あらすじ
作家 貴志祐介氏、絶賛。
『ループ・オブ・ザ・コード」の著者が紡ぐ、未体験ゾーン突入の歴史ハードボイルド超大作。
「ほんの一瞬だけなら何でも手に入れられる、俺の唯一の特技だ」
一攫千金の夢が渦巻く欲望の“街”その男は、ただ魂(マブイ)を求めた――
第二次世界大戦終結後、米軍占領下の琉球。その最西端の与那国島では、一本の煙草から最新鋭の義肢まで、ありとあらゆるものが売買される密貿易が行なわれていた!
腕利きのサイボーグ密貿易人・武庭純は、ある日顔馴染みの警官からとんでもない話を耳にする。終戦とともに殺人鬼と化した元憲兵が島に上陸したというのだ。
元憲兵探しに乗り出した武だったが、時を同じくして、謎のアメリカ人女性から 「姿も形も知れない “含光” なる代物を手に入れろ」という奇妙な依頼が舞い込んでくる。
相棒の島人とともに奔走する武は、やがて、世界を巻き込む壮絶な陰謀に巻き込まれていく……。
琉球と台湾の史実をもとに描き出す、 サイバーパンク巨編!
感情タグBEST3
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第二次大戦後の琉球と台湾を舞台にしたSFアクション
ループオブザコードとかなり雰囲気が似てて、この物語の描き方いいっすね!最高です。
4作目はちょっと違う雰囲気を感じるけどどうなんかな。読むのが楽しみ。
2段組なのもスペシャル感あっていいですね、講談社ノベルスとかを思い出してなんとなく嬉しいし、なにより分厚くなくて読みやすい!
サイバーパンク小説といえば熱量が凄そうやなと思ったら案の定とんでもない物量で、欲しいもの全て詰め込まれてぎっしりです。
義体化、電脳化、首の後ろにプラグ挿入口がありと映画やゲームでお馴染みの設定。
最近だとサイバーパンク2077がもろにこんな感じで、チップを入れたら人格が消えて乗っ取られるって話やったから飲み込みやすい〜。
ブレードランナーの雰囲気にかなり近い描写なのもよかったなあ。テンション上がる〜!
ちょっと尻上がりな展開だけどご愛嬌ですよね。帯に超大作ってあるし、、、
ドラマのシーズン1と2が入ってる感じ、前半の密貿易編からの台湾編にいきクライマックスです。めっちゃ長い(笑)この長さがいいですね〜(≧▽≦)
はじまりの1行からもうかっこいい!
クライマックスでもこの1行から始まるとこがあって泣ける。
主人公の十八番が聞きたかったな。
Posted by ブクログ
何を云っているのだと思われるかも知れないが本作は«ハードボイルドSFアクションほんのりミステリー歴史スペクタクル»である。いや、本当に何を云っているのだろう。事実てんこ盛り作品なのだから、これで間違いは有るまい。どんなキャラクターに対しても人物描写が丁寧で世界観が広くて深い。それ故SFに馴染みの薄い私ですらのめり込んでしまう。世界観も良ければ、文句無しのラストがたまらなく素晴らしい。ネックはあまりお手軽な長さではないくらいかな。日本推理作家協会賞受賞作。
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読み応えあった。米軍占領下の与那国島が舞台ということでハードボイルド系かと思ったら、サイボーグ…。推理作家協会賞も受賞なら、その要素も出てくるかと最後までワクワク。途中、月村さんも降臨…。「自由を守るためには兵士が必要」今の世界情勢眺めていると、複雑な思い。
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時代設定からすればサイボーグ化した人間の存在は明らかに間違っているがあの時代にもしいたら又外国もその製造に手を付け様としていたら---こんな日がいつか来るかも。中国語や沖縄独特の言葉を小生少々知っている分面白く読んだ。
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なんて愚かなんだろうか。いくらでも上手く立ち回ることはできたし、武にとってもっと幸せな結末を迎えることだって叶ったはず。それでも、それが武の生き方だし、台湾人や琉球人が持つマブイの在り方なんだろう。怪しい貿易業で急速に発展を遂げた島を舞台に、一介のブローカーが達成困難なミッションに挑む。ネオンで照らされたシティ、印象的な酒や煙草、どれも魅力的。そしてなによりも人物とセリフがたまらない。「食人飯、犯人問」「指は内にぞ折れる」間違いない。これからも何度も読み返すことになるだろう。新年初っ端から嬉しい誤算だ。
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ハードボイルド・サイバーパンク…。
男の子ってこういうのが好きなんでしょ…?好きです!
体も思いも機械に置き換わってしまった男と、味方も理解者もいなかった少年。今と過去を結ぶものは何だったのか?
