宮島未奈のレビュー一覧
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ネタバレ40歳独身の冴えない在宅ライターが、ひょんなことから、婚活パーティーの参加・手伝いをすることなる。それまでは、学生寮に籠った生活を送っており、前回の交際からかなり期間が空いている主人公。
しかし婚活パーティーの参加、手伝いを通じて、他人へのアピール方法や、理想の結婚相手などについて自覚していく。
最終的に婚活パーティー運営司会をする女性をいい感じになって物語が終わる。
物語は主人公の視点で進み、常に話し口調であるため、さくさく読めた。
婚活マエストロという題名だから、主人公は色んなケースのカップルを成立させていく物語なのかなと思っていたから、意外だった。
ハラハラドキドキというわけではないが -
Posted by ブクログ
宮島未奈の成瀬は信じた道を行くを読んだ。
主人公の成瀬は確かに我が道を行くという感じで、面白い。
将来何になりたいかではなく何をやりたいかと言う成瀬の言葉は、その通りだと思う。
ただ私は建築家になって沢山の人に喜んで貰い社会に貢献したいと思っていた。
そこそこ大きな建物も設計して、私の設計した建物を、地域の人なら誰でも言っているというのはある。
明後日で69歳になるので、もうそんなに大きな建物を設計することは無いだろうが、四月の法改正で勉強することは沢山ある。
成瀬ほど未来が輝いているわけではないが、まだまだやりたいことはあるので、前に向かって進みたい。
背中を押してくれるような一冊だと思う。 -
Posted by ブクログ
前作を読み終えてから、少し時間が過ぎた。成瀬という女性を主人公にした連絡短編はとても面白かったし、彼女にはとても魅力を感じていたのだが、1冊読み終わったところですっかり堪能したというか、もうあとは同じ繰り返しになるだろう、という気がしてしまったのだ。大間違いだった。
前作もその雰囲気はあったのだが、今度の短編集は作品ごとに視点人物が異なる。主人公が違うと言ってもいい。そして物語ごとに変わる主人公の隣に成瀬がいて、主人公の目を通して成瀬を見ることになる。それがとても良い。成瀬という女性の魅力が、逆にくっきりと浮かび上がるのである。
成瀬は基本的に誰かをなんとかしたいわけではない。まして -
Posted by ブクログ
宮島さんの5冊の書籍の中で、一番最後に読みました。成瀬シリーズよりは婚活マエストロのように、視点は一貫して栞さんというひとりからのものによって、クラスメートで平安部の言い出しっぺのあいかさんを主人公級に据えながら、平安部の成り立ちから各部員のキャラクター、イベント、フィナーレの文化祭までの半年間を、楽しくフレッシュさ溢れる高校生らしさ全開に描いておられる作品です。
宮島さんの他書籍と比較すると、ツボる・爆笑する瞬間は少なめで、【平安時代/平安の心を学ぶ】という本作のメインテーマを浮き立たせるかのように、趣深さや千年前に想いを馳せる尊さなどを読みながら感じられる、落ち着いた完成度の高い作品だと思