キムチョヨプのレビュー一覧

  • 本と偶然

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    エッセイを購入したのは人生初かも知れない。
    エッセイとはもっと堅苦しいものだと思っていたので読みやすくて驚きました。

    チョヨプさんのSF世界観が好きでどんな人かな?とずっと気になっていたからカビに興味を持つとかユーモアのある人柄で、それが文章に滲み出ていて嬉しかったです。

    チョヨプさんが読んできたたくさんの本が紹介されているので読んでいないものを探して読んでみようと思います。

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    2025年10月23日
  • 派遣者たち

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    〜あらすじ〜
    正体不明の菌類『氾濫体』に地上は汚染され、地下都市に追いやられ、『氾濫体』による『錯乱症』怯えながら暮らす人類。
    地上奪還のため氾濫体の調査・研究を行うため、地上へ出ることを唯一許されている『派遣者』になることを夢見る地下都市ラブバワに住む少女テリンは、師匠である派遣者のイゼフに憧れながら、派遣者の資格試験に挑み続ける。
    美しい地上を夢見るテリンを中心に展開するSF。

    〜感想〜
    あらすじから住処を奪われた人類と氾濫体との戦いを巡るディストピアかと思い読み始めると、冒頭から三分の一くらいまでは地下都市ラブバワでのテリンの日々を淡々と描いていたのに、中盤から突然、個について、意識や

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    2025年10月15日
  • この世界からは出ていくけれど

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    前の短編集が面白かったので、今作も購入。しばらく積んだのちようやく読み終えた。

    どの作品でも、作中の人物は自分が属していた環境を離れる経験をする。
    その時旅立つ彼らが振り返った、今まで属していた世界、また旅立つ彼らを見守る人、そんなものを描いているようだ。
    彼らは自分と周囲の社会にどうしようもないミスマッチを抱える。
    ある人は幻肢を持っているが、それは精神の病気だから治療すべきだと言われ、自分の気持ちを否定され続ける。
    ある人は数百年のコールドスリープからすっかり変わってしまった世界に目覚めさせられ、言葉も通じず、何年経っても馴染むことができない。
    彼らはたった一人で多数の人が作る良識や常識

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    2025年10月08日
  • 地球の果ての温室で

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    作者のSF第2作らしい。デビュー作はSF短篇集だったけど本作は長編。
    面白いねぇ。
    もちろんSFとしての設定は確かなものなんだろうけど、読んでいてSFらしさを感じない。サイボーグや未知の物質に覆われたディストピア世界なのに。それだけ物語として素晴らしい。
    アフターコロナの世界を予見するような人々。人間の業は、特に欲望は未来永劫変わらないのでしょうね。破滅すると分かっていても欲望を制御できない。それでも生命はいつどんな時も生き残る道を探すのだ。

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    2025年09月24日
  • 派遣者たち

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    同著者2冊目。
    完全にファンになりました。
    SFの世界観でありながら純文学のような、あるいは思考実験のような側面をもつ作品なので、これまで全くSFに触れてこなかった私にも刺さります。

    キム・チョヨプさん、これから積極的にオススメしていきたいです。

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    2025年09月22日
  • この世界からは出ていくけれど

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    1作読み終えたら「次の作品を読もう」ではなく、余韻に浸りたくなる短編集だった。
    社会が複雑すぎて、相手の気持ちを理解するのが難しくなっている。何かのきっかけで心が通うように、ちょっとしたことですれ違ってしまう。
    相手を大切に想っているのに、だからこそもどかしくて切なくて、いつまでも心に引っかかって残る作品ばかりだった。

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    2025年09月25日
  • この世界からは出ていくけれど

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    やっぱりキムチョヨプさんの創り上げるSFの世界観が個人的にすごく好きだなと感じました。
    前作の光の速さよりもSF感が強くなっていて、のめり込んで読んでしまうほどでした。

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    2025年09月18日
  • 惑星語書店

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    キム・チョヨプさんの作品は、こうも心のうまく説明できないような切ない感情を掬い取ってくれるのだろうか。
    ますます好きになりました。

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    2025年09月17日
  • 派遣者たち

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    互いの不完全さを知り、違いを認め、生き方を尊重することの大切さ、そして自分にとっての幸せのあり方について考えさせられた一冊。「大事なのはね、自分が自分だけで成り立ってるって幻想を捨てること。そしたら、可能性は無限だよ」という言葉に連れた。

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    2025年06月14日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    購入済み

    自分と他者の絶対に分かり合えない違いと、それでも分かりたいともがく人間の切なさと渇望がSFという形をとって見事に描かれていて圧巻でした。

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    2025年03月26日
  • 派遣者たち

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    今時点で今年一だなと思う「わたしたちが光の速さで進めないなら」の著者の二つ目の長編。これもサイコウだった。

    今回は人と人じゃないものの共生がテーマ。

    氾濫体ってなに!?振動はなんなの!?テリンとイゼフ、ソノの関係は!?
    世界の状況はすぐわかるのだけど、主人公のテリンを取り巻く状況がなかなか理解できず、読みがノってくるまでに少し時間がかかった。

    ソールが覚醒したところあたりから、段々とページを捲る手が止まらなくなる。
    テリンの生い立ちの謎。初ミッションで出会った沼人の正体。地下にもいる仲間たち。そして何よりイゼフの計画に自問自答する。

