荻堂顕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
先の世界大戦後とおぼしき時代、米国占領下の沖縄は与那国島に集う台湾からの密貿易人達の物語かと思いきや、さらりと“義体化”され“電脳化”されたとてつもなく人間的な「サイボーグ」たちが、南国の気候に負けない濃密な丁々発止を繰り広げる。これが現代のサイバーパンクというやつか!?とにもかくにも主人公の武(ウー)さんが、不器用な生き方しかできない男ですいません的な男らしさと情けなさを発揮して、北方謙三もかくやのハードボイルド主人公として魅力を放っている。正直、後半はなんでもあり感がいきすぎて、バカらしくなる寸前だったが、そこを乗り越えられたのは、武さんのキャラクター力のおかげだろう。読んでて楽しい作品で
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Posted by ブクログ
成長物語、というフレーズを見逃してしまったことを反省。
表紙のインパクトだけで借りた弊害が出てしまった。
文章が整然としていて読みやすく内容がすらすらと頭に入ってくるのは良かった。
ハラハラに満ちた序盤は面白かったけれど、後半に差し掛かるにつれどんどん教訓くさくなって行き途中で嫌気がさしてしまった。
私のように自己中心的で協調性のない人間にはあまり響かないと思う。
この集められた子達よりも世の中にはもっと害悪な子達いるだろうし、演劇以外にも方法あっただろと思ってしまった。
こてこての関西弁も、「なんか違う…」となってしまった。
序盤が面白く読めていたのでより残念。
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Posted by ブクログ
夏休みの初日、目が覚めたらそこは体育館で、周りには同年代の少年、少女たちがいた。
着ぐるみを着た謎の人物が、集められた8人で劇を演じてもらうと言う。
閉じ込められた中で、8人の中学生は劇を演じることができるのか…。
なぜここに集められたのか?なぜ劇をするのか?
やらなければそこから出られないという状況で、反抗していても無駄だとわかり、演じる彼らたちが徐々に気がついていくのは、自分たちが誰かを傷つけていたことを知ることだった。
事実に目を背けては、何も変わらない。
人の痛みに気づかないで、知ろうともしないで大人になることは許さないと言われているようでもあった。
劇を演じながら彼らはそれぞれ何 -
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ネタバレかがみの孤城を思いだすはじまりだと感じました。
なにか罪があるからそこに送られた。
自分を送った相手は誰なのか、罪とはなにか。
本当にここを抜け出せるのか、なぜ演技をするのか。読者も登場人物も考えることは同じだったはず。この台本もなぜこの内容なのか、この配役なのか。なぜ?がたくさん出てくる物語。
終盤に近づくにつれ、それぞれの罪が明かされていく。すると台本の意味がわかっていき
考えて行動する、ということを知るホノカたち。劇を終えた彼女たちは、成長し、相手のことも考えて行動できるように変わったのだなと思いました。
子供も大人も相手のことをもう一歩思いやる、ということが出来ないことがある。
老若男 -
Posted by ブクログ
登場人物達に共感できず、またびっしりと書かれた長編に読み切るまでに長時間掛かってしまった。
最初は10年単位、その後は20年単位で、各章がある程度劇的な内容なのに、それが次の章にあまり描かれていないのでストレスを感じてしまう。
世捨て人のように趣味に生きた祖父と、その反対に仕事と女に入れ込んだ父親。父親に反発しながら、家を捨てられない主人公の治道。祖父が家宝としていた「刀」に纏わる名家の物語。刀が愚連隊に渡って、取り返すために大学生の治道が友人の助けを受けて拳銃を撃つところまでは面白かったのだが。刀が前途ある青年の命を奪ったり、どんどん暗くなる。妾の子供が自分よりも先に生まれていて、大揉めにな -