石ノ森章太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
9人の戦士達が大苦戦で戦い続ける。「誰がために戦う?」ということになる。
人の個々の人生、社会の変化、文明の変遷、自然との共存と様々な要素というモノを人は持っている。それらの在り方を問うというような壮大なテーマを描こうと挑戦が何度か繰り返され、結局本作に至った訳である。
作者自身が逝去して年月を経ても、作品が深く愛されているが故に、構想ノートを下敷きにということで本作の企画が持ち上がったのであろう。
「誰がために戦う?」ということなら「我々のため」だ。9人の戦士達は何時でも我々と共に在る。読んでいてそんな感慨が込み上げた。大切に読み継ぎたい名作だと思う。