仙川環のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
仙川デビュー作
遡って今回初めて読んだ。なかなかいいじゃないか。特にスーパーヒーローや美人ヒロインが登場するわけではなく、臓器移植問題を大きく取り上げている。フィクション色が非常に濃い(つまり現実感がない=それぞれの人物の作り込みが弱い)と感じるけれど、荒削りの良さがある。
登場人物はそれぞれに不幸だ。特にヒロインはとっても不幸な感じがする。でも、それを乗り越えながら邁進する様や立ち直りのスタートを描くエンディングもいい。
もしかしたら、このヒロインの夫の選択は自分自身に極めて似ているのではないかと思ってしまう。この自分自身の発想が恐い。
さて、これがけっこう絶賛されたのか理解 -
Posted by ブクログ
園児のために良かれと思って企画した農園実習がこんなことになるなんて・・・。収穫してきたネギやニンジン、そして近くの農家で飼われている鴨肉を使って鍋を作り、おにぎりと一緒にみんなで食べた。数時間後、園児達が次々と調子を崩して病院に運ばれ、中には意識が戻らない子供まで。おにぎりの管理が杜撰だったために起こった食中毒であろうと思われたが、農園実習を企画した原島聡美によると、保存は特に慎重に行っていたという。そして他にも腑に落ちない点がいくつもあり、調べ続けた結果なんと、カドミウムという思わぬものが検出されたのである。
途中までは良かった。一緒になって楽しんでいたくせに、事件が起きると手の平を返 -
Posted by ブクログ
世の中には目に見えないことが多すぎる。
(以下抜粋)
○転機とは自分の意思で作り出すものかと思っていた。
そうではなくて、否応なくやってくるもの。
そういうことかもしれない。(P.49-50)
○治る見込みがあろうとなかろうと、
最善の治療を患者に受けさせるのが当然だと思っていた。(P.105)
○身なりを整えるのは、普段は自己満足のため。
でも、それより他人の気持ちに配慮しなければならない場合も、時にはある。
式典などで、周りから冷たい目で見られ、恥をかくのは構わない。
でも、目の前にいる誰かをいやな気持ちにするとしたら、
その格好は失敗なのだ。(P.188)