田牧大和のレビュー一覧
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シリーズ第八弾。
今回、とんだとばっちりを受けた太市とお智さん。寅次の“考えなし”の行動のせいなのですが、それで済まされるものではないですよね。“いや、犯罪でしょ!”って感じです。
充分悔いてはいるようなので、今後、ニキのご隠居の元でこき使われながら償って頂きたいですね。
そして、寅次の暴挙の元となった、白い鴉と“千里眼“をかたる妖しい少年と、拾楽は対峙することになります。
白い鴉・焔に目を付けられないように、ぼんくら猫のフリをしつつ、いざとなったら頼れる強さを見せてくれたサバもさることながら、今回はさくらの成長に目を見張りました。“お転婆娘(猫)”もなかなかやるもんですね。
因みに、“この -
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シリーズ第七弾。
以前“鯖猫長屋”に住んでいた、戯作者の長谷川豊山が戻ってきます。彼が書いている読本に関する噂の裏に、何か剣吞な企みが見え隠れ・・。
例のごとく、サバに“やらされる”感じで拾楽が真相究明に動くのですが、成田屋の旦那との掛け合いが、傍から見て楽しそうです(拾楽は否定すると思いますが、二キのご隠居にも“じゃれ合い”と言われていたし、仲がよろしいようで何より)。
今回、其の三「喋る犬」に登場した、犬の“むく”が賢くて健気で、惣吉さんとむくの“会話”に心が温かくなりました。
このシリーズ登場するワンコは、健気でいい子ばかりですよね。 -
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ネタバレ三十半ば、青白い瓜実顔に目尻の下がった糸目、紅を差したような唇は目と同じに上も下も細い。売れない絵師の拾楽。
今日も彼の手の甲に、ぐいと食い込む小さな牙。
拾楽が世話をする雄の三毛猫サバが、朝飯の催促をする。
なんて事のないような長屋の風景だけど、サバの大将が幅を利かす「鯖猫長屋」に何やら不穏な出来事が。
三角関係から逃げてきた気の強いお嬢さん。
温和な態度とは裏腹に隙のない浪人。
「鯖猫長屋」の秘密とは。
猫に長屋にふしぎ草紙、ほっこりした人情話と思ったら、のっけから義賊の語りに死人の伝言。
微笑ましいサバとのやりとりに、ほっこりする長屋の面々、なのにだんだんと緊張感が増してくる。
拾楽さ