荻堂顕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
取っ掛りにくいかなと思ったけど、
ストーリーだけでなく、登場人物の会話、提起される問題、すごく沢山の要素が盛り込まれ、一見ばらばらのことが思考としてひとつに結ばれていく、作品自体の厚みが凄くて、良い本を読んだなと思えた。
アルフォンソの思考がベースだが、かたくなな個人の主観ではなく、色んな人の思想や人生への興味、それを経て自分の思考を常に広げていく姿勢は、読んでいる私の思考のステップにもなった。
国家や文化、大きな切り口からアイデンティティや家庭、個人的な問題、生を受けること生み出すことから目の前の人と関わること、マクロとミクロの入り交じる面白い描き方。
すごく好きな作品になったし、また読み返 -
Posted by ブクログ
ネタバレいままでのハードな世界観から一転したような青春物語。
これまでのものとはテンションがぜんぜん違う!(笑)
これはほとんどの人が読んでも楽しめると思う。
はじめはどうして集められ、閉じ込められたのかも分からなくて、そこから徐々にお互いのことを知り、演劇をすることの理由が分かっていく過程が面白い。
自分がしていたことに気づき、しかもそれに向き合うなんて誰もが出来ることではないはず。
劇の結末はどうするかを自分たちで考えて、こうするしかないって答えを劇中劇で指し示すなんてまじスマート!カッコイイ。シンシンって映画の演劇練習とかに近い感じなのもよかったですね。
今作に出てくる子供たちの家族は決定的 -
Posted by ブクログ
やっと追いついた!
4冊読むのに何年もかかってしまった。
最初はループオブザコードを読むために走り始めたのに、2作も新作が出て嬉しい悲鳴です。
今年発売のはすぐに読める!準備万端!
荻堂顕さんの文章、キャラクター、セリフはほんとにカッコイイ。退屈なところが1行もなかった。
序盤に出てくる藤永って男がめちゃくちゃ良くて、彼が言う言葉は全部メモっとくぐらいいいですね。
今回は二段ではなくなった分、1ページ毎にみっしり文章が詰まってて、安心の濃厚さ。
ストーリーはSF、アクション、サスペンスが盛りもりやった前3作とは毛色が違って、終戦前から2000年代まで1人の男が生きた道筋を辿る話。
ル -
Posted by ブクログ
ネタバレ第二次大戦後の琉球と台湾を舞台にしたSFアクション
ループオブザコードとかなり雰囲気が似てて、この物語の描き方いいっすね!最高です。
4作目はちょっと違う雰囲気を感じるけどどうなんかな。読むのが楽しみ。
2段組なのもスペシャル感あっていいですね、講談社ノベルスとかを思い出してなんとなく嬉しいし、なにより分厚くなくて読みやすい!
サイバーパンク小説といえば熱量が凄そうやなと思ったら案の定とんでもない物量で、欲しいもの全て詰め込まれてぎっしりです。
義体化、電脳化、首の後ろにプラグ挿入口がありと映画やゲームでお馴染みの設定。
最近だとサイバーパンク2077がもろにこんな感じで、チップを入れたら人 -
匿名
荻堂顕――その筆致は、東京という都市の多層的な地層を、刀剣の地景のように一筋一筋切り出す。
都市の「継ぎ目」や歴史の断面を、鋭い審美眼で描き出す新進気鋭の作家だ。
世田谷成城で育ち、早稲田大学で学びながら、バーテンダーや格闘技インストラクターなど異色の職歴を重ねてきた。
まるで都市の迷宮に点在する路地裏のような経歴は、彼の物語世界にも独特の奥行きを与えている。
この代表作『飽くなき地景』では、旧華族の血脈や名刀の来歴、東京の変貌が複数の時代のレイヤーとして交錯。
刀剣の「不均一」を美とする感性を、都市や人間の歴史の「継ぎ目」へと拡張し、そこに真の美を見出す慧眼が光る。
また、『ルー -
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Posted by ブクログ
荻堂顕さん著「飽くなき地景」
著者の作品は初読み、日本推理作家協会賞受賞第一作とのこと。
物語は1944年~1979年、戦後の昭和の中期から後期にあった旧華族の物語。
高度成長期の日本が舞台、設定や背景がどことなく旧西武鉄道グループの堤家に似ているなと感じていたが、調べてみればやはり著者の中でモチーフにしていたらしい。
時代背景が全面に出ている作品で、最初の東京オリンピックや高度成長していく東京の町並みと国民の歩みが物語のバックボーンとして読み応えがある作品だった。
ただこの物語の背骨になるであろう刀剣の
件りはなんだか自分には切れ味が感じられずにいた。
何かを比喩しているのであろうか? -
Posted by ブクログ
ネタバレ夏休みの初日に集められた少年少女7人。目覚めたら見知らぬ体育館。不気味な着ぐるみは言う。みんなで劇を完成させてもらう。それ以外にここから出る術はないと。
よくあるデスゲーム系かと思って読み進めれば違った。面白かったです。
ここまでしないとダメなのかと。ここまでしないと自分がした事を客観的に見れないのかと。悲しい現実。反省しなさいと言うのは簡単だけどやられた方はそうじゃないと思うんだろうな。でも立場は固定じゃないし気づかないうちに逆転してることもある。誰かの被害者はもしかしたら誰かの加害者かもしれない。そう考えるといたたまれないし苦しい。
該当する人たち全員にこんなことはできない。