宇野千代のレビュー一覧
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なんという奔放で芳醇な生き方! 気になれば夫がいようが妻がいようが関係なくその男と寝て、そのまま一緒に生きて苦労をして、また別の女にとられて、飄々と渡すけれども、愛用の箪笥だけは運び出してきたりするのである。大して好きでもないのに、なんとなく流されて抱かれて、深刻に愛そうとされると身をかわし、その男の訃報を聞いて心痛めるのである。会社をおこして大金持ちになって、一転破産して大借金をひたひたと返し、でもなんとなく平気。
少女の自分を犯した男が後年事故にあって、口に筆を加えて書いたという手紙を読んで、「人はいつ、いかなるときでも、自分の身の置かれた場所に、敢然と立っている勇気を持つべきものかと、私 -
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宇野千代(1897~1996年)氏は、山口県玖珂郡横山村(現・岩国市)の酒造家に生まれ、岩国高等女学校(現・県立岩国高校)卒の小説家、随筆家、着物デザイナー、実業家。野間文芸賞、日本芸術院賞、菊池寛賞等を受賞。勲二等瑞宝章受章。文化功労者。作家の尾崎士郎、梶井基次郎、画家の東郷青児、北原武夫など、多くの著名人との恋愛・結婚遍歴を持ち、その波乱に富んだ生涯は、様々な作品の中で描かれているが、中でも『生きていく私』(1983年)は自伝的小説として有名。
本書は、著者の様々な作品等から、「生き方についての知恵」に関する文章を集めたもので、1988年に出版、1993年に文庫化された。
私は、著者につい -
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1.著者;宇野さんは小説家・随筆家。編集者・着物デザイナー・実業家でもあった。1921年、懸賞小説に「脂粉の顔」が一等当選し、作家デビュー。1936年にファッション雑誌「スタイル」創刊。1980年代から、女性向けの恋愛・幸福・長寿等のエッセイを多く執筆。「おはん」で野間文芸賞・「幸福」で女流文学賞・・等を受賞。多くの著名人との恋愛・結婚歴があり、波乱に富んだ98歳の長寿を全うした。
2.本書;宇野さんの人生観を、着飾らなく素直な気持ちで語ったエッセイ。8章・45項の構成。「第1章;人生は行動である 第2章;幸福をはりめぐらせて生きる・・・第7章;暮らし上手は生き上手 第8章;人は死ぬまで現役」 -
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元妻と現妻のあいだをいったりきたりする身勝手な男の話
身勝手のみならず、彼は人から悪く思われたくないばっかりに
口約束と、けじめの先延ばしを連発して
みんな不幸にしてしまうのだった
しかしこの小説では
人は弱いものなんだから、とそれらの不始末を
なんとなく仕方のないことのようにして流してしまっている
ある面では
バブル期以降のトレンディードラマを先取りしてもいるだろう
それを許せるかどうかは読者しだいだが
終戦直後の昭和21年いらい
坂口安吾の「堕落論」が絶賛されるその裏で
こういう、「子供よりも親が大事」の太宰治もかくやたる
罪深きものが書き継がれていた事実は
なかなか興味深い
ただし、同様