秋山香乃のレビュー一覧

  • 諜報新撰組 風の宿り 源さんの事件簿

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    「新撰組捕物帖」と同じ、源さんこと井上源三郎が主人公。上記作よりシリアスな、長編で、源さんの身近な事件と、源さんたち近藤派と芹沢派の対決を絡めて、緩急つけたストーリー運び。だいたい新撰組の派閥抗争として描かれる話を、スケール大きく、長州との対決も含めて描いていて、新しかった。この作者の描く源さんは、ここでも、やはりみんなのために大活躍で、殺伐とした事件を、人情話に変えてくれる。

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    2015年05月10日
  • 新撰組捕物帖

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    源さんこと、新撰組の井上源三郎。こんなに暖かい人だったのでしょうか。

    この源さんは、とにかく江戸の時代劇の岡っ引きの旦那のような、温かくて、世話好きで、みんなの兄のような、おじさんのような存在です。

    幕末ユーモアミステリーといったところでしょうか。5話中3話は、人殺しが発端となる話ですが、恋バナのエッセンスや、おいしそうな食べ物の描写が絶妙に挟まれているので、新撰組のシビアな部分を描いた本ばかりを読んで、救いを求めてるときに、お勧めです。

    今まで読んだ本の中のイメージからすると、源さんが格好良過ぎるかな。決して2枚目に描かれているわけじゃないけど、この源さんは、格好いいです。

    直前に、

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    2015年04月27日
  • 諜報新撰組 風の宿り 源さんの事件簿

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    今までスポットライトの当たらない人物をメインに据える。なかなか面白い。そして、新撰組そのものが波乱万丈のドラマがあり、それを可能にしているのだろう。
    佐伯又三郎の悲哀には涙してしまいます。
    堺槙之進、精神が崩壊したととらえるか、それが人間の性ととらえるか。
    山崎烝、男女関係は普通の人と同じなんですね。
    様々な新選組が生きている。

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    2014年08月23日
  • 新撰組捕物帖

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    単行本では『源さんの事件簿』となってたように、新撰組を舞台にしたミステリという感じです。
    お人好しからいろんな事件に首をつっこみ、それを解決していくお話。

    源さん主役はあまりないのでどんなものかなと思って読み始めたけどこれが面白かった。
    途中まではミステリ感覚で楽しんでたが、最後の『源さんの形見』にはうるっとした。

    この作者の『歳三 往きてまた』も買ってあるので読むのが楽しみ。

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    2014年07月27日
  • 密偵

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    ネタバレ

    面白かった! 新撰組三部作より、好き。
    気持ちよくさくさく読め、読後感も良かったです。
    残酷なシーンも多くはあるけれど。

    新撰組三部作で感じたようなBL色はなかったけれど、藤田(斎藤)と、桐生(主人公)の関係が良かった。
    信頼関係があるようなないような・・・桐生は藤田に遊ばれつつ、翻弄されつつ、でも、やっぱり最後は信頼があったのかな。
    藤田はかっこよかった。飄々としてこなれた感じ?
    こういう上司・部下像ってどこかで読んだような気もするけど、はて?どこだったかな?

    藤田(斎藤)と、杉村(永倉)がやり合うところは圧巻でした。
    このシーンのためだけに読んでも惜しくはない感じ。

    なかなか、新撰組

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    2012年04月04日
  • 密偵

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    ネタバレ

    いやいや、久しぶりに眉根を寄せて息をつめて入り込んで読んだ一冊。桐生と藤田に惚れますよ(*´Д`)・・・舞台は徳川の世から明治へと時代が変わり二十年たったころ。元桑名藩士の桐生は命を受け密偵として北の果ての監獄にもぐりこみ、孝明天皇崩御に隠された噂の真相を探りながらも、政府に揺さぶりをかけようとする計画の阻止を命がけで行う。しかして、その真相は。証拠の品は。裏切り者はだれ?ただ徳川幕府がたおれ、明治天皇が擁立されたんじゃなかった。その間の年表の事柄のひとつひとつに多くの血が流れた。鹿鳴館の舞踏会の裏で、民は更に搾取され飢えで死んでいく。そんな混沌の上で近代国家になったことを改めて知る。また、「