それは「回憶(フイイー)」であり「魂(マブイ)」だった、というわけですね。綺麗な終わり方で割と満足。
第3部までは洋書っぽさを感じてたというか、この話回収されないんだろうなーと思ったら第4部で全てが回収されて超興奮。いや、ホント全部が綺麗に収まったね。
でも俺、主人公とトキコが2人で京都料理をやるイフストーリーも見たかったよ…。
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与那国島が舞台。Dr.コトーの風景を思い出しながら楽しみました。長かったけど面白かった。電脳って便利そう。痛覚を切ると、自分がどこまで傷ついてるかわからず無茶ができる。ある意味怖い。痛みを感じることは無駄じゃないと思った。
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2段組み400ページ超という長編、また沖縄や台湾言語が並ぶのでかなり読みにくい。その分、じっくりと楽しむことが出来た。サイバーパンク×正統派冒険小説といったところ。前作でも思ったことだが荻堂さんは端役の人間に対してもしっかりと物語を構築する。今作では密貿易を見逃している警察官の息子や主人公の右腕、玉城のおばあの過去の話など。これをするととんでもなくページ数がかさむのは仕方がないか。メイン軸は超王道なので猥雑ながら理解はしやすくエンタメ的にはめちゃくちゃに面白い。ラスト付近の戦闘シーンには痺れること間違いなし。ページ数にひるむことなかれ。
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めちゃくちゃ面白い!戦後の与那国島と台湾を元にしたパラレルワールドを舞台にしたバトルアクションものサイバーパンクSF。機械化された身体(義躰)や脳を電脳化することが一般的となった世界は攻殻機動隊を思わせる。
物語の構成がお見事で、主人公の目的、雇用主からの司令、主人公の正体の謎が少しずつ明らかになっていくのだが、話に無駄がなく読んでいてストレスがない。仲間でも友だちでもない4人の男たちが協力して闘うラストは胸熱!
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先の世界大戦後とおぼしき時代、米国占領下の沖縄は与那国島に集う台湾からの密貿易人達の物語かと思いきや、さらりと“義体化”され“電脳化”されたとてつもなく人間的な「サイボーグ」たちが、南国の気候に負けない濃密な丁々発止を繰り広げる。これが現代のサイバーパンクというやつか!?とにもかくにも主人公の武(ウー)さんが、不器用な生き方しかできない男ですいません的な男らしさと情けなさを発揮して、北方謙三もかくやのハードボイルド主人公として魅力を放っている。正直、後半はなんでもあり感がいきすぎて、バカらしくなる寸前だったが、そこを乗り越えられたのは、武さんのキャラクター力のおかげだろう。読んでて楽しい作品でした。ありがとう。
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どこかでおすすめされたので読んでみた。ミステリものかと期待してたらSFハードボイルド、しかも電脳世界と予想していたものとまったく違ってびっくりした。世界大戦後のIFの与那国島と台湾を舞台に、仲介人である主人公はたくさんの出会いと別れを経験していく。たったひとりの存在のためだけに、すべてを投げ売っていく。内容はかなり面白かったけれど、専門用語が多すぎる上に、知らないゲームの駆け引きも読まねばならないため、結構しんどい。二段組みなのも疲労を倍増させてくる。面白かったけどもう少しスリムな内容にしてくれたら良かったなあ。
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戦後の与那国と台湾を舞台にしたサイバーパンク。
設定が面白いので、街の描写をみてるだけで楽しい感じは良い。
ただ個人的に主人公は結構掴みどころのない感じで、(設定で仕方ないのかも知れないけど)ラストまであまり好きになれなかった。
脇役のほうがキャラとしては立っていたかも。
あと結構会話がずっと続いて移動、また会話みたいな感じが多く、あまり躍動感がなくテンポが悪く感じてしまった。
面白い部分も多いけど、もう少しドキドキワクワクが欲しかったような。
Posted by ブクログ
SFハードボイルド冒険活劇といった内容といえばいいだろうか。密貿易、サイボーグ、スパイ、裏切り、銃撃戦、などなど面白い要素がてんこ盛りだ。単純に楽しむだけならいいのだが、エンタメ要素を詰め込みすぎて、逆にベタな感じになっている。台湾や与那国島を舞台にする必然性も感じられなかった。読みやすいし、頭を使わずに楽しめるのは評価できる。
Posted by ブクログ
これも2024年の第77回日本推理作家協会賞候補作品。これは私には合わなかった。作者の話は前に「ループ・オブ・ザ・コード」も読んだが、とにかく読み辛くて疲れる。アイデアは非常に面白いんだけどなあ。ああ、しんど
Posted by ブクログ
ジャケ買いです。設定も面白そう!ということで。
内容は、アニメを見ているかのような感じだった。第1章の与那国島での話はこれから何がおこるんだろうか?とワクワク。ところがそれ以降はちょっと尻すぼみな感じがした。謎の少女・紬や、麹大尉という愛国者、李志明の子ども達、特に玉城…これらの登場人物達の消化不良感が最後まで残ってしまった。
トキコは好き。
四色配というローカルゲームの話が20ページ分もあって(しかも2段組なため長い)ちょっとげんなりしてしまった。
台湾編では基隆市を舞台にしているのだが特定の道路をただ羅列されてもなかなかイメージが湧いてこなかった。例)義二路と信四路の交差点~とか(道の名前は実在していてグーグルマップで見ながらイメージを補完した)