キムチョヨプのレビュー一覧

  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

    Posted by ブクログ

    障害当事者の2人が語る話はとても読み応えのあるもので、今まで気付いていなかった様々なことに気付かせてくれた。「完全」って何だろう、「欠如」って何だろう、どの目線で考えればいいんだろう。まあ、深いとても深い作品だった。

    0
    2023年08月14日
  • 地球の果ての温室で

    Posted by ブクログ

    ダストフォールという地球規模での災害が発生した後の世界。ドームに逃げ込むことができた人と、耐性を持っていた人が生き残って、世界を再建した。ダストの時期に、地球を覆っていた植物、モスバナが、今頃になって再発生したことから始まった調査だが、主人公アヨンの思い出につながる点があり詳しく調べていく中で、ダスト時代の人々の行動が明らかになっていく。
    序文で作者本人が書いているのだが、この本の執筆時期がCOVID-19が最も深刻だった時期に重なっていたとのこと。小説の中のダストフォールが、現実のパンデミックと重なる部分もある。
    とても面白かった。おすすめです。

    0
    2023年06月14日
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

    Posted by ブクログ

    障害に対する社会的スティグマのせいで、わたしたちは「充分に障害者になる」ことをためらった。

    健常者が、作り出した「こうだろう」という枠にハマりたくないという抗い。ありのままの自分として「障害者になる」ことをしたいのに、できない。

    わたしたち健常者は、知らずに障害者の「ありのままで、在りたい」という真っ当な望みを阻害しているのか。

    0
    2023年02月18日
  • サイボーグになる テクノロジーと障害,わたしたちの不完全さについて

    Posted by ブクログ

    伊藤亜紗さんが絶賛するTweetから検索してみると「世界が注目するSF作家キム・チョヨプと作家・弁護士・パフォーマーでもあるキム・ウォニョン」の共著とあり、おふたりそれぞれ「障害当事者」であるとの紹介文にも興味をそそられ読み始めた本書。
    2019年韓国の週刊誌連載(加筆修正したもの)と対談、日本語版の序文や参考文献もふんだんにあって読み応えのある一冊。

    「わたしたちは他人の生はそれぞれ極めて固有なものであるという事実を、知っているのにすぐ忘れてしまう。」

    0
    2023年01月20日
  • この世界からは出ていくけれど

    Posted by ブクログ

    SF?かな何やら難しい文章だったところもありました。読めない漢字や理解出来ないところもありましたが全体的には面白かった。私としては7日間で読み終わったのは早い方で、
    すなわち面白かったと言う事です。
    探してこの人の本をまた読んでみたくなりました。
    翻訳がもう少し上手ければ良かったと思う。

    0
    2026年04月12日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『この世界からは出ていくけれど』に次いで著者を読んだのは2冊目かな。
    この本がデビュー作なので、順番としては逆転してしまったけど、テーマを考えると『この世界からは出ていくけれど』から読むのもそんなに間違ってなかったのかな、とか思ったり。

    『この世界からは出ていくけれど』は、他者との間にあるどうしようもない断絶を(どちらかと言えば)悲劇的に書かれていることが多かった印象。
    対して『わたしたちが光の速さで進めないなら』は、この理解できない他者がそれでも「愛すべき誰か」であった、という部分に善性が感じられて非常に良い。
    時が変わっても場所が変わっても、何かを愛する人間性というものは共通しているはず

    0
    2026年04月02日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    透明感のあるSF小説であった。
    ワクワクしながら、自分の中の歴史の中の既視感を撫でられる、そんな物語たちであった。

    0
    2026年03月24日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    不思議な世界観で入り込むのに若干時間かかったけど描いているのは現実世界に通ずるものが多いから少しは共感できる。

    0
    2026年03月19日
  • 本と偶然

    Posted by ブクログ

    アイデアはランダムな行動から湧いてくるものだ、というようなことを森博嗣が書いていたのを思い出した。
    無数の本に触れられることがいかに心強いか。これからも自由に読んでいこうと思う。

    0
    2026年03月16日
  • 本と偶然

    Posted by ブクログ

    SFだとか、ホラーだとかにどこかずっと偏見があったように思う。読者をびっくりさせることで読ませようとする感じが、インパクトのあるサムネで再生数を稼ごうとするYouTuberのように思えていたのかもしれない。それすらも偏見なのかもしれないが。

    著者のSF作家としての生き残りをかけた奮闘記のようなものだと思って読み始めた本書だが、最初の数ページでそのイメージは覆された。非人間に真摯な向き合うこと、それがSFというジャンルと合わさったときに、面白かったで終わらない、とてつもないエンタメが生まれるのかもしれない。
    「SFは人間中心主義という長きにわたる天動説を覆すものなのかもしれない」これはもしかし

    0
    2026年03月16日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    しっかりと練られたSF世界が舞台でいながら、そこに暮らす人々への眼差しは公平で優しい
    作者の作品は2冊目だけれど、人間の弱さを静かに愛おしむ姿勢がとても好き
    どちらも短編集だったので、今度は長編も読んでみたい

