山岡荘八のレビュー一覧

  • 徳川家康(9) 碧雲の巻

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    秀吉が清洲会議を仕切り、着々と手を打つ。
    家康は武田の地を治めていき東を固め、西には出ない。
    秀吉の風下になりたくない柴田勝家が意地を通して北ノ庄でお市の方と最期を迎える。

    秀吉と家康それぞれの駆け引きができすぎだけど、面白い。

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    2023年04月12日
  • 徳川家康(8) 心火の巻

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    武田家が滅び、功績のあった家康を信長が接待。光秀は接待役に。信長への不信や誤解により光秀が本能寺の変で信長を討つ。
    その頃、高松城攻めの秀吉は信長が撃たれた知らせを隠して和睦。
    堺を見物していた家康は、茶屋四郎次郎の手引きもあり、伊賀越えで岡崎に戻る。この伊賀越えでの駆け引きは特に面白かった。
    秀吉は姫路城には二度と戻らない覚悟で戦い、主人の仇として光秀を討つ。
    家康は、領民が大切と悟り、東を固めに入る。

    動きが多く、非常に面白い巻でした。

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    2023年03月14日
  • 徳川家康(7) 颶風の巻

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    長篠城を少数で死守する奥平九八郎の話、
    武田勝頼と信長家康連合軍が対決した長篠の合戦、
    築山御殿と信康の最期、
    高天神城の牢に幽閉された大河内源三郎の話、
    最後は武田の滅亡。
    内容の濃い巻だった。

    そして、家康と信長の関係性が、盟友から天下人(家来と主君)に変わっていく。

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    2023年01月07日
  • 小説 太平洋戦争(1)

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    小さい頃は
    アメリカに挑むとか無謀すぎ...
    神風って何だ?イカレてんのか?
    東洋のヒトラーって何を言った?
    と思っていた。
    現代の日本の世情と比べては、どうしてそうなったのか全く想像がつかなかった。
    悲しい、苦しい、数多くの人の決意と決断の連続じゃないかぁ。
    昔、知覧特攻平和会館でも沖縄ひめゆりの塔でも感じるものが少なかったが、今頃思い通じて胸痛くなった。

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    2022年12月08日
  • 新太平記(2) 鎌倉攻めの巻

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    楠木正成が再度立ち上がり、大塔宮も吉野に籠る。幕府方も大軍を組織するが苦戦、足利や新田といった源氏の武将が寝返りを画策する。後醍醐天皇は隠岐を逃れ、名和長年に担がれ伯耆から京へと攻め寄せる。

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    2022年11月04日
  • 伊達政宗(1) 朝明けの巻

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    面白かった。
    結構昔の本ではありますが読みやすくわくわくさせてくれます。
    本当にあと10年早く生まれていれば違っていたかもしれない。

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    2022年10月05日
  • 新太平記(1) 笠置山の巻

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    山岡荘八の太平記。後醍醐天皇の討幕計画が漏れ、正中の変が起きる。そしてまた後醍醐天皇の策が漏れて元弘の変が起きる。執権北条高時の描かれ方を見ると、鎌倉殿の13人の途中までしか鎌倉幕府のことを知らないので、いつから北条があれだけの権力者になったかと思う。楠木正成は赤坂に、天皇は笠置山に籠るが敗れ、天皇は隠岐に流され、楠木正成は潜伏するところまで。

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    2022年09月23日
  • 新装版 小説太平洋戦争 (6)

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    日本の大都市の空襲、ソ連仲介の修繕工作、原爆投下とソ連参戦、天皇の聖断、15日のクーデター未遂、連合軍の進駐と占領政策、東京裁判、満州国の終焉。
    この時代を従軍記者として見てきた著者だから書けた、小説太平洋戦争という名のノンフィクション。日本人とは何かを改めて考える機会となった。

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    2022年08月09日
  • 織田信長(5) 本能寺の巻

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    信長の最期まで。
    山岡荘八はとにかく武将それぞれに良いキャラクターをもたせるし、どれも歴史に名を残すだけの一角の人物とする。
    明智光秀にしても、三日天下で倒れた野望によった逆賊ではなく、信長とのすれ違いを時間を持って描き、一つボタンの掛け違いが正されていれば天下人信長の番頭として立派に勤め上げた未来を感じさせる。
    それゆえに、自身の華やか未来を不思議と持てないまま信長へ謀反していく光秀が物悲しい。
    ここまで信長と濃姫の魅力に非常に楽しませてもらいながら読み進めてきたのでラストの本能寺は泣ける。

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    2022年08月07日
  • 新装版 小説太平洋戦争 (5)

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    いよいよ戦争の舞台は日本に移り、硫黄島へ、そして沖縄へ。ここからは著者の想いもかなり熱くぶつかってくる激流のようで、涙なしには読めない。栗林中将の名言「自分のための試験勉強で体を壊して死んだ者はいても、作戦を考え過ぎて死んだ参謀の話はまだ聞いたことがない」。沖縄の祖国復帰とひめゆり部隊等に参加した少年少女の靖国合祀を願った金城和信さん。終戦と戦後復興の祭壇に供える供物としての戦艦大和。鹿屋で見送った少年の特攻兵たち。

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    2022年07月31日
  • 新装版 小説太平洋戦争 (4)

