キムチョヨプのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
衝撃を受けました。
どれだけ自分視点で物事を見ているのか気付かされました。
そして、出逢えて本当に良かったと思わせてくれる一冊でした。
障害は欠如なのか?はたまたアイデンティティなのか?
「欠如」という言葉に抵抗をおぼえる人は多いと思うが、障がいを矯正や治療で治すという考え方自体、「欠如」だと捉えている事に他ならないのではないか。
非障がい者は障害を根絶する事又は目立たなくする事に重きを置くが、当事者は本当にそれを必要としているのか。
現在の技術で障害者の不自由を一切取り除く事は不可能である。それを理解した上で、多方向からのアプローチが必要なのだと思う。
本書で取り上げられた事例の多 -
Posted by ブクログ
ネタバレめちゃくちゃ面白い小説だった……!!!
翻訳小説は独特の文体があると思うのだけど、韓国語は文法が似ているからかこの作品ではその感じもおぼえず、本当に読みやすい文体でするする読めた。
するする読み進めたのはもちろん内容がめちゃくちゃよかったのもあって、SFって謎が解けたり時空を超えて何かが繋がったときに自分の脳内で小爆発が起きて面白さが加速する瞬間が好きなんだけど、そういう瞬間を1回だけでなく味わえた作品だった。
植物がキーとなるディストピアの舞台も魅力的だったけど、個人的に魅力的だったのはキャラクターの描き方で、アヨンの周りの人間関係もよかったし、後半核心に迫って描かれたジスとレイチェルが -
Posted by ブクログ
ダストフォールという地球規模での災害が発生した後の世界。ドームに逃げ込むことができた人と、耐性を持っていた人が生き残って、世界を再建した。ダストの時期に、地球を覆っていた植物、モスバナが、今頃になって再発生したことから始まった調査だが、主人公アヨンの思い出につながる点があり詳しく調べていく中で、ダスト時代の人々の行動が明らかになっていく。
序文で作者本人が書いているのだが、この本の執筆時期がCOVID-19が最も深刻だった時期に重なっていたとのこと。小説の中のダストフォールが、現実のパンデミックと重なる部分もある。
とても面白かった。おすすめです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ7作品のSF短編集。
どの話も美しく繊細な響きがあって、どこか懐かしく切ない。未来で色んな技術が進歩していても、そこで生きているのは同じような感情を持った人間であるというのが想像できてよかった。完璧にはなれないが故の過ちやエゴだってたくさんある。
『スペクトラム』が特に好みだった。宇宙において、異なる文化を持つ知的生命体同士が出会ったらどんなことが起きるかという物語のパターンとしては、最も優しくあたたかいものに分類されると思う。みんなが同じ考えを持っているとは限らない。分からないなりにお互いを思い合う個体がそれぞれにいてもいい。似通った星ではあっても、地球人の能力や感覚が通じない文化がある描写 -
Posted by ブクログ
詩のように情緒的で美しい7作のSF短編集。
未来の宇宙工学やバイオテクノロジーがテーマだが、その裏で女性の主体性、マイノリティへの差別など現代に存在する社会問題的テーマも組み込まれていて、登場人物たちに感情移入しやすい。
『巡礼者たちはなぜ帰らない』
ユートピアこそがディストピアなのかもしれない。
『スペクトラム』
性善説だけでは生きられない世界でも、知性を持つものの善性を信じようと思える1作。
『共生仮説』
決して自分のものではないのに生々しく懐かしく感じる美しい記憶、というものが私にもいくつかある。遠い美しい世界にロマンを感じる1作。
『わたしたちが光の速さで進めないなら』
タイト -
Posted by ブクログ
ネタバレあるひとときの出会いと別れの短編集で、寂しさと温かさが入り混じる心情になりました。
個人的には最後のライオニと古の協約のお話が特に好きで、誰かを思い続けることの透明さに憧れを感じました。
ライオニと約束をしてシステムを守り続けるセルが痛ましい姿になりながらも、番人の役目を果たし続けていて泣きました。
古の協約では星の活動から生まれる成分が毒になる、そしてその解決方法が星の破壊である、星での一族についてのお話でした。物質「ルチニール」に耐性のある人さえ25年しか生きられない星で、地球からの宇宙探査機が来着して、そこで恋心が芽生えるロマンチックな話であり、次の来着までには現地のノアは死んでいること