    0
    2026年03月14日
  • この世界からは出ていくけれど

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    新しい技術、進化した人類、でもいまだ埋まらぬ他者との溝。

    相手を理解しようとしてもうまくいかない時もある。
    それでも歩み寄る努力、相手のことを思う時間は、相手への愛情の深さだと。

    0
    2026年03月14日
  • この世界からは出ていくけれど

    Posted by ブクログ

    初めて読んだ著者の作品は『私たちが光の速さで進めないなら』でした。それも良かったけど、本著もとてもよかった……俺の大好きな悲壮感溢れててなんか好きなんですよね。なんというか、「同じ場所では生きられないけど、それでも互いを想っているのは同じだよね」と言っているみたいな感じというか。

    0
    2026年03月10日
  • この世界からは出ていくけれど

    Posted by ブクログ

    前作『わたしたちが光の速さで進めないなら』が大変良かったのでこちらも。旅立つ者と、見送る者の7つの短編集。

    広大な宇宙にある無数の星々、多様な外見、テクノロジー、死生観、多数派と少数派…それぞれの理解と無理解。家族であれ恋人であれ友人であれ、お互い譲らない(譲れない)一線があり、愛していても理解、許容できないこともある。
    互いに分かり合えなくても相手を愛すること、相手を思いやることはできる。

    どの話も良いのだけど個人的なお気に入りは「キャビン方程式」
    文字を追いながら静かに揺さぶられるような感覚。繊細な翻訳も素晴らしい。
    寂しさの中に一滴の優しさがふわりと溶け込んだような読後感の一冊。

    0
    2026年02月27日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    設定からはSFのエッセンスを十分に感じるのに、謳い文句にある通り、包容力のある優しさを感じる作品だった。ハヤカワ文庫SFではなくNVに分類されているのも頷ける。
    「スペクトラム」で描かれた異星人との心の繋がりと、「共生仮説」のSF的でありながらもハートフルでありどこか寂しさも感じる文章が特に印象に残った。

    0
    2026年02月23日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    評価の高いSF小説という事で手に取りました。7編の短編が収録されてます。

    SFではあるんだけど、ガチのSFというより、SFを背景にした、日常の一コマを切り取ったような、そういう感じ(言語化放棄・・!)の作風です。一気に読み進められました。

    各話、余韻を残して終わる結末が多く、感傷的とでもいうのか、私の語彙では表しにくい、ちょっと変わった雰囲気のお話たちでした。

    0
    2026年02月08日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    とりまく世界がどんなに変わっても、ひとは。
    ひとは、愛するし、淋しさの理由をさがすし、ことばの奥をまさぐるし、細い細い道に息を詰めて進んだりする。
    星空を見上げたり、複雑な電子回路を想像したり、まっくらやみの海の底を思うとき、そこへ行き、それを操り、そこで生きることができるようになったひとたちの、孤独や祈りや、そのやわらかなままのこころを想像する。
    慕わしい、はるかな痛みがここにある。

    0
    2026年02月08日
  • 本と偶然

    Posted by ブクログ

    だいすきなSF作家キム・チョヨプさんのお仕事エッセイ。独特の抒情性とやわらかな筆致から、文系で感性派の方かと勝手に思っていたら、バリバリの理系(化学科卒)でとてつもない勉強家だった!

    とにかく「ここまで手の内をさらしていいの!?」というほど、ことこまかに創作の過程を明かしてくれている。アイデアの泉などないから、とにかく自分の外にある材料を集め、世界を拡張する、と。

    影響を受けた本についても、作法書や現行韓国SFまで挙げていて、すごくまじめで正直な方だなぁとますます好きになった。最初はオンラインギルドやボードゲームサークルの仲間と書き始めた、というサブカル文脈もすごくいい。

    0
    2026年02月04日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    遠い未来や宇宙を舞台にしながら、描かれるのは派手な出来事ではなく、誰かを待つ時間や、届かない距離の中で生きる人々の姿。
    SFという枠組みを通して、人の感情や選択を静かに見つめる短編集。

    SFは考えずに楽しむもの、という印象が強かったが、ここまで静かで余白の多い作品は初めてで新鮮だった。
    SFというフィルターを挟んでいるはずなのに、かえって感情が生々しく立ち上がってくるのが不思議だった。
    時間と距離の隔たりが身体感覚として伝わり、説明されない部分に想像が自然と入り込む。
    いまだかつて見たことのない世界に思いをはせる、その時間そのものにロマンを感じる一冊。

    0
    2026年02月01日
  • 惑星語書店

    Posted by ブクログ

    “ネタ帳”感覚のSFショートショート
    未来のほんの一コマの風景を、登場人物たちの会話で柔らかく包んだ、甘くて苦いチョコ詰め合わせ

    この作家独特な面白さで、スッと物語に入っていける。

    頭の中ではどれをとっても長編へ飛躍できる、が、一瞬で刺激の来る超短編だから、これもいい。

    0
    2026年01月28日