荻堂顕のレビュー一覧
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不動産やビルといった都市開発事業を営む一族の中で、祖父が残した刀に尋常ではない執着をみせる主人公の葛藤と愛憎、そして刀をめぐる事件などが昭和の長いスパンの中で描かれており、一種の大河小説のような趣のある作品になっている。
が、結論から書いてしまうと私の苦手なタイプの小説で、文章そのものがダメというわけではないんだけど、読者が場面や風景を自由に想像する余地を与えないほど地の文で細かく書き込まれているので、書かれたままをただ頭の中でリフレインするだけの読書になってしまい、読み終えるのにかなり時間がかかり、疲れた。
舞台の大半は昭和なんだけど、文章も同様で完全に一昔前のもの。これは当時の空気をその -
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直木賞候補作ということで読んでみました。
今年は昭和100年。
(ここでこの内容をぶつけてきたか~)
出版社の戦略がちらつきます。
今、私の手元にある帯にはこのように書かれています。
”僕は憎んだ
父が築く東京の景色を”
この一文を読んだときに、スターウォーズ的なストーリー(息子が父を倒す話)を想像したのですが、読んでみると、そこまでではない感じでした。
主人公・浩道のぼんくらっぷりがずっと続いていく感じだったなぁ。
恵まれた環境でぬくぬくと育ってきた感じが、どこまでも続いていく・・・。
彼には欲望ってものはないのか?
私が読む限り、感じなかった・・・。
彼自らが動いて、何かを成すとい -
Posted by ブクログ
序盤に主人公烏丸治道が、父が無法組長に一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」を渡したと知って、物騒な方法で奪い返そうとした物語を読み、このあとが読み切れるだろうかと不安になりました。
その後治道も社会人となり、父親の会社に入社して時代に即した生き方をしていく様子が描かれると、今度はこの作品のテーマが見えなくなりました。
あらすじにある「刀に隠された一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール」とは一人のマラソンランナーや、治道の異母兄と刀との関係でもあり、主人公との苦悩を描いているようでもあり、とふらふらしつつ読み終えました。
私にとって著者の作品は初。出会いは大切です。今回は可もなく不可も -
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Posted by ブクログ
ジャケ買いです。設定も面白そう!ということで。
内容は、アニメを見ているかのような感じだった。第1章の与那国島での話はこれから何がおこるんだろうか?とワクワク。ところがそれ以降はちょっと尻すぼみな感じがした。謎の少女・紬や、麹大尉という愛国者、李志明の子ども達、特に玉城…これらの登場人物達の消化不良感が最後まで残ってしまった。
トキコは好き。
四色配というローカルゲームの話が20ページ分もあって(しかも2段組なため長い)ちょっとげんなりしてしまった。
台湾編では基隆市を舞台にしているのだが特定の道路をただ羅列されてもなかなかイメージが湧いてこなかった。例)義二路と信四路の交差点~とか(道の名