あらすじ
山口県岩国の生家と父母、小学校代用教員の時の恋と初体験、いとことの結婚、新聞懸賞小説の入選、尾崎士郎との出会いと同棲、東郷青児、北原武夫とつづく愛の遍歴……数えて百歳。感動を呼ぶ大河自伝。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
さまざまな肩書を持ち、自由奔放に生きた宇野千代の自伝小説。
どんな時でも、どんなことでも、それを辛い苦しいこととは思わずに、楽しい面白いと思うことができる。
そんな生き方をしたいと思う。
Posted by ブクログ
愛の向かうままに
まっすぐ生き抜いた女性の自伝。
会いたい人に会い、
行きたい場所に行く。
苦難もまるごと受け入れて乗り越える。
たくさんの生命力に溢れる本です。
Posted by ブクログ
気持ちがくすぶっている時に読みたくなる本です。
先生の強さと、やさしいんだけどそれを見せびらかさない感じが素敵って思う。
私も、宇野先生は死なないって思っていました。
でも本を開くと、いつでもそこにいらっしゃるんだ。
Posted by ブクログ
何度も読んだしこれからも繰り返して読む本ですね。
とにかくパワーが出ます。
フィクションかと思うほどの波乱万丈な人生。(その頃はまだご存命でした)
尾崎士郎、梶井基次郎、東郷青児、北原武夫らと各々同棲・結婚・離婚のオンパレード。
98歳の天寿をまっとうするまで仕事と恋に生きた強い女性です。
彼女の凄いところは相手の心が自分から離れたら潔く身を引いて、またずんずん歩いて行くところ。
ギリギリ寸前までは後悔しないように相手に尽くしてるのは涙モノ。
絶対恨み言は言わない。「明日は明日の風は吹く」なんだよね。
こういう女はカッコイイぜ、と私は思うわけよ。
Posted by ブクログ
宇野千代さんの自伝。恐ろしいほどの行動力と自然体の生き方に感服。自由奔放といえばそうだけれども、その自由さには強さと責任が感じられ、天心爛漫さと強さを持つ女性だった事を強く感じた。もし、「女性としてのおすすめの本は?」と聞かれたら、この本をすすめるかも。本の中に登場する大物文化人(川端康成、梶井基次郎、谷崎潤一郎、東郷青児などなど)とのエピソードもおもしろい。
Posted by ブクログ
何と人間性豊かな人なことか。
こんな老人になりたいと切に願う。
波乱万丈な人生も独自の哲学で乗り越えていく。
最初から最後まで引き込まれる内容であった。
Posted by ブクログ
パワー不足を感じるとき、取り出してきては読みます。いつも手元において、活力をもらう、そんな本です。宇野千代さんのように自立して、奔放で、一途な生き方に憬れます。
Posted by ブクログ
智恵の塊のような人だった。あらゆる困難を笑顔で乗り越えていく気質は一言でいえば「楽天的」だけれど、影の覚悟と涙さえ女らしい人だった。瀬戸内晴美とよく似ている。「私は辛いと思うことがあると、その辛いと思うことの中に体ごと飛び込んでいく」。生きてきた私ではない。「生きていく私」は「死なないような気がするんですよね」という名言を残している。
Posted by ブクログ
いつでも、生活の始めに、まず家を建てる。馬込の家から現在の青山の家まで13軒の家を建てたと。宇野千代はおかしい。理解し難いとの風評もしばしば。雄一、悟、尾崎士郎、梶井基次郎、川端康成、東郷青児、三好達治、北原武夫・・・。宇野千代「生きて行(ゆ)く私」、1992.1刊行、1996.2文庫。明治、大正、昭和、平成を生き抜いてきた女流作家が、その愛と創作の人生を語った書。「徹子の部屋」で、著者があまりにも淡々と○○と寝た、○○と寝たと喋るので、黒柳徹子も大笑いだったとかw。
Posted by ブクログ
こんなふうに自由に生きたい、自分の感情だけに素直でいたい。そんなふうに強く感じさせられる。宇野千代さんのことは全然知らなかったけど、著名すぎる芸術家たちが出てきすぎてびっくりした。
