上田健次のレビュー一覧
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【あらすじ】
老舗のライフスタイル雑誌〈Comme moi〉の看板コラム「ほっとひといき」を担当することになった嵐凪は30歳。
それぞれの分野で活躍する人々がほっとする時間について取材をするのが仕事だ。
テストドライバーや料理研究家、マジシャンにコンコルジュなど仕事に誇りを持つ人々がほっとする時間とは ———?
【感想】
『銀座四宝堂』シリーズの上田健次さんの新刊は雑誌編集者が主人公。
凪ちゃんが出会う取材対象の人たちは職業も年齢もバラバラで、そこもまた興味深く読ませていただきました。
最後のお話には別作品の登場人物が登場するというサプライズもあり、上田作品ファンにはたまらない作品になっています。 -
Posted by ブクログ
ネタバレほっこりするお話の短編集でした。
中でも万年筆と大学ノートはとても良かったです。
万年筆は複雑な家庭で生まれた思いを素直に伝えるような人間らしさが良かったです。
大学ノートは初な恋愛が描かれていて、とても微笑ましく、繊細な心へのフォーカスの当て方がとても良かったです。
それと全体的に丁寧で
品のある印象を受けました。
対人関係への丁寧さはもちろん、
スナックの話で出てくる手帳の使い方、
鮨店で出てくる調理器具への接し方など、
ものへの丁寧さも伝わってきてよかったです。
自分も少し背伸びして良い手帳とか買ってみたいなと思いました。
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Posted by ブクログ
ロディアのノートの描写とか、
あぁ、その感じわかる。
黄色い罫線で。ミシン目でね。
破って捨てたいけど、なんとなく裏が勿体無いきがして、計算式とかで使ってから捨てる。
笑
わたしだけか?
文具にまつわるお話が、小ネタみたいに出てくるのがなかなか面白いし、
文具好きは、やたら引き出し好きなのかなぁ。
憧れる、木の引き出しで、たくさんの引き出しがずらーーーーっと並ぶ光景に。
あぁ、たまらん。
重厚な机ってのもねぇ。
たまらないけど、重い椅子はダメね。
動かしづらいと、こう場所がなかなか決まらないと、書きづらい。
そんな文具好きあるあるが溢れた本なんだけど、
短編だし、せっかくなら全編通して伏線で繋がるくらいは欲しかったなぁ。
なんか短編には惜しいような内容も多くて。
涙が止まらないって帯に書いてある割には、
入り込む前に短編がおわって。
それでおしまいなのは、なんか、、、、肩透かしをくらったような感じになる。
続いて何巻も出てるから、いつか全てがぐるりと繋がるような気持ちよさが味わえたら最高だけど、どうなんかなぁ。
銀座の一等地で、こんなにいい面構えのお店、このくらいの売り上げでホントに成り立つのかどうか怪しいけど、まぁ、深く触れないでおこう。。
#文具
#四宝堂
#上田健次 -
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ネタバレ父の死で温泉旅館を引き継いだ若き経営者の青年はさびれゆく温泉街を盛り立てたく悩んでいた…『スタンプ』。
「ほゝづゑ」を訪れた高齢の歌手は、若かりし頃に付き人をした演歌歌手のことを思い出していた…『フェルトペン』。
会社の執行役員を務める男性は、スーパーカー消しゴムを見て当時頃姉の婚約者だった人のことを思い出す…『消しゴム』。
新入部員の勧誘に悩む女子バレー部の新部長の少女は幼馴染に誘われ四宝堂を訪れる…『レポートパッド』。
硯は結婚の報告をしにかつての職場であるホテルを訪れ…『折り紙』。
シリーズももう6巻。
今回は過去を思い出す系のエピソードが多め。『スタンプ』は温泉街を盛り上げるスタンプラリーを行うというのは楽しそう。カフェ店主の光さんとのその後も楽しみ。あと『レポートパッド』が前向きでよかった。話し合いで泣いたり笑ったり青春だなぁ。 -
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毎回ほっこり+文房具うんちくで
楽しませてくれるシリーズ第7弾です。
「道具箱」私も百均のだけど使ってます。
席を移動して仕事するのに持って動くから。
どの席にも、ちゃんとハサミとかあるけど
自分の使い慣れたやつが結局ラクなのよ…。
ベテラン社員さんの「ファイル」の話もいいな。
この人はちゃんと自分で作ったファイルを
活用できているのがすごいです。
何のために作ったのかわかってないと
こんなふうには活用できなさそう(反省)
運動会とかで紅白の花を作るアレ。
「フラワーペーパー」って言うんですね。
「スケッチブック」に「多機能ペン」
どの道具にも使う人のドラマがある。
さて、硯ちゃんと良子ちゃんの結婚準備は
ちょっとだけ前進したみたい。
次巻あたりで式が執り行われるかな。 -
Posted by ブクログ
銀座にある、老舗文房具店「四宝堂」
店長を務める「宝田硯」を主人とした、このお店には今日も様々な想いを持った人たちが訪れる。
このシリーズも7作目とあって
ほんの数頁で、世界に惹きこまれる。
5作の短編の中で「フラワーペーパー」という
昔お世話になった方へ想いを馳せる物語が心に残った。
今は、校長先生となった主人公が中学生の時に出会い心を通わせ、現代の自分の礎となった言葉をくれた方を思い出し、「フラワーペーパー」を手に取り現代の自分へも活かしていく。
私自身が忘れているようなことを文房具をきっかけに思い出す。なんてことが、あったら素敵だなーと過去の自分に期待してしまう。そんな1冊だった。
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文房具なんて珍しいテーマだなあと読み始める。とは言っても、文房具ががっつり主題になっているわけでもない。登場人物たちの物語を開ける扉として文房具は存在している。作品の中でも触れられていたように、文房具は私たちのすぐそばに溶け込んでいるようだ。
思い返せば、小学生のときは消しゴムや鉛筆で遊んでばかりいた。それらは毎回退屈な授業をやり過ごすための手遊びの道具にすぎなかった。ボールペンを分解してみたり、鉛筆を彫刻刀で削ってみたり。バトル鉛筆なんかも流行っていた気がする。休み時間になれば、「消しピン」という、消しゴムと消しゴムをぶつけ合って机の上から落としあう遊びに興じたりもした。
当時はそれが当たり前だったが、今思えば勉強道具でありつつ遊び道具でもあった。ときには願掛けの道具でもあった。
好きな人の名前を消しゴムに書いて誰にもバレることなく使い切れば両思いになれる。そんな迷信を信じ、ひたすらに消しゴムを机の上に擦り続けた。摩擦で消しゴムは熱くなり、真っ白な消しカスばかりが溜まっていった。
好きな人の名前の文字数と自分の名前の文字数分だけシャーペンの芯をカチカチ出して、折れることなく使い切れば両思いになれるというのもあった。大好きな人の名前を唱えながら、丁寧に芯を出す。部屋でひとりそんなことをしていると少しこそばゆくなった。芯を折らないように真っ白な紙を黒く塗り潰した。しかしなかなか芯は短くならず、結局諦めてしまったと記憶している。
文房具は時代と共に形を変えるらしい。今の子たちは文房具をどのように扱っているのだろうか。タブレットのようなデジタル授業が普及した昨今、鉛筆のようなアナログな道具はだんだん少なくなっていくかもしれない。そんな変化に少しの寂寞感は否めないものの、新しい文房具との出会いを思うと少しワクワクする。