荻堂顕のレビュー一覧

  • 飽くなき地景

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    力作だけど主人公の行動チグハグで共感、理解出来ない場面しばしば。同族企業のファミリーヒストリーに突然、談合の元締め植良会長等の実名が飛び出しモヤモヤ感も募る。都心の風景を「無数の思惑の結果として建てられた卒塔婆の群れ」「不揃いが出来上がったのではなく、不均一が街を形作っていた。それこそが東京の地景だった」東京の地形、地景など蘊蓄や新鮮な比喩は楽しめた。

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    2025年06月03日
  • 飽くなき地景

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    ネタバレ

    祖父から三代続く父子の確執、受け継がれる守り刀に纏わる怨念じみた物。物語自体は面白く、刀剣に関する蘊蓄には興味津々。だが主人公の自分勝手な正義感やこだわりが鼻についた。登場する女性たちがあり得ないほど不幸なのと、円谷選手を思い出させる高橋選手が気の毒だった。

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    2025年05月25日
  • 飽くなき地景

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    ネタバレ

    主人公は旧華族の烏丸家の嫡男である治道。大叔父が作り、一族の暮らしを支える建設会社を継ぐ気はない。祖父の遺した美術品を管理して後世に伝えたいと考えていた。烏丸建設をより大きくしたのは父の道隆だった。彼は治道よりも数日早く生まれた庶子の直生を跡取りとすべく建築の道へ進ませていた。経営者として冷徹だが当然の判断だった。
    祖父が亡くなった時、治道は父から遺書はない、と告げられた。その後しばらくして、祖父の形見であり家の守り神と教えられていた日本刀が無くなっていることに気づく。友人である重森の機転によりなんとか刀のありかを突き止めたが、そこは愚連隊の松島組の事務所だった。藤永という男は父から刀をもらっ

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    2025年04月21日
  • 擬傷の鳥はつかまらない(新潮文庫)

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    荻堂顕『擬傷の鳥はつかまらない』新潮文庫。

    驚愕のクライムミステリー。全く予想外の展開に兎に角驚いた。


    訳ありの依頼者へ名義を貸し、別人へと変える『噓の仕立て屋』を生業とするサチの元に大金を持った二人の少女が訪ねて来る。サチには『嘘の仕立て屋』の裏で依頼者を逃亡させる仕事も行なっていたのだ。その噂を聞いた二人の少女はサチに自分たちも逃亡させて欲しいと頼み込む。

    その数日後、少女の一人が転落死を遂げた。サチは残された少女を逃亡させるべく、事件の鍵を握る男を探し始める。次第に明らかとなる驚愕の真相と命を懸けた騙し合いの果てに、サチの抱える過去と全ての真相が明らかになる。

    本体価格900円

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    2025年03月24日
  • 飽くなき地景

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    観念的夢想的な主人公と、現実的即物的な父、兄との確執。

    祖父が遺した蒐集品、特に一家の守り刀という無銘の粟田口久国の保存に一生を捧げる主人公は、久国が写しだと知り、家庭を放棄し、理解者である愛人と別れ、兄の極めて現世的な不祥事を揉み消すために大学時代からの盟友との関係を代償にし、兄が精魂を傾けて建てた汐留の高層ビルに自らが追い求めた刀剣の神髄を感じてしまう。

    ノワールとの謳い文句だったので大学時代の愚連隊藤永との因縁がその後の人生を狂わすのかと思ったが、違った。

    全編に漂う厭世観や虚無感。三島由紀夫にも通じる無常観。

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    2025年03月10日
  • 不夜島(ナイトランド)

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    ネタバレ

    ハードボイルド・サイバーパンク…。
    男の子ってこういうのが好きなんでしょ…?好きです!

    体も思いも機械に置き換わってしまった男と、味方も理解者もいなかった少年。今と過去を結ぶものは何だったのか?
    それは「回憶(フイイー)」であり「魂(マブイ)」だった、というわけですね。綺麗な終わり方で割と満足。
    第3部までは洋書っぽさを感じてたというか、この話回収されないんだろうなーと思ったら第4部で全てが回収されて超興奮。いや、ホント全部が綺麗に収まったね。

    でも俺、主人公とトキコが2人で京都料理をやるイフストーリーも見たかったよ…。

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    2025年02月11日
  • 不夜島(ナイトランド)

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    与那国島が舞台。Dr.コトーの風景を思い出しながら楽しみました。長かったけど面白かった。電脳って便利そう。痛覚を切ると、自分がどこまで傷ついてるかわからず無茶ができる。ある意味怖い。痛みを感じることは無駄じゃないと思った。

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    2025年02月05日
  • 不夜島(ナイトランド)

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    サイバーパンクの要素全部盛りで、世界観を堪能できる。ただ寄り道が多くて若干目が滑る。あと二段組は読みにくい

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    2025年01月14日
  • 不夜島(ナイトランド)

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    2段組み400ページ超という長編、また沖縄や台湾言語が並ぶのでかなり読みにくい。その分、じっくりと楽しむことが出来た。サイバーパンク×正統派冒険小説といったところ。前作でも思ったことだが荻堂さんは端役の人間に対してもしっかりと物語を構築する。今作では密貿易を見逃している警察官の息子や主人公の右腕、玉城のおばあの過去の話など。これをするととんでもなくページ数がかさむのは仕方がないか。メイン軸は超王道なので猥雑ながら理解はしやすくエンタメ的にはめちゃくちゃに面白い。ラスト付近の戦闘シーンには痺れること間違いなし。ページ数にひるむことなかれ。

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    2024年09月07日
  • 不夜島(ナイトランド)

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    めちゃくちゃ面白い!戦後の与那国島と台湾を元にしたパラレルワールドを舞台にしたバトルアクションものサイバーパンクSF。機械化された身体(義躰)や脳を電脳化することが一般的となった世界は攻殻機動隊を思わせる。
    物語の構成がお見事で、主人公の目的、雇用主からの司令、主人公の正体の謎が少しずつ明らかになっていくのだが、話に無駄がなく読んでいてストレスがない。仲間でも友だちでもない4人の男たちが協力して闘うラストは胸熱!

