荻堂顕のレビュー一覧

  • 飽くなき地景

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    序盤に主人公烏丸治道が、父が無法組長に一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」を渡したと知って、物騒な方法で奪い返そうとした物語を読み、このあとが読み切れるだろうかと不安になりました。

    その後治道も社会人となり、父親の会社に入社して時代に即した生き方をしていく様子が描かれると、今度はこの作品のテーマが見えなくなりました。

    あらすじにある「刀に隠された一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール」とは一人のマラソンランナーや、治道の異母兄と刀との関係でもあり、主人公との苦悩を描いているようでもあり、とふらふらしつつ読み終えました。

    私にとって著者の作品は初。出会いは大切です。今回は可もなく不可も

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    2025年01月01日
  • 飽くなき地景

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    家宝の刀と反目し合う元華族家内の軋轢、烏丸治道は刀と父親の建設会社での都市開発への反発。

    長い話を目一杯に書き綴ってはいるのだが、元華族様たち上流階級のいざこざが延々と続き読み続けていくのが辛かった。
    端的に言えば、努力は認めるが面白く無い小説だった。

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    2024年10月11日
  • 不夜島(ナイトランド)

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    戦後の与那国と台湾を舞台にしたサイバーパンク。
    設定が面白いので、街の描写をみてるだけで楽しい感じは良い。

    ただ個人的に主人公は結構掴みどころのない感じで、(設定で仕方ないのかも知れないけど)ラストまであまり好きになれなかった。
    脇役のほうがキャラとしては立っていたかも。

    あと結構会話がずっと続いて移動、また会話みたいな感じが多く、あまり躍動感がなくテンポが悪く感じてしまった。

    面白い部分も多いけど、もう少しドキドキワクワクが欲しかったような。

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    2024年09月08日
  • 不夜島(ナイトランド)

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    SFハードボイルド冒険活劇といった内容といえばいいだろうか。密貿易、サイボーグ、スパイ、裏切り、銃撃戦、などなど面白い要素がてんこ盛りだ。単純に楽しむだけならいいのだが、エンタメ要素を詰め込みすぎて、逆にベタな感じになっている。台湾や与那国島を舞台にする必然性も感じられなかった。読みやすいし、頭を使わずに楽しめるのは評価できる。

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    2024年05月13日
  • 不夜島(ナイトランド)

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    これも2024年の第77回日本推理作家協会賞候補作品。これは私には合わなかった。作者の話は前に「ループ・オブ・ザ・コード」も読んだが、とにかく読み辛くて疲れる。アイデアは非常に面白いんだけどなあ。ああ、しんど

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    2024年04月09日
  • 不夜島(ナイトランド)

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    ジャケ買いです。設定も面白そう!ということで。
    内容は、アニメを見ているかのような感じだった。第1章の与那国島での話はこれから何がおこるんだろうか?とワクワク。ところがそれ以降はちょっと尻すぼみな感じがした。謎の少女・紬や、麹大尉という愛国者、李志明の子ども達、特に玉城…これらの登場人物達の消化不良感が最後まで残ってしまった。
    トキコは好き。

    四色配というローカルゲームの話が20ページ分もあって(しかも2段組なため長い)ちょっとげんなりしてしまった。
    台湾編では基隆市を舞台にしているのだが特定の道路をただ羅列されてもなかなかイメージが湧いてこなかった。例)義二路と信四路の交差点~とか(道の名

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    2024年03月07日