素直に言うと、この女すげーな!!!って感じ。リスペクトを込めて。
Posted by ブクログ
宇野千代さんの生い立ちから、いまに至るまでの自伝。
冷静に考えてみれば、とんでもないことをやってきた人なんだけど、どんな出来事もさらっと書いているので、さらっと読んでしまう。
思い立ったが吉日というのか、行動的でバイタリティのあふれる姿は見ていて気持ちよいほど。
前向きな生き方も、信じたら疑わない価値観も、幸せだな、運がいいなとよく口にするというその癖も、すごいなぁと感嘆。
またしばらく時を置いて、読み返したいなと思った一冊でした。
Posted by ブクログ
この本の存在を知ったのは学生時代だった。恩師の文学の講義でたまたま取り上げられていたのだ。
どんな苦労や不幸をも幸せに変える宇野千代の生き方を、先生は惜しみなく称賛していた。
先生の人生にも様々な障害や苦労あり、しかし、それを全く感じさせない人だった。いつも太陽のような天真爛漫な明るさと笑顔とユーモアで、講義の間中笑いが絶えることはなかった。そんな先生と「生きていく私」は何度も私の心の中でリンクしたものだった。
「生きていく私」は、宇野千代の自叙伝である。
何度もの結婚と離婚、戦争、経営していた会社の倒産。波乱の人生に翻弄されながらもこの本に悲壮感はない。
宇野千代は、どんなに艱難辛苦に見舞われても、自分は苦労したと感じることがなかったという。
幸せとはその時の状況ではなく、心の持ちようなのではないかと彼女は伝えたかったのではないか。
頭ではそうと分かっていても、なかなかこういう思考には辿り着けないものである。
やはり、多くの人にとって不幸は不幸でしかない。過去のトラウマや、今を生きる悲しみに胸の中が濁り、常に息も絶え絶えだ。
しかし、最近この本を読み返してみると、宇野千代が根っから前向きで過去に後悔せず、くよくよしない性格だったとは思えない。最初の夫を捨て、他の男性の元へ走った負い目を、一生引きずって生きていたように思う。
男から捨てられた心の傷は忘れられても、傷つけた痛みから一生逃れられなかったのではないか。彼女はそういう人だと思う。
人は人知れず痛みを引きずりながら生きていく。冥き道から冥き道へ身を落とすこともある。
幸せになるのも一種の才能である。しかしその才能と文学を生み出す才能は本来相いれないものなのではないか。
宇野千代の遺した作品を読むたびに、そんな感慨に浸ってしまうのである。
Posted by ブクログ
「好い齢をして、見っともないとは思わないか、と言って、私を笑う人がある。」と書いている。私はそう思う。能天気な女である。今頃天国で別れた男に懺悔の日々を送って居ることだろう。南無
Posted by ブクログ
毎日新聞に連載されていたという自伝的エッセイ。特に半生を語った前半部分はほとんど小説を読んでいるかのよう。時代は大正末期から昭和中期。複雑な家庭環境、地元での教員生活、上京後の文士たちとの交流、焼け野原からの雑誌発行、その成功と没落等々、どれも当時の風俗が垣間見えて興味深い。後半は時代も現代に近づき、エッセイ色が強くなる(それでも30年ほど前だけど)。
まず文章が読みやすい。新聞連載なので一話が短く、テンポよく読める。まとまった読書時間がなかなか取れない人(私です)に特におすすめ。恋愛遍歴が有名だけれど「恋愛」部分の描写は多くはない。恋愛好きというよりはただひたすら、自分に正直な人だったのだろうなあと思う。その正直さ、そして「鴉が空を翔ぶように」の一文は、やっぱり素敵。
【注】私は中公文庫版(476p)を読みました。角川版は100pほど少ないようなので内容に違いがあるかも?
Posted by ブクログ
自分の人生とあまりにもかけ離れていて、びっくりの連続だった。ドラマみたい。宇野さんの行動力は本当にすごい。友達も著名人の名が次々と出てきて驚かされた。
Posted by ブクログ
とっても素敵だった!!
