岩岡ヒサエのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「しゃばけ」という人気小説を原作とした、漫画アンソロジー。
色々な漫画家が書いているのに、作品世界がブレない。
私は読んだことがないが、原作が確固たる世界を持っているのでしょう。
マンガ家達が実力者揃い。
皆この小説のことを愛しているのだろう。どの人も楽しんで書いているのが伝わってくる。
(そして、鳴家という小さい鬼たちは、どの漫画家が描いても、かわいい。)
話としては、「仁吉の思い人」(みもり)が面白かった。
人情時代劇、輪廻転生の千年ドラマ、満たされない想い満載の恋愛、と、とにかくロマンチック要素抜群で、ぐいぐい引き込まれた。
「ドリフのゆうれい」(鈴木志保)のクールな絵。素晴らしくかっこいい。
女性漫画家が多かったからなのか、女性読者のBL的な人気もあるのかなと、ふと思った。 -
Posted by ブクログ
〇✕フードカンパニーの店で外食してポイントがたまると、3000円の現金化プレゼントが選べるサービス。しかも「単身者」にしかこの「プレゼント」は提供されない。1000円で1ポイントなので、その人間が如何に「外食」で食事を済ませている人間か、と言う振りがあって、それにしては3000円は安すぎる、と「なんだか分からないけどプレゼントの方が面白そう・得しそう」とプレゼントの方を選んだ人のオムニバス形式の物語。届くのは〇✕カンパニーの顧客データをインプットされた小さなアンドロイド。その人間に合った「食事」が出来るようにサポートする為に存在する。文字通り、サポート、しかも大きさが猫くらいなので、人間の道具が扱えるサイズではない為、調理方法の指導や適材の発注(発注先は〇✕フードカンパニー)をするだけで、食事に関する健康管理をするゲームソフトくらいの役にしか立たない代物なんであるが、これがまあ、可愛いのである…
会話能力はあるが、いわば〇✕フードカンパニーの回し者的役割も担っている。お客さんを会社の消費へと導いていく訳だから(チャージは無料だが、チャージするにはお店に出向かなければならないので、自然そこで「外食する」と言う流れになり、顧客はカンパニーにお金を落とすのである)、この辺が実に憎らしい演出。単に「可愛くて癒されるもの」が家に来た、ではないのだ。岩岡さんの漫画には必ずどこかに痛烈な皮肉が混じっていて、それをどぎつく見せないストーリィテーラーとしての構成力が素晴らしい。
見た目可愛いものにすべての人間が同じ反応をするわけではない、と言うのは、野良猫を愛する者と邪険にする者がいるのと同じくらい、人間の表と裏に直結している。
アンドロイド(見た目小人の妖精っぽい)にはそれぞれ個性があり、顧客に合わせてカスタマイズされているように思える。が、所詮お食事サポートアンドロイドなので、人間の生き死に対処できるような容量は持ち合わせていない。
単身者の為の、ちょっと偏ったサポートしか出来ないけれど、妖精が住み着いた、プリモプエルが動いたら…と言うファンタジーものとしても読めるが、1000ポイントも溜めてしまう人間の孤独な食卓の物語とも読める。