    果たして自分だったら、イゼフのように考えるのではない

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    2025年03月15日
  • 派遣者たち

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    キム・チョヨプさんの長編です。
    この作品の舞台は、宇宙から飛来した外来種である「氾濫体」に覆われた地球。人類は氾濫体に触れると錯乱症を発現するため、これを恐れて地下へ潜って生活をしています。いつか地球を自分たちの手に奪還するため、地上の探査をしており、その危険な任務を担うのが派遣者と呼ばれる選び抜かれた人たちです。物語は、派遣者になることを夢見る主人公のテリンを中心に描かれています。
    この設定に惹かれて手に取りましたが、めちゃくちゃ面白くて一気読みでした。
    キム・チョヨプさんの作品は、一貫して他者理解と共生がテーマにあります。今作も、人間と氾濫体がいかにして共存していくか、テリンが葛藤を抱えな

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    2025年01月11日
  • 派遣者たち

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    今年のK-BOOKフェスティバルで行われたファンミーティングでは、この小説の結末が賛否両論を呼び起こすかもしれない、と編集者らには言われていた。なぜだろうか。読んでみれば、キム・チョヨプは"平常運転"しかしていない。他者との共存をテーマにしている点で、キム・チョヨプが追究しているテーマの範疇にあると言える。彼女の作品はSFミステリーというよりはSF倫理学だ。SFの想像力をもって、宇宙から飛来し、人類の歴史を超えた他者を作り出す。それとの共存さえ模索すべきであることを示唆するので、極めて倫理的なのである。

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    2024年12月27日
  • 地球の果ての温室で

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    面白かった!続きが気になって一気に読んでしまった。
    「この世界からは出ていくけれど」ではSF短編集といっても強いメッセージングの方がメインなのかな?と思っていたが、SFとしての設定やストーリーも好きだったので、今回の長編もSFとしてすごく面白く読めた。

    他の国の訳書と違って、韓国語は日本語と文法が似ているからかすごく読みやすい。

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    2024年10月27日
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

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    衝撃を受けました。
    どれだけ自分視点で物事を見ているのか気付かされました。
    そして、出逢えて本当に良かったと思わせてくれる一冊でした。

    障害は欠如なのか?はたまたアイデンティティなのか?

    「欠如」という言葉に抵抗をおぼえる人は多いと思うが、障がいを矯正や治療で治すという考え方自体、「欠如」だと捉えている事に他ならないのではないか。

    非障がい者は障害を根絶する事又は目立たなくする事に重きを置くが、当事者は本当にそれを必要としているのか。

    現在の技術で障害者の不自由を一切取り除く事は不可能である。それを理解した上で、多方向からのアプローチが必要なのだと思う。

    本書で取り上げられた事例の多

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    2024年10月24日
  • 地球の果ての温室で

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    ネタバレ

    めちゃくちゃ面白い小説だった……!!!
    翻訳小説は独特の文体があると思うのだけど、韓国語は文法が似ているからかこの作品ではその感じもおぼえず、本当に読みやすい文体でするする読めた。

    するする読み進めたのはもちろん内容がめちゃくちゃよかったのもあって、SFって謎が解けたり時空を超えて何かが繋がったときに自分の脳内で小爆発が起きて面白さが加速する瞬間が好きなんだけど、そういう瞬間を1回だけでなく味わえた作品だった。

    植物がキーとなるディストピアの舞台も魅力的だったけど、個人的に魅力的だったのはキャラクターの描き方で、アヨンの周りの人間関係もよかったし、後半核心に迫って描かれたジスとレイチェルが

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    2024年06月10日
  • 地球の果ての温室で

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    SF特有のマッチョな感じがなく、その時代、その環境にサラリと飛び込めるような文章や登場人物の設定が好き。SFらしくなく、しかしSFじゃないと書き得ない物語。描かれているものは普遍の苦さや焦がれる想い。

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    2024年05月27日
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

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    障害当事者の2人が語る話はとても読み応えのあるもので、今まで気付いていなかった様々なことに気付かせてくれた。「完全」って何だろう、「欠如」って何だろう、どの目線で考えればいいんだろう。まあ、深いとても深い作品だった。

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    2023年08月14日
  • 地球の果ての温室で

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    ダストフォールという地球規模での災害が発生した後の世界。ドームに逃げ込むことができた人と、耐性を持っていた人が生き残って、世界を再建した。ダストの時期に、地球を覆っていた植物、モスバナが、今頃になって再発生したことから始まった調査だが、主人公アヨンの思い出につながる点があり詳しく調べていく中で、ダスト時代の人々の行動が明らかになっていく。
    序文で作者本人が書いているのだが、この本の執筆時期がCOVID-19が最も深刻だった時期に重なっていたとのこと。小説の中のダストフォールが、現実のパンデミックと重なる部分もある。
    とても面白かった。おすすめです。

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    2023年06月14日
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

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    障害に対する社会的スティグマのせいで、わたしたちは「充分に障害者になる」ことをためらった。

    健常者が、作り出した「こうだろう」という枠にハマりたくないという抗い。ありのままの自分として「障害者になる」ことをしたいのに、できない。

    わたしたち健常者は、知らずに障害者の「ありのままで、在りたい」という真っ当な望みを阻害しているのか。

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    2023年02月18日