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    2012年02月25日
  • 諜報新撰組 風の宿り 源さんの事件簿

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    井上源三郎主役、三章からなる連作短編のような長編。
    京都に到着して壬生浪士組と呼ばれていた時代から新選組の名を貰い、芹沢鴨暗殺まで。
    先に読んだ「新撰組捕物帳」より面白い。
    作者の創作話に実際の事件を上手く絡ませてあり、上手いなあと思う。
    源さんは誰もが共感できる良い人だが、実在の人物の生死に基づいてのいるので、物語が甘ったるくならないのも良い。
    斎藤一がなかなか美味しい役どころ。

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    2011年12月03日
  • 新撰組捕物帖

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    井上源三郎が主役の短編集。
    人情家の源さんがよく描かれてます。
    助手的役割は中村久馬と尾形俊太郎、さりげなく土方さんや総司がフォローしてるのが好ましいです。
    最後の話は捕物帖になっておらず、歴史を駆け足でなぞってたのが残念でした。

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    2011年11月28日
  • 密偵

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    ネタバレ

    藤田警部と杉村の対決シーンに大興奮しちゃいました!
    桐生もいいキャラクターですよね。
    この上司と部下コンビでシリーズ化希望!!

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    2011年06月10日
  • 密偵

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    ネタバレ

    明治が舞台。19年ごろ。
    斉藤一の部下である男が明治政府転覆計画に関わる重大な証拠を反政府の人間に奪われないように暗躍する話…。と書くとやや見も蓋もないが、まあ、政府の密偵の話ですね。
    時期としては『獅子の棲む国』のさらに10年ほどあとの話になるみたい。『獅子~』のときはまだ密偵にスカウトされたばっかりだった斉藤はここでは密偵を束ねる警部補になってます。北海道の空知刑務所や京都、日光東照宮などでひそかに、派手に暴れまわっています。
    ミステリーとも言えるような話で、この話の主軸ともいえる「転覆の証拠」の場所をめぐって密偵と反政府が謎を解きあう。その証拠と、幕末の京都で行われた「伊東甲子太郎暗殺」

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    2011年04月30日
  • 密偵

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    “斉藤一”時代のものだと思ってたんで、読み始めてびっくり。まぁ、勝手に思い込んでただけなので自業自得なんですけどね。
    時代物としては読みやすい文章で、感情移入しやすく、おもしろい。かごめ歌らへんはもうちょいひねりがあってもよかったかなぁとは思うけど、ひょうひょうとした斉藤一改め藤田五郎はやっぱ好きです。

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    2010年09月19日
  • 密偵

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    かごめうたで謎ときあたりはありきたりかなぁと思わずにいられませんが、明治で天皇暗殺を絡めて北海道という舞台設定は萌えますね(笑)一ちゃんも新ぱっつあんも、島田さんも他いろいろ登場して楽しかったー。秋山さんは一ちゃんを間者にすること多いですね。ひょうひょうとしている一ちゃんが想像できて笑えます。ええ、大丸でたくさん肌着を買ったとかね(爆)

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    2010年07月20日
  • 漢方医・有安 忘れ形見

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    武士だった過去を持つ漢方医・有安の連作短編集。

    弟子になった司郎が国元へ帰るのか(帰ってほしい)、
    娘の嫁ぎ先は決まるのか、過去を明かすのか等々、
    完結していないけれど、それはそれで良い。

    ただ、どうも物足りない。
    幕末物より、登場人物たちが活き活きとしていないからか。

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    2009年10月07日
  • 幕末 暗殺!