読んでいて一体彼女がいくつなのかわからなくなった。
友達が有名な人過ぎて驚いた。
出てくる舞台がご近所だったりして驚いた。
彼女の考え方はすきだ。
是非是非全部の作品を読みたい。
Posted by ブクログ
宇野千代さんの若い頃の生き方が豪快過ぎてびっくり。しかも現代と比べて、女性がもっと自由に生きにくかった時代のはずなのに。
1つびっくりしたのが、岐阜県の淡墨桜の保護活動に宇野さんが関わっていたことだった。淡墨桜は個人的に思い入れがあるからちょっと感動してしまった。いつか実物を見に行かないとな。
Posted by ブクログ
なんという奔放で芳醇な生き方! 気になれば夫がいようが妻がいようが関係なくその男と寝て、そのまま一緒に生きて苦労をして、また別の女にとられて、飄々と渡すけれども、愛用の箪笥だけは運び出してきたりするのである。大して好きでもないのに、なんとなく流されて抱かれて、深刻に愛そうとされると身をかわし、その男の訃報を聞いて心痛めるのである。会社をおこして大金持ちになって、一転破産して大借金をひたひたと返し、でもなんとなく平気。
少女の自分を犯した男が後年事故にあって、口に筆を加えて書いたという手紙を読んで、「人はいつ、いかなるときでも、自分の身の置かれた場所に、敢然と立っている勇気を持つべきものかと、私はただその人のために、祈るばかりであった」と。
見上げるばかりの魂の位の高さである。
Posted by ブクログ
山田詠美さんの尊敬する人とのこと。どんな方なのか気になり自伝である生きて行く私を読んでみました。とにかく行動力が半端ない。思い立ったら即行動。一目惚れしたその日から同棲、それまでの連れを呆気なく捨てる。興味を持ったらどんなに遠かろうがこの目で見るため聞くために訪ねていく。岐阜の薄墨桜を復活させ保護したエピソードは印象に残りました。歴史的文豪や画家との交流も興味深い。
Posted by ブクログ
幸せも不幸せも自身がつくり、それは伝染する。花咲じいさん 情死未遂事件 涙そのままに布団で寝ていた。無関心なひとだけが自分のの罪を見過ごしている。私は凡ゆることを覚えているほどつよくはない。若さは男に対する好み
Posted by ブクログ
宇野千代さんって、小説を読んだことは無いのだけれど、この自伝を読むと、あまりにもすごい男性遍歴に、イメージがガラリと変わりました。相手の男性が、みな著名な文化人なのもすごい。
Posted by ブクログ
明治、大正、昭和、平成と生き抜いた作家、宇野千代さんの波乱万丈の自伝。
この人はすごいね。何がすごいって、思ったらまっしぐら、行動せずにはいられない。朝、テレビを見ていると青森の五戸で、おばあちゃんが温泉を発見したことについて放映されていた。この話を見たとき、宇野さんはたちまち身支度をして山口から新幹線に乗って、上野で乗り換え青森まで行ってしまうのである。
これはなかなか真似出来ることではないが、本書を読むと行動を起こすことの重要性を感じる。
他にも、『生きて行く私』には上手に生きるためのエッセンスが詰まっているように思う。
尾崎士郎、室生犀星、川端康成、梶井基次郎、谷崎潤一郎、山本陽子さん、徹子の部屋、瀬戸内晴美(寂聴)さんとのエピソードなども興味深い。
本書で一番素敵に描かれている人は宇野千代さんのお母さん リュウさんではないかと思ったが、それは多分、千代さんに対して最もよくしてくれた人なのだからだろう。
本書は、文庫で5ページずつ話が分かれているので、持ち運んでちょっとした時間に読むのもいいだろう。
Posted by ブクログ
明治、大正、昭和、平成と時代を生き抜き98歳で亡くなられた。この本は生まれた時からのことを振り返り85歳の時に執筆されている。読み終わった時、メキメキ力が湧いてきた。