手塚治虫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
人間に育てられた白いライオン・レオの成長する姿を通して、自然と人間の関わりを描いた長編作品。生き生きとした動物たちや子ども時代のレオの可愛さに目が行きがちですが、人の欲望の醜さや当時は異端の学説だった大陸移動説等も物語に盛り込んだ、社会派かつ科学的な作品です。
レオを巡る人々や動物たち(父親パンジャ、母親エライザ、そして奥さんライヤまでも)が次々と死んでいってしまう物語構成は非常に寂しい。レオも最終的には自己犠牲で、ヒゲオヤジの命を守るために死んでしまいます(泣)。
その壮絶なクライマックスを通して読者に伝えられた「すべての命は平等である」というメッセージが、その後『火の鳥』『ブッダ』『ブラック・ジャック』等にまでも引き継がれていくことを考えると、この初期手塚作品『ジャングル大帝』(1954年完結)の偉大さを改めて理解することができるでしょう。 -
Posted by ブクログ
人間に育てられた白いライオン・レオの成長する姿を通して、自然と人間の関わりを描いた長編作品。生き生きとした動物たちや子ども時代のレオの可愛さに目が行きがちですが、人の欲望の醜さや当時は異端の学説だった大陸移動説等も物語に盛り込んだ、社会派かつ科学的な作品です。
レオを巡る人々や動物たち(父親パンジャ、母親エライザ、そして奥さんライヤまでも)が次々と死んでいってしまう物語構成は非常に寂しい。レオも最終的には自己犠牲で、ヒゲオヤジの命を守るために死んでしまいます(泣)。
その壮絶なクライマックスを通して読者に伝えられた「すべての命は平等である」というメッセージが、その後『火の鳥』『ブッダ』『ブラック・ジャック』等にまでも引き継がれていくことを考えると、この初期手塚作品『ジャングル大帝』(1954年完結)の偉大さを改めて理解することができるでしょう。 -
Posted by ブクログ
「来るべき世界」、「メトロポリス」と並ぶ手塚治虫初期SF三部作のひとつ。中学時代に書いたものを何度もリメイクしており、手塚治虫にとっても大きな意味を持っていた作品。また、1948年に不二書房から発売するや否や40万部を売り上げた伝説的作品でもあります。僕が初めて読んだのは角川文庫から発売された文庫版。中学生のときでした。
登場人物がどんどん死んでいき、もしくは殺されていき(食糧難の宇宙船の中で植物人間のもみじさんがランプに食べられてしまうくだりはリアル衝撃!)、最後に無事地球に生還できたのはヒゲオヤジだけというところが凄まじい…。ミイちゃんこと耳男のラストシーンはこれまた泣。
より殺伐とした展開の私家版も必読です。