宇野千代のレビュー一覧
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宇野千代(1897~1996年)氏は、山口県玖珂郡横山村(現・岩国市)の酒造家に生まれ、岩国高等女学校(現・県立岩国高校)卒の小説家、随筆家、着物デザイナー、実業家。野間文芸賞、日本芸術院賞、菊池寛賞等を受賞。勲二等瑞宝章受章。文化功労者。作家の尾崎士郎、梶井基次郎、画家の東郷青児、北原武夫など、多くの著名人との恋愛・結婚遍歴を持ち、その波乱に富んだ生涯は、様々な作品の中で描かれているが、中でも『生きていく私』(1983年)は自伝的小説として有名。
本書は、著者の様々な作品等から、「生き方についての知恵」に関する文章を集めたもので、1988年に出版、1993年に文庫化された。
私は、著者につい -
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1.著者;宇野さんは小説家・随筆家。編集者・着物デザイナー・実業家でもあった。1921年、懸賞小説に「脂粉の顔」が一等当選し、作家デビュー。1936年にファッション雑誌「スタイル」創刊。1980年代から、女性向けの恋愛・幸福・長寿等のエッセイを多く執筆。「おはん」で野間文芸賞・「幸福」で女流文学賞・・等を受賞。多くの著名人との恋愛・結婚歴があり、波乱に富んだ98歳の長寿を全うした。
2.本書;宇野さんの人生観を、着飾らなく素直な気持ちで語ったエッセイ。8章・45項の構成。「第1章;人生は行動である 第2章;幸福をはりめぐらせて生きる・・・第7章;暮らし上手は生き上手 第8章;人は死ぬまで現役」 -
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読書録「行動することが生きることである」3
著者 宇野千代
出版 集英社
p202より引用
“どんなに小さなことでも、飽きることなく、仕事として続けて
いる間には、そのことが自分の体に定着して、本当の仕事として、
働けるようになるものである。”
目次から抜粋引用
“人生は行動である
幸福をはりめぐらせて生きる
人と人を結ぶものは善意である
愛は誰のためのものか”
近現代の代表的女性文学者である著者による、人生の過ごし方
についてのアドバイス集。
行動と思考についてから心の張りとボケについてまで、90年以
上生きられた著者の豊富な人生経験を元に書かれています。
上記の引用 -
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心中未遂した直後の東郷青児とその現場である血まみれの布団で同衾したという凄絶なエピソードをしって、宇野千代先生はこまかいことにこだわらない、たいへんおおらかな方なのだな、きっとエッセイでもその無限の包容力で読者を癒してくれるにちがいないとおもい、最近つかれていたわたしは本棚の隅にあったこの本を手にとったわけなのだけれど、適当にめくった最初のページが「人と人を結ぶルール」と題された章で、冒頭に「世の中には、時間にルーズでも、ほかのことは几帳面で、誠実な人もあるかもしれないが、そんな人は稀であろう。時間を守ると言うことは、人との付き合いの上で、守られなければならない最低の義務である、と私には思われ
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明治、大正、昭和、平成と生き抜いた作家、宇野千代さんの波乱万丈の自伝。
この人はすごいね。何がすごいって、思ったらまっしぐら、行動せずにはいられない。朝、テレビを見ていると青森の五戸で、おばあちゃんが温泉を発見したことについて放映されていた。この話を見たとき、宇野さんはたちまち身支度をして山口から新幹線に乗って、上野で乗り換え青森まで行ってしまうのである。
これはなかなか真似出来ることではないが、本書を読むと行動を起こすことの重要性を感じる。
他にも、『生きて行く私』には上手に生きるためのエッセンスが詰まっているように思う。
尾崎士郎、室生犀星、川端康成、梶井基次郎、谷崎潤一郎、山本陽