西澤保彦のレビュー一覧

  • 彼女はもういない

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    コンプレックスが強い変態な主人公=犯人。犯人は分かり切っていて、最終目的を、別視点の刑事と一緒に追っていく。犯罪を起こしたのは彼女に会いたいがためだろうなということは、本編で明かされるの前に想像がついたが、本書は、犯人の動機を暴くだけでは終わらない。
    コンプレックスと思い込みと逆恨みが思考をねじ曲げていくところは、いつもの西澤説です。安心あれ(?)。

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    2012年09月29日
  • 複製症候群

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    奇抜な設定に小さな驚きがたくさん詰まっています。大きな驚きがなかったのと小さな驚きが多すぎたのとでおもしろみが分散されたように思うのが残念。

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    2012年09月23日
  • 彼女はもういない

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    殺害された被害者の暴行ビデオを関係者に送り付けている犯人。その不可解な行動の理由とは?

    犯人と警察側の状況が交互に描かれているので、最初から犯人は分かっているけど、その行動理由(&犯人の深層心理)を警察側が解明していく流れ。
    もう犯人も犯行も気持ち悪くてラストはすっきりしたけど、いまいち盛り上がらないというか淡々としていた印象。
    メインの謎も分かりやすいし……。

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    2012年08月26日
  • ファンタズム

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    ジャンルは「幻想ホラー」らしい。
    最初から犯人の名前とか被害者との関係とか全部明かされていて、警察がどうやって犯人を突き止めるのかって話かと思いきや。
    最後の最後にどうしても解けないアリバイトリックが。
    こういう話が好きな人は(あまりいないと思うけど)殊能さんの「黒い仏」もいけると思う。
    わたしはあまり……
    恩田作品みたいな読後のやり場の無い怒りみたいなものがなくて、なんでだろうって考えた。
    多分、西澤さんの筆のうまさではなく、個人的には理解不可能な心理描写にのめり込めないだけだと気づいた。

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    2012年08月05日
  • 彼女はもういない

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    名簿欄の名前の下に住所がなかった、という、それだけの理由で
    どうしようもない感情が『女』に向けて湯水のようにわき出てきた。

    むしろこの短期間…というか、役者(?)がそろった瞬間
    きれいにここまで組み立てられるのは凄いものがあるかと。
    興味のある事のみ、脳内が働いているという、ある意味天才?w

    しかし何故甥は気がつかずに、そのまま生活が出来たのでしょうか?
    テレビを見ないタイプ…ではなさそうですが、ニュースものを見ない人
    だったのでしょうか?
    その辺りが気になりますが、多分娯楽以外に興味がないのかと。
    というより、離れているとはいえ、そこに人がいるのに
    そこにも気がつかない…いっそ褒め称える

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    2012年07月18日
  • 彼女はもういない

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    鳴沢は送られてきた同窓会名簿に比奈岡奏絵の住所が空欄になっている事を発見する。初恋の人との唯一の繋がりが切れ狂気が始まる。
    物語はスピーディーだし、会話主体のため読み易い。いつものような焦らす書き方ではなく、狂気の過程も良く解る。ただ、大したミスも無いのにこんな狂気を警察が見破れるとは思えない。オチは一捻りあるけど、想定の範囲内。アクロバティックでも良いので、もうチョット驚きが欲しかった。

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    2012年07月02日
  • 収穫祭(下)

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    6月-9。3.0点。
    なんだか、一人称が多く、正確じゃない情報が多く、
    惑わされる感じ。
    途中から、どういう方向性に行くかわからなくなったり。
    読みやすいんだけど。
    もういいかな。この作者は。

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    2012年06月25日
  • 収穫祭(上)

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    6月-8。
    田舎の村で起きた、14人殺害の連続殺人。ほとんど皆、鎌で
    のどを掻ききられた。生き残ったのは中学の同級生3人。
    2部は生き残った女の子のその後。
    どういう風に進むのか、予想つかず。
    性描写がきついかな。

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    2012年06月22日
  • 夢は枯れ野をかけめぐる

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    ネタバレ

    2012/6/10
    尻すぼみ感。
    最初は身近な謎を推理するタイプのミステリかと思って期待したんだけど
    最後は高齢者がテーマな感じになってて期待外れ。
    孤独死や痴呆なんて自分の暗い未来を見るようで
    わざわざフィクションの中でまで考えたくないのに。
    そんなん分かってたってもうどうしょうもないもの。

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    2012年06月03日
  • 彼女が死んだ夜

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    ネタバレ

    門限18時の箱入り大学生ハコちゃんは
    厳しい両親へ説得に説得を重ね、遂に明日から短期留学!
    両親が留守ということで壮行会を楽しんだハコちゃんが帰宅した深夜、
    何と見知らぬ女性が自宅内で死んでいるではないか!

