勅使川原真衣のレビュー一覧
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みんな自分の中ではちゃんとやっている
合理性というと一つに感じがちだけどあくまで自分の合理性である可能性が高い 人それぞれに合理性がある
まずは気づくこと解釈は入れずただ受け止める
感情、解釈、評価が本音とすれば 仕事には本音は要らない
人それぞれ異なった正義で動いている
それは受け入れる、難しければ受け止める 必要がある
違いは評価の対象ではなく持ち味
前提は今いるメンバーで最高のチームを作る
人を変えるのではなく環境を変える それぞれの持ち味が活かされる環境に仕上げてみる
自分を知る(解釈のクセを知る) 他人を知る(自分との感じ方、受け取り方の違いを理解する) そして組み合わせる
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Posted by ブクログ
能力主義に対する批判が面白かった。
まず「能力」という言葉そのものがはっきり定まった実体を持たず、人の動きやふるまいをまとめた仮の呼び名にすぎない点が指摘される。本来は混ざり合っているはずの要素を、あたかも一つの線で切り取れるように扱っているところに無理がある。
次に、そのあいまいな言葉が社会の仕組みの中で大きな重みを持ち、不平等を解きほぐすどころか、「能力による差なら仕方ない」と思わせる理由付けとして働いてしまう点が問題として示される。配分の正しさを支える根拠のように見えながら、実際には納得を押しつける装置のようになっている。
さらに、「求める能力」がどんどん抽象的になり、働く人がどのように努力すればよいのか分からなくなるという指摘がある。コミュ力や人間力、問題解決力、デザイン力などなど。人の力をまとめて測ろうとする言葉が増え続ける一方で、その中身はぼやけてしまっている。
読み終えて、「能力」という言葉を実体のあるものとして扱うのではなく、人のさまざまな動きや状態を便宜的に束ねた呼び名にすぎないものとして受け止める方がよいと感じた。見えている「能力」は、広がりのある全体の中から恣意的に切り出された断面にすぎない。その前提を忘れないことで、働くことをめぐる議論をもう少し正確に捉えられると思った。 -
Posted by ブクログ
以前読んだ「『能力』の生きづらさをほぐす」の続編。前回の著書と内容的に重なるところが多かったように思います。
副題にあるような「能力主義」を超えて働くために、社会がどう変わっていくべきか、ということの提言で、個人というより、地道に社会が変わっていかなければならない、という趣旨でした。章のタイトルに「終章まとめ…ず視点を託す」とありますが、明確な解決策はなく、著書のような専門のコンサルが入っている大企業ならまだしも、そうでない大多数の人間にとっては、こうした視点をもちながら、徐々に社会を変えていかなければならない、という将来を見据えた話になると思いました。
以下、目次と要旨●をまとめました。
【プロローグ】 働くということ―「選ぶ」「選ばれる」の考察からー
1「選ばれたい」日常
2問わぬまま逃げ切れるのかー問題提起―
●歴史的・構造的な「選抜」な「能力」論の積年の課題を理解し、見直すべき点を立ち止まって考えるべき。
【序章「選ばれたい」の興りと違和感】
1選抜とは何か、なぜ必要かー「分かる」「分ける」「分け合う」
2違和感の代弁者―教育学者が語る「能力主義」の欺瞞
3性懲りもなくいっそう蔓延る「能力主義」
●「能力」を獲得し続け、「選ばれし人」を育てる個人の『能力開発』から、自分や他者のことを「分かり」「分け」「分け合う」『組織開発』への移行。
【第1章「選ぶ」「選ばれる」の実相―能力の急所】
1急所を探して
2空想社会科学小説「メリトクラシー」の含意
3「能力主義」を社会の選抜・配分原理にすることの何が問題か?