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    短編集。幕末の数々の暗殺について書かれている。
    谷津矢車氏の竹とんぼの群青(黒澤忠三郎による桜田門外ノ変)。早見俊氏の刺客 伊藤博文。誉田龍一氏の天が遣わせし男(桂早之助、坂本龍馬暗殺)。
    など読み応えあるものばかり。

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    2022年03月09日
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー

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     著名作家のアンソロジー『足利の血脈』ですが、副題で、さくら一族の聖戦と付け加えたい。鎌倉公方〜古河公方・堀川公方の興亡と支える忍者の物語。読後としては足利の歴史よりさくら一族の伝奇。面白い企画かと思いますが、個人的には各作品の波が合わず、一人の作家の連作の方が読みやすかったのでは思います。しかし第七話は最終話にふさわしく感動しました。本作は二度目の方が良いかもしれません。

     足利義輝弑逆から織田信長謀殺はもっと盛り上げて欲しいところです。しかし敵城に大胆に忍びこめる信長の忍びは、どうして光秀の京洛進入を安々と許したのか?疑問のままです。某歴史の専門家は本能寺の変に即応した秀吉は忍びを信長の

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    2021年10月16日
  • 風雲伝 十兵衛の影

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    作者読みです。初期作品なのか、話が少し散らばってまとまりにかけるように感じました。時代小説だからなんでもありですけど。

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    2021年09月12日
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー

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    ネタバレ

    足利義教は時宗の阿弥を諜報網のように使っていた
    と明石散人先生が書いていた気がする(未確認)

    万寿王丸主役、自分を囮にして赤松満祐邸に義教を
    呼びつけ暗殺した
    本作において阿弥は踊念仏の集団として万寿王丸の
    潜む郷に乗りこみ、義教の手で一緒に斬殺された
    証拠隠滅らしい
    しかし、諜報網を早く手放したツケが自分の死を防
    げない事につながる

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    2021年04月24日
  • 龍が哭く 河井継之助

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    型破りで豪胆。でも地に足をしっかりつけて、時代に流されず自分の守るべきものをちゃんと、分かってる男。

    なのに、なんとなく継之助に魅力を感じなかったなあ。

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    2020年01月29日
  • 妖ファンタスティカ 書下し伝奇ルネサンス・アンソロジー

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    歴史小説界に風穴をあけんとする作家集団「操觚(そうこ)の会」による
    伝奇時代小説アンソロジー登場!
    ■朝松健「夢斬り浅右衛門 ――小伝馬町牢屋敷死罪場」
    ■秋山香乃「草薙剣秘匿伝 ――葛城皇子の章」
    ■芦辺拓「浅茅が学問吟味を受けた顚末 ――江戸少女奇譚の内――」
    ■彩戸ゆめ「神楽狐堂のうせもの探し」
    ■神野オキナ「ころりの木壺」
    ■蒲原二郎「江都肉球伝」
    ■坂井希久子「万屋馬込怪奇帖 月下美人」
    ■鈴木英治「熱田の大楠」
    ■新美健「妖しの歳三」
    ■早見俊「ダビデの刃傷」
    ■日野草「遠夜」
    ■誉田龍一「血抜き地蔵」
    ■谷津矢車「生き過ぎたりや」

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    2019年08月06日
  • 龍が哭く

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    幕末の動乱期を生き抜いた越後長岡藩士、河井継之助の生涯を描く。同じ人間の生涯だから、有名な峠と比較されることもあると思いますが、妻のおすがとの関わりなどもあり、河井継之助の生き様は、よく書かれていたと思います。
    薩摩、長州は、どうしてあそこまで、大規模な戊辰戦争をしなければいけなかったのか、納得出きず、残念に思う事があります。
    同じ長岡出身としては、ただし、追い詰められながらも、必死に小藩である長岡藩のことを思い、必死に生きた河井継之助を、愛おしく、誇りに感じますね。

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    2019年01月02日