表的女性文学者である著者による、人生の過ごし方
についてのアドバイス集。
行動と思考についてから心の張りとボケについてまで、90年以
上生きられた著者の豊富な人生経験を元に書かれています。
上記の引用は、上手になることと続けることについて書かれた
項での一文。若いうちに色々な事を試して自分を探すというのも
良い生き方かもしれませんが、一つのことをひたすら続けるとい
うのもまた良い生き方なのではないでしょうか。
著者の生年は1897年とのこと、生きた時代は全く違いますが、
今より不便な時代を生き抜いた方の言葉故に、重みを感じざるを
得ません。
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Posted by ブクログ
宇野千代さんの書籍は初めて。
といっても、これは宇野千代さんが今まで書かれたものをどなたかが抜粋して載せたアフォリズム集とでも言おうか。
評価が低めなのには理由がある。
確かに、この本に載っているのは、凝縮された宇野千代さんの価値観である。
だが、価値観を理解するには、その価値観が生成された過程を知らねば本物の理解に辿りつかない。
つまり、この本では宇野千代さんの「価値観」にはたっぷり触れられているが、その思考性に至った重要な「キッカケ」「過程」が一切無いのだ。
なので、読んでいても「なんだかよくわからないけど、私には出来そうにないな」と思うだけで、思考の助けになるものが無い。
それは、それを探す私の能力が劣っているからか分からぬが。
深いレイヤーの、一番表層だけさらったような内容だったので、少し残念だった。
一気に読んでいないという私の読み方もまた、原因なのかもしれないが。 -
Posted by ブクログ
心中未遂した直後の東郷青児とその現場である血まみれの布団で同衾したという凄絶なエピソードをしって、宇野千代先生はこまかいことにこだわらない、たいへんおおらかな方なのだな、きっとエッセイでもその無限の包容力で読者を癒してくれるにちがいないとおもい、最近つかれていたわたしは本棚の隅にあったこの本を手にとったわけなのだけれど、適当にめくった最初のページが「人と人を結ぶルール」と題された章で、冒頭に「世の中には、時間にルーズでも、ほかのことは几帳面で、誠実な人もあるかもしれないが、そんな人は稀であろう。時間を守ると言うことは、人との付き合いの上で、守られなければならない最低の義務である、と私には思われる。また、文明人としての最低の義務でもある、と思われる」などと書かれており、癒されるどころか全人格、全人生を否定された気がした。よくかんがえてみれば件のエピソードはおおらかとかそういう問題じゃなくただの変態だし、心中相手のコンパクトだか鏡だかをそれから何十年もつかいつづけたという後日談からして筋金入りだ。わたしはそっと本を閉じた。が、そのあとも暇をみてはなんとなく開いたページをよんだりしていて、もちろんまったく癒されないのだけれど、料理の章とかはためになるし、参考にもしている。水にさらしたり煮込んだりしないで、根菜は油で揚げてから調理するといいそうですよ皆さん。そうしたら野菜の風味が逃げないらしい。
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Posted by ブクログ
明治、大正、昭和、平成と生き抜いた作家、宇野千代さんの波乱万丈の自伝。
この人はすごいね。何がすごいって、思ったらまっしぐら、行動せずにはいられない。朝、テレビを見ていると青森の五戸で、おばあちゃんが温泉を発見したことについて放映されていた。この話を見たとき、宇野さんはたちまち身支度をして山口から新幹線に乗って、上野で乗り換え青森まで行ってしまうのである。
これはなかなか真似出来ることではないが、本書を読むと行動を起こすことの重要性を感じる。
他にも、『生きて行く私』には上手に生きるためのエッセンスが詰まっているように思う。
尾崎士郎、室生犀星、川端康成、梶井基次郎、谷崎潤一郎、山本陽子さん、徹子の部屋、瀬戸内晴美(寂聴)さんとのエピソードなども興味深い。
本書で一番素敵に描かれている人は宇野千代さんのお母さん リュウさんではないかと思ったが、それは多分、千代さんに対して最もよくしてくれた人なのだからだろう。
本書は、文庫で5ページずつ話が分かれているので、持ち運んでちょっとした時間に読むのもいいだろう。