    即通報・・・を考えるも警察の取り調べや深夜帰宅が両親にばれ
    留学を取り消されることを恐れた彼女は
    自分に惚れている(が自分は惚れていない)同級生ガンタに連絡し
    死体の移動を依頼、1人では無理なので
    壮行会で飲んでいた同級生タカチとボアン先輩も呼ばれ
    ハコちゃん宅で女性が死んでいたことは4人の秘密ということになった。
    (翌日別の場所で発見されるので事件自体の隠蔽はしていない)

    一方、別の

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    2012年04月15日
  • 死者は黄泉が得る

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    「死語の章」死者がよみがらせる謎の装置のある館の出来事と、「生前の章」で起こる高校の同窓生の間で起こる連続殺人の謎。交互にそれぞれのストーリーを追っていくとラストには……と。
    西澤さんのSF設定ミステリ。今ひとつ消化しきれないところもありますが(海外の名前覚えにくいので混乱しがちだったり、装置は謎のままだし)、まぁまぁ面白かったですよ。パズラーですね。

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    2012年03月31日
  • 依存

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    ここまで重くしなくてもいいだろうというくらい重かった。
    タカチの過去もあれなのにタックまでこれかい。重たいカップルだなぁ。
    というかタカチは本当にタックのことが好きなんだろうかと個人的には若干疑問です。好意を持っていることはまぁ分かるんだけども、それが恋愛かっつーと微妙なところ。
    「借り」を返す為ならそれくらいのことは言いそうなお方なので、どうなのかしらんと思わんでもない。

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    2012年03月16日
  • スコッチ・ゲーム

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    シリーズものの為キャラクターの生き方が気になるという付加価値がついてのこの評価ですが、単発ものでこのオチだったら星二つです。
    まあ色々ありますが、とにかくあの物的証拠は無い。あんな証拠どんな馬鹿でも残すかいな。

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    2012年03月13日
  • 彼女はもういない

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    かなりグログロでした(*_*)まぁ西澤さんぽいですが。
    ただ「ストロベリーナイト」を見ているせいか、女性警官が姫川にしかみえなくて…キャラかぶりすぎ(>_

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    2012年03月09日
  • 解体諸因

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    バラバラ事件縛りでありながらどれも短編なので基本的にはさくさく読める。最後にそれら短編を踏襲してさらにひっくり返す構成も凝ってる。
    いかんせん動機が弱いのが残念だけど、トリックの奇抜さを楽しむならアリだね。

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    2012年02月17日
  • 彼女はもういない

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    2012、1
    なんともはや荒唐無稽な話。レビューよんでると作者らしいストーリーらしいが、なにもラストシーンに行くためにそのようなプロセスを踏まなくても…という感じ。

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    2012年03月27日
  • 夢は枯れ野をかけめぐる

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    所謂、負の西澤ワールド。主人公の考え方に共感できる部分があったので、若干鬱展開。ちょっとしたネタは仕込んであるが、ミステリ色は控えめ。

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    2012年01月27日
  • 黒の貴婦人

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    ネタバレ

    タック&タカチシリーズ8作目。『依存』以降の物語を描いた短編集。時系列はばらばらである。四人が在学中の頃から就職後の関係まで、彼らの関係がどのように変わりどのように落ち着いたかがこの作品でわかる。

    短編集だけあってメインは謎解き。自分語りや他己分析に何十ページも費やすことはない。各々の関係性を語る彼らが嫌いではないのだが、『依存』のように語りが過ぎると読んでいて眠くなってしまうのも事実。これくらいがちょうどいいかもと思ったりしたけど、やっぱり少し物足りない。

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    2012年01月11日
  • 彼女はもういない

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    西澤クオリティ!

    ちょっとグロいけど、面白かった。
    動機がよくわからないなあ・・・
    ラストまで読んでタイトルに納得。

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    2013年08月31日
  • こぼれおちる刻の汀

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    ネタバレ

    認識論的多元宇宙を相異なる認識主体間の"戦争"と捉えた超未来SFと、平凡な女性が異常な愛情を持ちパラノイア的な殺人に走る現代ミステリを融合させた作品。

    SFの論理「異なる物理法則下にある認識主体は互いのことを自らの価値体系下でしか認識できない」が、ミステリの論理「交際中の男女がいて、片方が身内の葬式に行きもう片方が行かないと、両者の考えに齟齬が生まれ関係が上手く行かなくなる」と重なった瞬間は、あまりの力技に感動した。

    ただSFとミステリをつなぐ根本的なギミック――認識論的多元宇宙と名前――が有効に機能している様がきちんと描写されているかといえば、苦しいところだと思った。

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    2012年01月02日