山岡荘八のレビュー一覧
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まず、小説としての感想。
中盤から最後にかけてのクライマックス感が半端ない!!
読書でこんなにも引き込まれたのは、初めての経験です!!
さて、本題。
僕はコレを読むまで『本能寺の変』とは、
天下を取る目前まで来た信長が増長し傍若無人になったので、
明智光秀がそれを止める為に討ったのだと思ってました。
でも、まるで反対でした。
光秀自身の『信長への恐怖と疑念』が、自らを盲目にさせた挙げ句の愚行でした。
家康と肩を並べれるほど優秀な武将であったはずの光秀。
人の精神力とは本当に大事な物だと思いました。
クライマックスで印象に残ったシーン。
光秀が謀叛を起こした事を知った信長は、鼻で笑いながら言 -
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『史実を多く盛り込んだ作品』という事なので読み始めました。
『小説』という形である限り、
山岡氏の『創作&想像』の部分もあると思いますが、、、。
とにかく、今まであまり興味の無かった『織田信長』ですが、
なんとも興味深い!!
今までの僕の『信長殿に対するイメージ』を見事にひっくり返されました。
『激しい感情の持ち主』で一気に燃え上がったりもするが、
それが『己の身を滅ぼす』と言う事をよく知っており、
感情の渦の中にありながらも理知的に物事を考え、打開策を練り上げる。
攻め入る時を知っており、引くべき時を知っている。
『荒ぶる猛将』の皮を被った『冷静な軍師』。
そして、何よりも『棚から牡丹 -
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太平洋戦争を戦争の始まりから終わりまで、史実を忠実に追って書かれた歴史書。小説と表題にありますが創作ではまったくありません。過去の戦争で何があったのか知らなかったので知りたくなって読んでみました。
読み終えて日本人ってすごいなぁと思いました。当時のものの考え方や行いを見ていると、とても同じ人間とは思えません。もっとも、そのすごみは戦後数十年を西洋文化と共にある中でほとんど失われていると思うけれど。自分の中にもその片鱗すら無いような気がする。
とにかく史実を知らない人、学校で習った教科書でしか歴史を知らない人はこれを一度読んでみると、大変勉強になると思います。なにはともあれ、一読あれ。 -
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家康の生涯が描かれた全26巻の歴史小説。
家康の平和への執念はすさまじく、この後江戸時代で250年もの間戦争を無くしてみせたのは家康一人の仕事ではないものの、家康が育て上げた秀忠やそれに連なる人たちも、全て家康に端を発していると考えると、その功績はすごい。
しかも最初は人質生活でそのまま殺されてもおかしくないところからのスタート。その後織田信長と豊臣秀吉との交流から受け継いで天下を統一しただけではなく、統一を乱さぬ秩序を作り上げて行く・・
最後の巻では、家康が死ぬ間際のあれこれで涙が出てしまいました・・特に伊達政宗のところ、忠輝のところなど・・
長大な小説なれど読んでよかった。
※と -
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昨今の戦国ブームを切欠に、歴史上の人物が、実際は何をした人なのか知りたい、と思った人は多いと思います。
しかしブームに便乗して関連書籍も乱造されていますので、どの本を読めばいいかさっぱり分からず、途方に暮れることも少なくありません。
で、とりあえず「毛利元就」の一冊目として、私はこれをお勧めします。
彼は戦国武将としてはかなり長生きした部類の人です。
その生涯を二冊で、となると、必然的に制作の上での選択は、全体の密度を下げるか、エピソードを取捨選択して飛ばしつつ、選んだ部分に重点を置くか、ということになるのでしょう。
こちらは後者で、内容はかなり飛ばしでピンポイントに摘まれている感じですし、 -
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家康との問答が楽しい^^
伊達政宗は傑物だけど、家康はさらに上を行く傑物な感じですね。後20年早く生まれていたら、っていう言葉があるけど、それでも伊達氏は天下とれなかったんじゃないかな。とれたとしても、すぐダメになってたような気がする。
あれもこれもって目がいって、そのめまぐるしさに周りがついていくの必死になってるように思える。家康のようなどっしり感が伊達政宗にはあまり感じられない。家来の方々大変そう(笑
30代ぐらいになってもそうだから、これからもそうなんじゃないかな、と期待。
ちょっと読み進めるとすぐに難事にぶつかっていて、それを毎回なんとかしているから凄い。凄いし読んでいて楽しいv