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Posted by ブクログ
大権現様の重き荷を負いた遠き道が終わる26巻。
仕事で苦しい立場に立たされていた時期に、
家康公の堪忍を学ぶために読もうと決意し、
三年半かけて読んできたが、ついに終わってしまった。
家康公のように我慢強くなれたとは思えないが、
じっくりと味わいながら楽しんで読めたと思う。
最晩年で年老いてもなお、
天下泰平のために働き続ける大権現様。
伊達政宗の叛心を抑えこみ、
配下を騒乱を防げるように封建し、
後継者の長幼の列を明確にし、
宗教と学問で民心の安定を計り、
周囲の人々には遺言を残す。
鯛の天ぷらを食べようとする場面では、
思わず本に向かってお止めしたくなったが、
これまでになく楽しそうに食べて飲んで笑う
大権現様を見ているとこれで良いのかなと思った。
この小説が完結してからもうすぐ半世紀。
当時起きていた東西冷戦は終結して久しいが、
残念ながらまだ戦争の無い世界は実現しておらず、
「所有欲」が戦乱を起こしているのは変わっていない。
しかし全ては預かり物ということを皆が忘れなければ、
大権現様に託された特攻隊員の願いは実現するだろう。
この小説は事実を元にしたフィクションであり、
実際の徳川家康公と大権現様はだいぶ違うのだろうし、
私のような凡愚が真似をするのも烏滸がましいが、
大権現様の遺言を忘れないように生きていきたい。
Posted by ブクログ
いつか読もうと思っていた作品。「豊臣秀吉」、「織田信長」はある程度知った気でいたので、戦国時代の三大英雄、最後の一人を知るためにと思い読み始める。
結果、非常に感動した。司馬遼太郎作品や池波正太郎作品、世の中の一般的な「家康像」を覆す作品であった。家康がなぜ天下を取り、そして江戸幕府260年の平和な時代を築けたのか、おぼろげながら理解できた気がした。
また、著者の目を通して描かれた「家康の思考法」に強く感銘を受け、自己統制の本としても傍に置きたいと思った。
また、著者の鋭い人間観察眼が冴えわたり、家康とその家臣たちとの会話がそのまま日常社会も役に立つ示唆をふんだんに含んでいる。
Posted by ブクログ
全26巻。
人の心は時に浅く、しかし深いもの。
人にはそれぞれに事情があり、
なにを大事として生きるのかもさまざま。
人の話も、善意を持って聞くのと、
悪意を持って聞くのでは
受け取り方も違うのだなと思いました。
この全26巻はそんな事を教えてくれました。
すっきりとした文章はとてもわかりやすく、
おもわず泣いてしまうところも多かったです。
長きにわたり続いた戦国の世を泰平にしようと勤めた家康。
あの時代の日本の人々が何を考え、どう生きていたのか。
今の日本の基盤がどのようにしてできていったのか。
そういった歴史の勉強にもなるし、
「人」とは、「友」とは、「平和」とは、
そして「生きる」とはどういう事かを教えてくれる本です。
悪く言われがちな家康ですが、
この作品は山岡さんの、先人達への供養なのだと感じました。
本当の悪人はいない。それを基本に書かれていると思います。
たくさんの事実が、時に悪にも見えようし、善にも見える。
歴史小説でありながら、人の道について語られている、
素晴しい本です。
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小説・文芸
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