キムチョヨプのレビュー一覧

  • 地球の果ての温室で

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    SFストーリーで、人の温かさを感じられる一作
    読みやすく、理解しやすいが
    専門的な話もあり、未来のものも出てきておもしろい

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    2025年01月25日
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

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    それぞれ車椅子、補聴器を使っている著者2人が、障害とテクノロジーについて書いている。
    「サイボーグ」が憧れ的に持つ機械と生体の融合に対して現実の器具と体の間に起こるコンフリクトや、健常と同じやり方で障害を克服すべきという社会的圧力への批判など。
    治療と増強の話おもしろかった。
    事故に遭ったあと夢の中の自分が車椅子に乗るようになった人の話を思い出す。
    書き口が冷静で誠実で素直で、自分の価値観を転換されながらも読んでいて心地よかった。

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    2025年01月12日
  • 地球の果ての温室で

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    SFのいいところを凝縮した、素晴らしい作品でした。著者のキム・チョヨプさんは、作家ともう一つ物理学者という側面も持っているので、作品の
    中にも化学用語とかがよく文章に投影されています。未来の世界を舞台に、ダストという毒物が蔓延された世界で、人々は外に出られない状況で、ドームシティーを創り出し密閉された世界で生きている。そんな蔓延された外の世界に、憧れを抱き、生きれる場所を探す姉妹がいた。
    森の奥にダストに対応できる環境があると、植物の持つ再生と破壊が鮮やかな目線で描かれています。

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    2024年12月21日
  • 地球の果ての温室で

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    ネタバレ

    これは、著者あとがきのことばで言うと、「とうてい愛せそうにない世界を前にしながらも、最後にはそれを建てなおそうと決心する人々」の存在を発掘していく物語だ。世界の中心を占める利己主義から逃れて生きることは困難だ。しかし、その外で生きようとする共同体も存在する。共同体では、連帯、利他主義が人々の間で大きく働いているものの、意外なことに、その根底では、片方によって調整された"女"同士の愛憎が存在し、また外からは敵が迫る。共同体は内外から必然的に崩壊していくが、「場所を移す」ことで世界は救われる。って感じかな。
    全体としておもしろいけれど、第三章で論証が長いところは退屈だった。

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    2024年11月22日
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

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    障害当事者のアイデンティティとテクノロジーについて。自分にない視点で面白かった。特に技術楽観主義(いつか科学技術が障害を完全に根絶する)は現場の課題に向き合っていないうえ、実現する見込みもないという批判はもっともだと思った。

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    2024年07月21日
  • 地球の果ての温室で

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    この地球は植物のもの……人間その他の動物は植物に依存して生きている。

    SFしかもディストピア小説で、人類自らの過ちから地球上の生物滅亡の危機という設定にも関わらず、健気でひたむきな主人公たちのようすが、素直に心に響く。

    過去と現在を交互に描いているが、混乱もなくすんなり頭に入っていき、没頭してしまった。

    ただ……
    ほぼ、女性しか登場しない。なぜ?意図的?
    もう一つ、
    舞台はほぼ、韓国、マレーシア、エチオピア。
    これもなにか……。

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    2024年03月14日
  • 地球の果ての温室で

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    23/10/07 静かに朽ちてゆく、去ってゆくものと、それを抱えて生きていくことを、熱量最低限で書いてくれる作家。好み。

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    2023年10月07日
  • 地球の果ての温室で

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    とつぜん繁殖した雑草の秘密をめぐってほどかれてゆく世界の歴史と、そこに生きた女性たちの物語。
    どこか懐かしくて柔らかい、ロマンチックなSF物語。この世界はどうしようもなくても、もう立て直せないと思っても、それでも守る価値のあるものは存在する。世界がどんな形に変わろうともそれでも愛はそこにあるのだと、穏やかな文体が静かな力で描き出す。
    出てくるモチーフひとつひとつがとても魅力的で知的好奇心をくすぐられるのと同時に、儚くも美しい光景が頭の中に広がっていく。
    そして登場人物も。かつての機械整備士と植物学者がたどり着いた夢の果ては決して哀しいものではなかったのだと信じたい。

    前作が好きだったので今作

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    2023年05月17日
  • 地球の果ての温室で

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    巷に繁茂し出した雑草の謎を追ううちに、ひとりの植物学者はかつて滅びかけた世界の真実と、その時代を潜り抜けた女性たちの半生を知っていく。

    途方もない災厄の中で醜く争う人類たちと、その中でも親愛を失わず、未来への希望も捨てきれずに生きる人々をやわらかく繊細に描き出し、やがて一人の科学者と整備士の深い絆を思い知ることになる。複雑な事情の絡んだ彼女たちのあいだにあった真実が明かされる終盤は、抒情的で切なく、とても素敵でした。

    そして世界の危機に瀕した人々が、生きることに汲々としてわだかまりもあった彼らが、実は共通の行動を起こして未来を作っていた。そんな、どこか理想的だけれど、こんな善性を信じてみた

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    2023年05月08日
  • 地球の果ての温室で

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    やはり独特の情緒とやわらかさのあるSFを書かれる、好きな作家さんだなぁと感じる。今回は植物を通したシスターフッド年代記になっているのだが、とくにレイチェルとジスの言葉で定義できないような関係の描き方が、せつなくロマンティックで心に残った。

