山岡荘八のレビュー一覧

  • 徳川家康(24) 戦争と平和の巻

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    フロイト最後の著作「モーセと一神教」はエス論者フロイトとユダヤ人フロイトの内なる葛藤を描いたものだった。


    家康最晩年の大阪冬の陣では家康は天下人であると同時に一私人としての骨肉の情を自覚する。かつて瀬名御前と信康を切ったときとはその感覚は違ってきている。


    武の道は女子供を守るものとする家康が創設した江戸幕府の敵、秀頼と淀君はその女子供であった。

    よく出来た小説だとしか言いようが無い。


    最後の最後で家康はひとりの人間に立ち返り、そして自分の作り出した機構と対決する。面白い。


    家康の思想上のライバル真田幸村も虚心に準備を進めている。



    和議なった大阪冬の陣、決着の

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    2010年05月23日
  • 徳川家康(25) 孤城落月の巻

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    死んだ。
    みんな死んだ。

    この長い小説で大阪城は常に描かれる舞台だった。その大阪城がついに落ちた。


    家康の思想上のライバル真田幸村は家康の旗本まで迫るもついに果てた。だが、泰平を願う家康とは違い彼の築いた幕府は秀頼の頑是ない遺児国松までおも処刑してしまう。本当に家康は勝てたのだろうか?





    泰平の最後の供物は家康の実子忠輝のようだ。



    この小説はどう終わるのか?

    泰平の世にどうなっていくのか?

    家康の寿命はあと一年近くで尽きる。


    最後の最後に家康最大のピンチが待っている。

    彼は死ぬのだ。

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    2010年05月23日
  • 徳川家康(26) 立命往生の巻

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    読み終わったのはいいが、しばらく立ち上がれなかった。


    万物すべてが預かりもの、公私一如、命は全て一本の木なのだ。


    読み終えて本当に感じるのは生きとし生けるものへの愛だ。

    人間は時を駆けることは出来ない。同じ時代に生きるだけで、その縁はどこまでも深い。




    ついに家康は生命の大樹へと帰った。


    彼の目指した泰平は伊達政宗を感化することで盤石となった。


    山岡荘八の平和への二十年にわたる祈りがここに完結した。

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    2010年05月23日
  • 徳川家康(1) 出生乱離の巻

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    全二十六巻。
    膨大な文量の物語。



    欲とは?
    富とは?
    戦とは?
    人とは?
    愛とは?
    神とは?
    命とは?


    諸行無常、盛者必衰の家康生誕以前よりの七十余年の物語が人生の殆どの問題に回答している。


    昭和の日には「経営虎の巻」とされ、佐藤栄作に「この本には全てが書いてある」と賞されたのも今は昔。



    今となってはただの歴史小説だ。




    だが、七十五年にわたる家康の成長とともに著者山本荘八の平和への祈り。人生の達人への道を学ぶのにこの長い物語より面白い教科書もないだろう。




    何かに縛られ、囚われ、我執妄執の兆しを見つけたら、是非ともこの大長編を読み抜く

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    2010年05月23日
  • 小説 太平洋戦争(1)

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     我が国の歴史で最も最近で、かつ、最も悲惨な戦争となった大東亜戦争。第1巻では、外交努力により戦争回避を試みようとするが、米国からは全く相手にされず、やむなく真珠湾攻撃により開戦に至るまでを描写している。
     日本の外交努力が結局は戦争回避には結びつかなかったのだが、日本の外交力不足、外交の統一感の不足、米国の対日戦争への考えなど、様々な要因により戦争回避には至らなかった。
     山岡氏の見方では、アメリカの少しの努力=蒋介石と日本とを握手させるということ、を怠ったために、多くの犠牲を払い、また、戦後の朝鮮戦争やベトナム戦争、冷戦の原因となっている、とのことだが、確かにその一面もあるだろう。
     とに

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    2010年03月15日
  • 伊達政宗(8) 旅情大悟の巻

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    生涯成長を続けた男、伊達政宗。本物の武将が、本物の政治家がここにいます。かっこよすぎでした…!!
    人を知り、世を知り、己を知る。本物の大人です。

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    2009年12月22日
  • 徳川家康(1) 出生乱離の巻

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    全26巻あるのでとりあえず追加は1巻だけで。
    あらゆる風雪に耐え抜き、260年の泰平への礎となった徳川家康の生涯を描く大作。
    家康ものとしては唯一にして至高。長いという理由も込みで、ゆっくり噛みしめながら読むのに向いてる気がします。
    面倒くさい三河武士がてんこ盛りに出てくるので好きな人にはたまらんかとw(私だ)

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    2009年12月11日
  • 織田信長(5) 本能寺の巻

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    おそらく私が一番最初に読んだ時代小説でした。
    これをきっかけに一気に戦国時代にはまった気がします。

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    2009年11月25日
  • 徳川家康(1) 出生乱離の巻

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    Kodama's review
    《ブログ立上げ以前の本です》
    山岡荘八さんが昭和25年~42年まで18年にわたって書かれた全26巻の巨編です。2度読み返しましたが、あと2回くらい読んでみたいと思ってます。人間の心理を深く勉強させられました。
    お勧め度
    ★★★★★!