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    サイパンでの非戦闘員を巻き込んでの悲惨な玉砕戦、岸信介らの活躍による東条内閣の倒壊、特別攻撃隊、比島沖海鮮、レイテ島決戦、ルソン島での山下大将以下日本軍の徹底抗戦。
    もはや勝ち目がない状態での栗田艦隊の使命や、総軍司令部から山下大将に下された命令の不条理さなど、敗戦間近の日本の醜態と、それでも祖国を思い果敢に戦い続けた将兵。

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    2022年07月09日
  • 新装版 小説太平洋戦争 (3)

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    ニューギニアとビルマにおける陸軍の悲惨な戦い。インパール作戦はよく耳にしたが、ニューギニアでの4500mのサラワケット越えやラム河とセピック河の泥水の海を30キロ、10日余りも立ったまま休めずの状態だったりとか、聞くに耐えない。ビルマの牟田口中将もなんとなく聞いていたただの凡庸な悪人というのとは違い、佐藤中将との確執も不幸なすれ違いに起因するところがあるのだろうと思った。

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    2022年06月18日
  • 新装版 小説太平洋戦争 (2)

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    前半ではフィリピンで快進撃の一方でバターン半島で苦労を重ねたこと、蘭領印度の攻略と軍政を巡って中央と衝突した今村均、後半はミッドウェーとガダルカナルの大敗。特にガダルカナルの死闘の書きぶりは筆者の無念と理性なく2万以上に及ぶ将兵を失う作戦を続けた参謀等への怒り、そしてその失われた将兵への哀悼が伝わってきた。

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    2022年05月28日
  • 新装版 小説太平洋戦争 (1)

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    相変わらず山岡荘八の本は何十年も前に書かれたとは思えないぐらい丁寧な取材の上に書かれていて、歴史観の偏りもあまり感じない。日本人にとって必読じゃないかと思う。
    松岡洋右が日独伊三国同盟、日ソ中立条約を結んで帰朝するところから。松岡はそれらを対米交渉の材料として考えていたこと、近衛文麿のウィッシーワッシー感、東条が首相となってからの対米交渉の努力、コミンテルンの関与を伺わせる事件と頑なに対日開戦に向けて謀略を進めるローズベルト、真珠湾攻撃やシンガポール攻略など。

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    2022年05月14日
  • 徳川家康(9) 碧雲の巻

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    この巻の冒頭は清洲会議。でも、この巻の主役はお市と利家の妻の松。ここまで読んできて実に多くの武将が亡くなりましたが、それだけに秀吉に不殺生をとく松の姿に惚れました!そして、この作品の上手いところは視点の置き方。本能寺は濃姫の視点。そして勝家の終盤では茶々の冷め切った視点とお市の方の冷静な視点がすごく良かった。茶々姫はすごく頭がいい。これが後の阿呆な淀君とは。教育者がいなかったのかなあ。この巻はもう感想が多くて、だいぶ削りましたが、次巻へ!

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    2022年04月27日
  • 徳川家康(5) うず潮の巻

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    見どころは「姉川の戦い」と「三方ヶ原の戦い」。

    ここで徳川家康が、どのような判断のもと、参戦したのかが分かります。

    そして「その経験」こそが、のちの大人物を支える経験なのだと思えました。

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    2022年02月22日
  • 徳川家康(2) 獅子の座の巻

    ネタバレ 購入済み

    岡崎の家臣団はどんどん死んでいく。しかも戦死ならまだしも今川家から禄がもらえないので餓死しそう。戦後すぐの小説だとよくわかる。その間、織田との人質交換で駿府にきた竹千代はいきなり年賀の場で庭に放尿してしまう。若い頃読んだ時は、漠然と人質時代はいじめられて泣いてばかりいた印象だったが、けっこうふてぶてしい子どもでした。あ母さんお祖母ちゃんの愛が大きくて泣けます。

    #切ない #感動する #泣ける

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    2021年12月12日
  • 徳川家康(26) 立命往生の巻

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    準備2年、執筆18年という大作もとうとう終わり。
    国松処刑の高台院の心理描写、性的なオルガズムは少しグロテスクだが凄い。
    忠輝の永対面禁止と伊達政宗への処置。そして家康の大往生。
    先輩に勧められて読んだのだが、読んでよかったと心から思う。人間をよく知っている山岡荘八の他の本も読んでみたい。

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    2021年11月13日
  • 徳川家康(25) 孤城落月の巻

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    大坂夏の陣から忠輝との諍い、豊家の落人への処置の話など。戦の描写が今までにあったかなというぐらい丁寧だった。家康の想いは常人を飛び越え過ぎていて家臣にも伝わらず、秀頼を救うことはできなかった。

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    2021年11月10日
  • 徳川家康(24) 戦争と平和の巻

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    大坂冬の陣から夏の陣の始まりまで。でも戦いぶりというよりもやはり家康や秀頼、真田信繁その他の人物の心理描写が中心。もののはずみの恐ろしさがよくわかるが、これは現代国際社会でもそうで、エスカレーションにはよくよく注意しなければならないのだろうな。そして大坂の意思決定は秀頼は淀の方よりも大野治長や牢人たちの思惑によって動かされていたこと、そして牢人たちの思惑も豊家云々より自己の立身出世や行く宛のないことなどがもとになっているということも今までになかった見方だった。
    不惜身命、神韻縹渺など覚えておきたい日本語もいっぱい。

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    2021年11月06日