秋山香乃のレビュー一覧
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源さんこと、新撰組の井上源三郎。こんなに暖かい人だったのでしょうか。
この源さんは、とにかく江戸の時代劇の岡っ引きの旦那のような、温かくて、世話好きで、みんなの兄のような、おじさんのような存在です。
幕末ユーモアミステリーといったところでしょうか。5話中3話は、人殺しが発端となる話ですが、恋バナのエッセンスや、おいしそうな食べ物の描写が絶妙に挟まれているので、新撰組のシビアな部分を描いた本ばかりを読んで、救いを求めてるときに、お勧めです。
今まで読んだ本の中のイメージからすると、源さんが格好良過ぎるかな。決して2枚目に描かれているわけじゃないけど、この源さんは、格好いいです。
直前に、 -
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ネタバレ面白かった! 新撰組三部作より、好き。
気持ちよくさくさく読め、読後感も良かったです。
残酷なシーンも多くはあるけれど。
新撰組三部作で感じたようなBL色はなかったけれど、藤田(斎藤)と、桐生(主人公)の関係が良かった。
信頼関係があるようなないような・・・桐生は藤田に遊ばれつつ、翻弄されつつ、でも、やっぱり最後は信頼があったのかな。
藤田はかっこよかった。飄々としてこなれた感じ?
こういう上司・部下像ってどこかで読んだような気もするけど、はて?どこだったかな?
藤田(斎藤)と、杉村(永倉)がやり合うところは圧巻でした。
このシーンのためだけに読んでも惜しくはない感じ。
なかなか、新撰組 -
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ネタバレいやいや、久しぶりに眉根を寄せて息をつめて入り込んで読んだ一冊。桐生と藤田に惚れますよ(*´Д`)・・・舞台は徳川の世から明治へと時代が変わり二十年たったころ。元桑名藩士の桐生は命を受け密偵として北の果ての監獄にもぐりこみ、孝明天皇崩御に隠された噂の真相を探りながらも、政府に揺さぶりをかけようとする計画の阻止を命がけで行う。しかして、その真相は。証拠の品は。裏切り者はだれ?ただ徳川幕府がたおれ、明治天皇が擁立されたんじゃなかった。その間の年表の事柄のひとつひとつに多くの血が流れた。鹿鳴館の舞踏会の裏で、民は更に搾取され飢えで死んでいく。そんな混沌の上で近代国家になったことを改めて知る。また、「
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ネタバレ明治が舞台。19年ごろ。
斉藤一の部下である男が明治政府転覆計画に関わる重大な証拠を反政府の人間に奪われないように暗躍する話…。と書くとやや見も蓋もないが、まあ、政府の密偵の話ですね。
時期としては『獅子の棲む国』のさらに10年ほどあとの話になるみたい。『獅子~』のときはまだ密偵にスカウトされたばっかりだった斉藤はここでは密偵を束ねる警部補になってます。北海道の空知刑務所や京都、日光東照宮などでひそかに、派手に暴れまわっています。
ミステリーとも言えるような話で、この話の主軸ともいえる「転覆の証拠」の場所をめぐって密偵と反政府が謎を解きあう。その証拠と、幕末の京都で行われた「伊東甲子太郎暗殺」 -
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著名作家のアンソロジー『足利の血脈』ですが、副題で、さくら一族の聖戦と付け加えたい。鎌倉公方〜古河公方・堀川公方の興亡と支える忍者の物語。読後としては足利の歴史よりさくら一族の伝奇。面白い企画かと思いますが、個人的には各作品の波が合わず、一人の作家の連作の方が読みやすかったのでは思います。しかし第七話は最終話にふさわしく感動しました。本作は二度目の方が良いかもしれません。
足利義輝弑逆から織田信長謀殺はもっと盛り上げて欲しいところです。しかし敵城に大胆に忍びこめる信長の忍びは、どうして光秀の京洛進入を安々と許したのか?疑問のままです。某歴史の専門家は本能寺の変に即応した秀吉は忍びを信長の -
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歴史小説界に風穴をあけんとする作家集団「操觚(そうこ)の会」による
伝奇時代小説アンソロジー登場!
■朝松健「夢斬り浅右衛門 ――小伝馬町牢屋敷死罪場」
■秋山香乃「草薙剣秘匿伝 ――葛城皇子の章」
■芦辺拓「浅茅が学問吟味を受けた顚末 ――江戸少女奇譚の内――」
■彩戸ゆめ「神楽狐堂のうせもの探し」
■神野オキナ「ころりの木壺」
■蒲原二郎「江都肉球伝」
■坂井希久子「万屋馬込怪奇帖 月下美人」
■鈴木英治「熱田の大楠」
■新美健「妖しの歳三」
■早見俊「ダビデの刃傷」
■日野草「遠夜」
■誉田龍一「血抜き地蔵」
■谷津矢車「生き過ぎたりや」