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    2009年11月18日
  • 伊達政宗(1) 朝明けの巻

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    全8巻。
    9月こればっかでした。
    スケールがでっかいな!
    時代の変わり目はやっぱりおもしろい。
    政宗の豪快さ・頭とセンスの良さが堪能できる。
    あと家康がすごすぎる。

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    2010年06月06日
  • 伊達政宗(7) 平和戦略の巻

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    大坂の陣も終わり、政宗は大きく変化します。
    この人は本当に成長した。片倉(小十郎)景綱の遺言も胸に来ます。
    この身は借り物、真に自分のものは心のみ…。

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    2009年10月08日
  • 吉田松陰(1)

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    思想家であり、激しく短い人生を送り、明治維新に多大なる影響を与えた吉田松陰の生き様に触れられます。
    この本で感じる事は、「真面目とは行動する事である」という。一直線に生きた松陰の生き方には感銘を受けます。

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    2009年10月04日
  • 吉田松陰(2)

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    思想家であり、激しく短い人生を送り、明治維新に多大なる影響を与えた吉田松陰の生き様に触れられます。
    この本で感じる事は、「真面目とは行動する事である」という。一直線に生きた松陰の生き方には感銘を受けます。

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    2009年10月04日
  • 織田信長(4) 天下布武の巻

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    朝倉義景攻めで越前に入った織田・徳川連合軍の背後で、浅井長政が叛いた。
    妹婿を信じた不覚。生命からがら京へ戻った信長。
    ついに比叡山の焼打ち、皆殺しに。
    これが武田信玄の上洛を促す。
    しかし、その途上での信玄の突然の死。
    四面楚歌の中で雄叫びを続けていた信長は救われた。
    次は義弟、浅井長政討伐。

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    2009年10月04日
  • 織田信長(3) 侵略怒涛の巻

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    今川義元を討った信長の武名は、いちやく天下に轟いた。
    三河の松平元康(徳川家康)と同盟を結んだ信長は、戦国武将として始めて入洛。
    堺では大量の鉄砲を仕入れ、次なる敵への配備を固めた。
    次なる敵は美濃稲葉山の斎藤龍興。

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    2009年10月04日
  • 織田信長(2) 桶狭間の巻

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    天下を狙う駿府の今川義元は、遂に総力をあげて美々しく上洛の旅についた。
    その義元が桶狭間に入ったと聞くや、者ども続け、と信長は飛び出した。
    折から暴風雨襲来。天は、革命児・信長に味方した。

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    2009年10月04日
  • 織田信長(1) 無門三略の巻

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    信長は、奔放奇抜な振るまいで家中のひんしゅくを買う。
    “うつけ者”だが、燕雀(えんじゃく)いずくんぞ鴻鵠(こうこく)の志を知らん。
    手始めは尾張織田の統一。
    美濃の梟雄(きょうゆう)斎藤道三から娘の濃姫を娶った信長は、
    アンチ信長派の旗印となっている弟の殺害を決意した。
    戦国の世に彗星のごとく出現した驕児の若き日々が描かれている。

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    2009年10月04日
  • 柳生宗矩(1) 鷹と蛙の巻

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    剣豪小説・・・というと語弊があります。
    この作品には前編通して剣戟の描写はあまりありません。
    柳生宗矩が、剣術の精神をいかにして政治の世界に生かそうと苦心したか?
    そんな成長ストーリーです。
    原題は『春の坂道』。大河ドラマの原作です。

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    2009年10月04日
  • 伊達政宗(1) 朝明けの巻

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    全8巻。

    山岡先生で信長の次に好き。
    みちのく人の誇り。
    泣くとかじゃなくて爽快感。
    家康とのやり合いが面白い。
    ミステリーな感じ。

    へそ曲げて生きたい。

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    2009年10月09日
  • 織田信長(1) 無門三略の巻

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    全5巻。

    山岡先生で一番好き。
    最初に読むのもおすすめ。

    もうね。
    止らないのです。
    涙が。
    電車の中で。

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    2009年10月09日