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    2024年06月17日
  • 不夜島(ナイトランド)

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    先の世界大戦後とおぼしき時代、米国占領下の沖縄は与那国島に集う台湾からの密貿易人達の物語かと思いきや、さらりと“義体化”され“電脳化”されたとてつもなく人間的な「サイボーグ」たちが、南国の気候に負けない濃密な丁々発止を繰り広げる。これが現代のサイバーパンクというやつか!?とにもかくにも主人公の武(ウー)さんが、不器用な生き方しかできない男ですいません的な男らしさと情けなさを発揮して、北方謙三もかくやのハードボイルド主人公として魅力を放っている。正直、後半はなんでもあり感がいきすぎて、バカらしくなる寸前だったが、そこを乗り越えられたのは、武さんのキャラクター力のおかげだろう。読んでて楽しい作品で

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    2024年01月28日
  • いちばんうつくしい王冠

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    ネタバレ

    「みんなで演劇を完成させる」という罰を通して、相手の事を考えて自分を見つめ直す。子どもたちには読んでほしいな、と思う。ホノカのみんなを理解しようとする気持ちの変化と、その関係性に成長を感じる青春物語やった。いっそのこと、かがみの孤城みたいなミステリファンタジーっぽくしてくれれば私ももう少し入り込めたかなぁ。

    一旦離れて見つめ直すとわかる事や思う事もある。でも、やり直せるわけではない。それって、でも逆の立場でも言える事で、被害者にも非はあるし加害者にも理由がある。お互いの事を知らないと謝罪も反省も理屈も言い訳も理解できないし、やっぱり、元には戻れない。やってしまった事実は変わらない。座長とマッ

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    2026年06月18日
  • 最恐ホラー 嫌な記憶

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    そんな怖くない。二個目の最後に関しては頭悪いからちょっとよくわからない。ほんとにわからなすぎて誰か教えて欲しい

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    2026年06月22日
  • Jミステリー2025~FALL~

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    全体的に意外と単純だったり、予想通りの話が多く上質なミステリーかと聞かれると疑問。
    ただ面白い話もあり個人的には「コンカフェ探偵ロゼ」と「万藤の灯火」が良かった。あと単純だけど秋山善吉も好き。
    コンカフェ探偵ロゼは世界観がぶっ飛んでおりその時点で良かったが一見猟奇的な殺人のイメージを覆すのが良い。(ただ序盤の世界観とはほぼ関係ない事件が本筋なのは?だった。)

    万藤はキャラがいい。頭の中では九条先生がずっとイメージだった。

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    2026年06月13日
  • いちばんうつくしい王冠

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    なかなか面白い内容だったけど、どちらかというと自分はそれぞれ個人の反省する話が、余り共感出来ない部分があったかな。
    正しい答えなんてよく分からない、なんだか道徳のようでした。

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    2026年05月25日
  • 飽くなき地景

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    年代を超えた家族内の怨讐がさまざまに絡みあい心理描写がしんどい。祖父の結局守り刀の件はよく分からないまま。これはもう少しスッキリさせて欲しかった。

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    2026年05月22日
  • 最恐ホラー 嫌な記憶

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    貴志祐介目当てで購入。サクッと読めます。
    貴志さん本は全部読んでいるけど、まぁそうかなという感じでやや残念。萩堂顕さんのが衝撃だったので、読んでよかった。

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    2026年05月18日
  • いちばんうつくしい王冠

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    荻堂さんといえば、SFのイメージが強いので中学生を主人公にした話を書くなんてびっくり。

    夏休み初日、ホノカは目覚めると知らない体育館の中にいた。そこには、少年少女が全部で8人集められている。更に、妖精の着ぐるみを来た大人が1人いる──こんな物語の導入、もうデスゲームしかないじゃん!と思いきや、全然違うんです。
    なんと8人で協力して「演劇」を完成させるまで帰れないと言われるのです。
    連れてこられた理由も、演劇をやらなければいけない理由も教えてもらえず、フラストレーションを溜めていく8人…読者としてもまるで理由が分からない状態がしばらく続くのですが、中盤まで読むと正統派ジュブナイルというか、すご

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    2026年05月11日
  • 最恐ホラー 嫌な記憶

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    どちらの作品もしっかり「嫌な記憶」というタイトルに沿っていて、でもそれぞれの良さや色がありとても読み応えのある作品でした

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    2026年05月04日
  • いちばんうつくしい王冠

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    ネタバレ

    ストーリー自体は好みだっんだけど王子名+登場人物名が並べて表示されてるのが読みづらくて話しが段々と頭に入ってこなくなる
    最初に説明があるからそんなに詳しく書かなくてもよかったんじゃないのかな?
    読む前の自分に戻れないって紹介文に惹かれたからハードルが高くなってしまったからなのかそこまですごい結末ではなかった
    ただ私も許すとか許せないとかそういうのじゃなくただこの人とはもう関わらなくていいかなって人はいるからラストはそれなりに共感できた
    練習中にたまに朝の集合が遅れたりとか座長とマッチョの正体、マッチョの妹の結婚を破談にした人などの伏線は回収してほしかった

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    2026年04月19日