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    2023年04月05日
  • 地球の果ての温室で

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    デビュー作でもある前作の短編集から一気に大ファンになった作家さん。
    待ちに待った新刊でウキウキしてあらすじを見るとどうやら今回は長編とのこと。
    それもあってか前作よりも展開はゆったりとした流れ。
    それでも中盤から終盤にかけて過去と現在が交差し運命が紐解かれていく様は圧巻だった。
    終末という救いようのない世界を描きながら、まるで陽だまりの中に包まれるような安堵感を覚えるのは、やはり作者の優しい眼差し故なのかな。

    前作から共通する、好奇心が揺さぶられるSF設定の楽しさと「あなたを知りたい」という人間的な願いの尊さが、引き続き素晴らしかった。
    早くも次作が待ち遠しい。

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    2023年04月03日
  • 地球の果ての温室で

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    短編集「わたしたちが光の速さで進めないなら」が印象的だった、韓国の新鋭SF作家さんの長編作。品のある文体というか、静かで丁寧な文章は読んでてとても心地よい。途中それだけに短編集では感じなかった会話や描写が冗長に感じる場面もなくはなかったが、構成がしっかりしているので着実に読み進めることができた。ちょっとあの日本で有名なアニメの設定を連想させなくはないが、そこは気にせず読むのがよいでしょう。

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    2023年03月21日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    ネタバレ

    本格的なSF物を見るのは初めてだったので、正しい楽しめ方を出来たのか分からないが、それぞれにしんみりとするものがあって感傷に浸っていた。

    この作品は、
    ・巡礼者たちはなぜ帰らない
    ・スペクトラム
    ・共生仮説
    ・わたしたちが光の速さで進めないのなら
    ・感情の物性
    ・館内紛失
    ・わたしのスペースヒーローについて
    という7つの短編集だ。

    全体を通して、「愛」をテーマにしているように感じた、暖かいハートフルSFのように感じる。
    地球で見つけた愛、巡礼者の帰らない理由。
    未確認生物との交流、言葉が通じなくても確かに芽生えた愛。
    赤ちゃんの健全な成長を結果的に支えている共生者。
    百年以上、コールドスリ

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    2026年09月14日
  • この世界からは出ていくけれど

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    「切ない」がベースのSF。作者の言う”感覚バブル”の閉じた世界を生きる私たちが、互いに触れ合おう、想いを伝えようする時に、生まれる感情や裏腹な行動を描いた作品。均一性が求められる息苦しい世界(社会)で、外部の存在と関わることで、異質な存在として生きていい、生きていくしかない姿に共感を覚えた。

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    2026年09月09日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を読んでSF熱が高まっているので、気になっていたこちらを読んでみました。SF短編集、設定がどれも面白いし、繊細な感情描写が好み。宇宙や星、ロマンを感じる壮大なものと、人間の心の対比が美しい作品でした。
    著者さん同い年!可愛くて知的で素敵な方だなと思いました。

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    2026年08月05日
  • 惑星語書店

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    自動翻訳機の普及により多くの銀河の異なる言語の障壁が消失し、他言語の習得が必要なくなった宇宙。辺境宇宙の言語で書かれた(自動翻訳が排除される仕掛けになっている)「読むことのできない」本だけを売る書店を描いた表題作ほか13作をおさめた短編集。
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    「わたしたちが光の速さで進めないなら」がとても良かったキムチョヨプさんの短編集です。掌編が多くて少しピリッとした、星新一を思わせるお話もあったのですが、表題作がやはり印象的でした。自動翻訳やAIが普及して「自分でものを考えない、学習しない」ことがスタンダードになっているのはすでに始まっていることかもしれない。

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    2026年07月23日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    初SF作品です。小難しさもなく気軽に楽しめる作品です。中盤の作品群はセンスオブワンダーに満ちていて、想像しながら読みすすめることができました。
    宇宙は好きなのでもっとSFでもいいかなって!

    あとがきもなるほどーと思えて面白かったです。

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    2026年06月15日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    スペクタクルでも、深刻に考えさせるでもなく、ただ穏やかな声が聞こえてくるような、そんな静かなSFでした

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    2026年06月12日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    SF短編集。
    重厚な内容というわけで無く、どの短編も人に寄り添うような人情味のある物語でした。
    SFらしさを期待すると肩透かしを食らいますが、これはこれで好き。
    韓国語からの翻訳ですが、文章にクセがなく待ち時間などでサラサラ読めます。

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    2026年06月09日
  • この世界からは出ていくけれど

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    ネタバレ

    読書ノート

    作品:『キャビン方程式』



    P116

    「ローラ。あなたがいなくなったら、私はとても悲しいと思う。あなたを愛することは、私にとって幸せなことだから。でも、だからといって、自分らしくなることを諦めるわけにはいかないの。自分らしくあることは、人生をかけた冒険だから。」

    感じたこと

    この言葉が心に残ったのは、誰かを愛することと、自分自身でいることは両立できると感じたから。

    大切な人がいると、相手のために自分を変えたり、我慢したりすることもある。でも本当の意味で相手を大切にするには、自分自身の人生も大切にする必要があるのかもしれない。

    「自分らしくあることは、人生をかけた冒

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    2026年06月28日