●働く場において「不平等の納得」のために編み出された「能力主義」だが、仕事とは個人が社会に一人きりで真空パックされて行うものではない。組織として運用されるためには、仕事現場の空間を分析する等のもっと根源的な問いかけからスタートすべき。
【第2章「関係性」の勘所―働くとはどういうことか】
1脱・「能力主義」の現場
2能力論を解きほぐす
3他者と働くとはーエッセンシャルな視座
4変わるべきは誰か
5脱・「能力主義」とは「人間観」の見直しである
●立派な社会構成員を作ることを教育が担う。教育が「能力をより多く、より高く、『自立』して生きる」よりも「生き方を考え、主体的な判断と共に行動し、自立した人間として、他者と共により良く生きる」ことを重視しても、労働の現場がその思考に接続していなければ骨折り損となってしまう。
【第3章実践のモメント】
1なぜ今「働くということ」をことばにするのか
2あの人が自分のモードを「選んだ」とき
3「正しさ」から下りる
●社会は変化する「自己」と「社会」から形成されている。二項対立的に一元的な正しさにとらわれてはならない。能力が必要な場面も必ずある。それぞれの人が持つ興味、守備範囲を持ち寄って、総じて幅広な見解を確保することが、脱・「能力主義」的「働くということ」のポイント。
【終章「選ばれし者」の幕切れへー労働、教育、社会―
1リスキリングブーム
2教育の土台
3余裕を奪う言説
4頑迷な「正しさ」
5決め切らないこの本―終章まとめ…ず視点を託す
●リスキリングとは、典型的な「新しい技能」が必須なのではなく、今ある感覚、知識を俯瞰して、既存の物事から「新しい一面を見る」という挑戦を自ら「選ぶ」こと。「働くということ」は、生きる限り誰にでも関係する根源的な営為であるため、互いを認め合い、活かし合い、次世代に希望のバトンをつなぐこと。
【エピローグ】
●働く上で必要な視点・態度は、個人の「能力」ではなく、組織で必要とされる「機能」の担い合いである。
「できる」「できない」は「状態」の話であって、固定的に個人に備わる能力の話ではない。
「働くということ」とは、他者から選ばれる一般的な選抜とは全く異なる世界観で、自分のモードに気づいて思考や言動を「選ぶ」こと。他者や環境と「組み合わせて」生きること。 -
Posted by ブクログ
既存の学歴論争は日本の雇用慣習が前提とされており、そうした慣習を変えない限りは従来の学歴論争は不毛であるということが著者の主張だと解釈しました。
その上で、著者は組織開発を専門とされていることから、会社組織の仕組みを変えるべきということを大胆に提案しています。確かに、巷での学歴論争が不毛であるという著者の主張には説得力がありましたが、では著者が本書で主張する組織開発の方法が、果たして不毛な学歴論争に終止符を打ち、実際に雇用する側も働く側もWin-Winな関係になれるのかどうかは、あくまで著者の提言の域を超えず、実効性があるのかどうかはあまり響きませんでした。 -
Posted by ブクログ
会社の方に勧めていただいた一冊です。
格差、自己肯定感、ガチャ、自己責任、
リスキリング、タイパ、ウェルビーイング…
どの言葉もよく目にも耳にもしますが、
それって本当はどういうこと??
矮小化して、簡略化して、わかった気になっていない?
そこに潜むモヤモヤや違和感について、
問いから始めようという感じでした。
(著者の意向を100%キャッチできてる自信ないです苦笑)
本書ではインタビューなどで交わした言葉や、
その方への解釈?コメント?についても
話が及んでいる箇所があり、
私もここに書いていることが
的外れだったら…という不安が。苦笑
分けること。分かること。分け合うこと。
問題設定は本当に正しいのか?
同一化するのではなく、
それぞれの凸凹を活かして、
どんなものを作るのか。
日々の仕事に追い立てられると、
視野が狭くなり、
相手に対しても要求ばかりして、
自分の都合で話をしてしまうことがあり、
本書を読みながら、
そんな自分を振り返りながら、
視野を少し元に戻してもらったような気がします。